DISC REVIEW
Japanese
2017年11月号掲載
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CIVILIAN(ex-Lyu:Lyu)
eve
Lyu:Lyuからバンド名をCIVILIANに改めた3人組によるメジャー1stアルバム。前作『君と僕と世界の心的ジスキネジア』から約4年8ヶ月ぶりのアルバムとなる。メランコリックなメロディを持ったオルタナティヴ・ロックという大枠こそ変わらないものの、壁にぶつかりながらバンドが求めてきた数々の変化が多彩な楽曲に結実。全14曲約68分はなかなかのボリュームだと思うが、過去を未来に繋げる挑戦の数々を表現するには、それだけの曲数が必要だったということだろう。"命の価値とは"という問いに、全曲を費やしてひとつの回答を導き出した思慮深さは彼らならではだ。そんなふうに歌詞のメッセージが評価されてきた彼らではあるが、今作では曲とともに広がったバンド・アンサンブルにも耳を傾けたい。(山口 智男)
CIVILIAN名義初のフル・アルバム。メジャー・デビュー後リリースされたすべてのシングルの表題曲、フロントマンのコヤマヒデカズ(Vo/Gt)がボカロP"ナノウ"として発表した楽曲のカバー、コヤマによるLyu:Lyu時代の楽曲の弾き語り、ライヴで育んできた新曲を収録し、これまでの歩みを見せながら"CIVILIANとはこういうものだ"を突きつける指針の作品となった。アレンジメントや詞世界の物語性が強化され、晴れやかなサウンドが高らかに舞う。かつてのコヤマにとって音楽は心の奥底を曝け出せる唯一の拠り所だったが、いまは様々な自分を表現できる場所であり、聴き手とコネクトする手段になっているのではないだろうか。"リセット"ではなく"転生"したバンドの姿が刻まれている。
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