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戸渡陽太 (45)
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少年性を残したハスキー・ヴォイスがまず他にない個性として耳に飛び込み、そこで歌われる自分と世界との間に起こる軋みや、その中で見つけていく希望のかけらにハッとする。中でも希望への手掛かりを見つけるような「Beautiful Day」で始まることが象徴的だ。サウンド・プロデュースに深沼元昭(PLAGUES/Mellowhead/GHEEE)、高桑圭(Curly Giraffe)、mabanua(Ovall)、阿部芙蓉美を迎え、彼らのオルタナティヴな感性も相まって、テン年代の新たなシンガー・ソングライターとしての音像を作り出している。透明感とサイケデリアを感じる「Nobody Cares」、ジプシー音楽的な「青い人達」、阿部芙蓉美書き下ろしの「グッデイ」の"ここにいる"ような弾き語り一発録りなど、様々な角度から戸渡の核心が見えてくる12曲。(石角 友香)
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福岡を拠点に活動を続けるシンガー・ソングライターの2ndミニ・アルバム。力強いバンド・アンサンブルで固めた「世界は時々美しい」、クールに熱くなるスウィング調の「探せ」、ダンサンブルなビートが噛み合った「Y」など、未だ試行錯誤中といった感じのアレンジが楽しめるのも、揺るぎないヴォーカル・スタイルがあるからこそ。同時に、ともすれば一本調子に聴こえがちな武骨な歌声をどう活かしていくのか探っているようにも聴こえる。"だから今変わろうとしてる僕の心を誰か見てよ"と速射砲のような言葉とギターで歌う真骨頂「ギシンアンキ」が剥きだしの戸渡陽太を感じられて興味深い。観るたびに成長しているライヴをぜひ体験して欲しいアーティストだ。(岡本 貴之)
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福岡在住22歳のシンガー・ソングライターのデビュー作。いきなり飛び出すアコギのストロークとまくし立てるハスキーボイスに圧倒されたまま曲を聴き進めると、"まあ落着きなよ"とばかり流麗なフィンガーピッキングから羽ばたくような展開を聴かせる「SHIKISAI」に心奪われる。「SOS」では自信に満ちた歌声で、かのファンク番長と真っ向勝負。壮大なバラード「ゼンマイ仕掛けの世界」、親しみやすいフォーク兄ちゃんふうのシャッフル曲「ホントの事」と、たった5曲の中に目一杯のパーソナリティを詰め込んでいる。これからどんな方向性に絞っていくのか、文字通り"プリズムの起点"となっている作品だ。個人的には冒頭の「マネキン」で鈍く光るアングラ感を強く推したい。(岡本 貴之)