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LIVE REPORT

Hostess Club Weekender

2013.06.08 @恵比寿ガーデンホール

Writer Neat's

「けものをみた夜」

ステージには
いくつものカラフルな三角の旗がぶら下がっていました。
何かを祝福するように。

夏がやってくる直前の季節で
子供の頃、夏休みにした夜のキャンプを思い出して
私の心はどくんどくん高揚していました。

"これからいよいよTeam Meに会える......!"

ただそれだけの理由で
この会場がワンダーランドに思えていました。
顔にペインティングをした女の子たちや、
インディアンのような羽根を頭につけている"Team Me大ファン一族"にまぎれながら会場の前方へ足を進めていきました。

"あ~、、このへんが限界かなぁ。。前の男子、、背ーたか"

左右に首を傾けないとステージが見えない状況で
(でもこれ以上右往左往できない状態。)
私はときたま背伸びをしながら彼らを待ちわびていました。

"あのときに比べれば......"

そう、以前彼らのワンマンライブに行った日に
びっくりするほど体調が悪くなって
開演から終演までを会場2階のお手洗いの中ですごした経験がある私。
"あのときに比べれば......なんて贅沢!"


ステージ背後一面を覆っている黒い布には
Team Meの象徴でもある線画の森が描かれています。
それは、私が彼らの音楽に心を打たれた理由が詰まった風景でした。

森を包む夜、獣の格好をした子供たちが集まって
星に手を伸ばしたり、一列に並んで行進したり、
合唱したり、手を叩いたりして
朝を待ちながらキャンプファイヤーをしている。

Team Meのメンバーが次々とステージに現れたとき、
そんな世界の中に自分も入り込んだようで
しきりに手を叩いたり、ジャンプをしたり、涙を流したりしていました。

なんて哀しいメロディーなんだろう。
なんて切ない歌声なんだろう。

英語の歌詞をそのまま理解してはないのだけど、
"どうしようもないことはどうしようもないんだ。
それでいいんだ。それがいいんだ。"
手を握りながらそう言われているような気持ちになりました。
もしもいつか世界が終わる時には
こういう音を聴きたい、とさえ思いました。

音源よりも荒削りな演奏で、
想像以上にエネルギッシュなパフォーマンス!
駆け回って、
遊ぶように音を鳴らして
木の上から眺めるような冷静なまなざしで。。


"あぁ、前の男子よ! ちょっとばかり右に寄っておくれ! 肝心なところが見えない!"

自分の欲求が満たされず、心がツンっとした瞬間
私は仕方なく目を閉じて
耳だけをステージに向けました。
すると、
合唱した歌声とシンセとギターの音が降ってくるみたいで
彼らの音楽がものすごく好きなんだと、
そしてきっと前の男子もこれを求めにやってきたんだと、
優しい気持ちになりました。
素敵なライブは、純粋なことにも気づかせてくれますね。


なんだかね、
演奏がうまいとか、メロディーが好きとか、
音が素敵とか、
小さな理由は関係なくなって
音楽っていう生き物に遭遇したみたいなそんな感覚でした。
------けものをみた夜

これだから、ライブは、好きだ。

帰宅してからも、いろんな妄想が止まらなくて、
例えば日常に見えてる景色の中に
何千億って言う光の粒子が浮かんでいて!
ひとつひとつが宇宙に繋がってたりして!
それを見つけないまま死ぬなんて人生もったいないな!(以下省略)
と、、
怪しくベッドでごろごろしてるうちに眠れなくなるのです。

そしてTeam Meをイヤフォンで聴き直し、
そして曲を作りたくなり、
そして朝になりました。
睡眠不足を若干後悔しましたが、
でも満ち足りた気分でした。

これだから、音楽は、好きだ。

私の妄想癖をブラッシュアップして
"Bedroom Orchestra"という
作品にするプロジェクトも今月からスタートすることになりました。
(あ、ちゃっかり宣伝している。)
音楽、物語、アートワーク、3つの角度から届けるおもしろいプロジェクトがつくれそうです。

これだから、ものづくりは、やめられない。

これを読んでくれたあなたにも
妄想届きますように。

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