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Japanese
この作品に出会えた喜びを言い表すなら......そう、寝心地抜群で絶対に素敵な夢を見られる最高の枕を手に入れた感じ、と言えば伝わるだろうか? 新津由衣によるソロ・プロジェクト、Neat'sの3rdアルバムは、どこまでも幻想的で心地よく、しかし時に顔を出す毒気を孕んだ棘もまた気持ちいい、極上のポップ・ソング集に仕上がっている。ART-SCHOOLの戸高賢史やthe HIATUS等のエンジニア、柏井日向を迎えて制作されたサウンドは、ピアノやシンセを加えた重層的なバンド・ポップもあれば、キュートなエレクトロ・ポップもあり、その2つの路線を絶妙に融合させたものもあり、実に多彩。だが、それらは決して過剰な派手さや大仰さには繋がらず、むしろ穏やかな質感を持った、実に親しみやすいベッドルーム・サウンドへと結実している。
COMPUTER MAGICのオープニング・アクトを務めたり、ベッド・ルームからいきなり配信をしたり、不思議宅録女性アーティストのイメージを持ってる人も少なくなかろう、Neat's。が、この2ndアルバムで確信した。彼女は相当タフなオルタナ・シンガー・ソングライターだと。戸高賢史(ART-SCHOOL/Ropes)らと作ったバンド・スタイルのナンバーは、一概にドリーミー・ポップと呼ぶにはグランジーだったり、ジャム・バンド的なダイナミズムも横溢。一方、宅録楽曲ではビートを床に物を投げる音など様々な素材から構築したり、独り言のようにすぐそこで彼女が話しているような歌のテイクをそのまま採用したり。痛快なのに切なく、不安定なのに心地いいのは、きっと彼女が本当のことしか歌ってないからだ。
都会では見えない星も、灯りの少ない場所でははっきり見える。心の中も同様に、闇の中だからこそ微かな光を見つけることが出来る。ネガティヴになるのも悪いことばかりではないものだ。Neat'sの1stアルバムは、そんな闇の中で掴んだ星屑のような11曲が詰まっている。全てをセルフ・プロデュースした楽曲は遊び心とユーモアに溢れた煌びやかなナンバーばかり。彼女の弾むようなヴォーカルが、闇と孤独に向き合うことで感じることが出来た尊い思いを丁寧に紡いでいる。やわらかさと力強さが同居するポップ・ソングは非常にラフでのびのびと響き、聴いてるこちらも素敵で不思議な出来事が起こりそうな予感すらしてくる。それは彼女の、音楽は勿論のこと、生きることに対する純粋な思いがそうさせてくれるのかも。
先入観をブッ壊したいイントロで"こういう系ね"って判断されるのが嫌いなんです
ゼロになって、捨てる勇気を持ったからこそ得られるものがあると思った
2013.12.01 @恵比寿ガーデンホール
2013.06.08 @恵比寿ガーデンホール
2013.02.03 @Zepp DiverCity
2013.02.02 @Zepp DiverCity
2012.11.03 @ZEPP DiverCity Tokyo
2012.07.04 @恵比寿LIQUIDROOM
2012.06.23 @恵比寿The Garden Hall
2012.02.19 @恵比寿The Garden Hall
2012.01.28 @下北沢GARDEN
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