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Japanese
"キュウソネコカミ「ヒッサツマエバ -きあいだめ-」" 11月4日(金)広島CLUB QUATTRO OPEN 18:00 / START 19:00 w/ ハンブレッダーズ
前作『ハリネズミズム』と一対のミニ・アルバムとなる今作。オープニングを飾る「3minutes」はこの時代ならではな"三密"をテーマにしており、どんな状況でもプラスに転換して音楽を続けていく確固たる意志を感じる。バンド結成10周年を迎えた2020年はライヴが思うようにできない歯痒さがあったと思うが、それをサウンドで跳ね返すようなキュウソ節が鳴り響く。また、情報が溢れるインターネット社会に喝を入れる、オカザワ カズマ(Gt)プロデュースの「囚」や、センチメンタルなメロディが印象的なカワクボ タクロウ(Ba)作詞/プロデュースのミドル・ナンバー「薄皮」も収録。"挑戦"と"実験"を絶やさず、バンドのスケールを拡大させ続ける彼らに2021年も期待をせずにはいられない。
結成10周年&ねずみ年という、キュウソにとってWメモリアル・イヤーの幕開けとなる1枚が到着した。今作には新曲に加え、現在は手に入らない1stデモ収録のレアな2曲の再録版も収録。"10年経っても世界は継続"(「適当には生きていけない」)という言葉の重みが増しているものの、スピリットは当時のままであることを示している。そしてリード曲「冷めない夢」からは、彼らにとっての冷めない夢が"キュウソネコカミ"なのだろうと実感。この曲をラストに置くことは、どうしても周囲と比べてしまいがちなSNS世代の心を震わせることに奏功するだろう。今年は"SXSW"出演も発表されているが、ジャケットのハリネズミのように、バチバチと火花を散らし、アメリカでの刺激と戦う姿が目に浮かぶ。
愚直に自らを振り返り、キュウソというバンドの生き様を曝け出した前シングルの2曲や、"クボタ LOVE米プロジェクト"への書き下ろし曲「米米米米」を含む新アルバム。お馴染みの"こういう人いるよね"とディスを吐くナンバーもあるが、変拍子も挟むスタイリッシュな音像の「遊泳」、青春パンク感のある「真面目に」などは、サウンド面ではキーボードの使い方がこれまでとは違って新鮮でありつつ、歌詞の方はヤマサキセイヤ(Vo/Gt)個人の心の内を映す叫びにも聴こえて、より血が滾った要素が増えていると感じた。その流れを汲むと「推しのいる生活」も"推される"側のバンドマンからのメッセージにも聴こえてくる。リアリティの路線が少しずつ変わってきている過渡期の作品ではないだろうか。
新曲発表のたびに、今回は世の中のどこに焦点を当てて噛みつくのだろう、と思うのもキュウソの魅力のひとつだが、この新作はこれまでとはひと味違う一面が窺えるものだった。アニメ"メジャーセカンド"OP曲の「越えていけ」は、世の中に噛みつくのではなく、自分自身と戦い今の自分を"越えていこう"という、かつてないほどにシンプルな応援歌。そして「The band」では、"楽しさだけ"を求められることが多いキュウソというロック・バンドの生き様をその鋭い目線から描いている。過去最高にストレートにバンドの苦悩や本当にやりたいことを曝け出すからこそ、真に迫る凄まじさがそこにある。5人と"リアルタイムで出会えた"からこそ、彼らの音楽に笑った人は今こそ共に"楽しい"の先へ行くときだ。
すっかり邦ロック・シーンに欠かせない存在となったキュウソの新作。これまで数々のエッジーでダンサブルな楽曲に不平不満を乗せてボヤき散らしてきた彼らだが、まだまだ言いたいことは収まらず、今作では"詐欺写真"、"メンヘラ"、"おじさん好き女子"などに現実を突きつける。そんななか、ぽつりと収録されていた「TOSHI-LOWさん」には笑ってしまった(もちろんあの"鬼"への愛が込められた楽曲)。だが、ただ現代を俯瞰的に面白おかしく皮肉るだけではなく、「5RATS」、「わかってんだよ」では彼らの中に今沸々と湧く闘争心や野心をむき出しにする。結成から8年、"バズらせ系バンド"先駆者として邦ロック界における確固たる地位を築いてきたと言えるキュウソ。5人が目指す、さらなる高みに期待。
"2ndフル・アルバム『大事なお知らせ』をブラッシュアップさせたもの"というコンセプトで作られた今作は、この3年でバンドがスキル・アップし、許容範囲が拡大したことを感じさせる。エッジーなギターとシンセが疾走する"THEキュウソ"な楽曲はもちろん、キュートで人懐っこいリフも印象的な「NEKOSAMA」、ピアノの音色とエフェクティヴなギターが和メロを引き立てる「春になっても」など、フル・アルバムだからこそ収録できる楽曲の存在は作中で大きなアクセントだ。歌詞も単なるディスではなく、成長や味わいを感じさせるものが多いが、「ヤブ医者」は"うるせぇバーカ!!"と初期のように全力で不平不満をまき散らす。今も過去も全部詰めこんだエネルギッシュな作品、非常に痛快だ。
今年1月24日のライヴを早くも映像化。成長期真っ盛りなバンドの記録をリアルタイムなものにするために極短スパンでリリースする必要があったのだろう。この作品は言うなれば成長痛の記録だ。フロアの人波に揉まれるスタッフ目線やクレーン・カメラによるカットなど、20台超のカメラによる映像は会場の熱狂をダイナミックに映し出すと同時に、葛藤の最中でもがくバンドの姿をも浮き彫りにした。"楽しみながら多くの人を巻き込んでいきたい""でもファン全員に楽しんでもらうためにはやりたい放題では済まない"――つんざくような葛藤の中から手を伸ばし、キュウソは如何にして歓喜を掴んでいくのか。どんなエンターテインメントを描いていくのか。泣き笑いに満ちた過程の熱さがヒシヒシと伝わってくる。
前作『10代で出したかった』が一部のインディー・ロック好きの間で話題になり、最近ではライヴの動員も急上昇中。共感できるような気もするし、そんなこともないような、知らんがなとツッコミたくなるような歌詞とやたらとキャッチーなダンス・ロック、衝撃的なライヴ・パフォーマンスで今やネクスト・ブレイカーの一角に挙げられることも多い彼らの2ndアルバム。前作から曲の構成力は格段に増し、各パートの輪郭が顕著になり、メリハリのついたサウンドに悔しいけど体が揺れる。ツイン・ヴォーカルの必然性も一段と増し、しっかりとキャラクター分けができており、お互いが曲のアクセントとなっている。もっと、見るからにストイックに魂を削ってます感溢れるバンドが売れるシーンが望ましいのかもしれないが仕方ない、彼らは面白い。
約束しよう、この音源を聴き終え、特に予定も無く街を歩いている時にふと"ヤーンキーこーわいー"と口ずさんでしまう事を。日本のインディー・ロック・シーンにありがちなダンス・ロック・サウンドと彼らは全く違う、彼らは段違いに"面白い"。コミカルな詞の世界観、凄まじい熱量でそれを体現するライヴ・パフォーマンス、そしてMC、全てが1つのエンターテイメントとなって笑えるのは間違いないのだが、彼らは決してコミック・バンドに収まらない音楽的IQの高さを持っている。全てが計算なのか偶然の産物なのかは正直わからない。しかし多様な音楽を吸収するというよりは貪り食っているかの如く超展開していく彼らの音が非凡であるという事は、このアルバムを聴いていただければ伝わるはずだ。
ノイジーなギターと爽快に駆け上がっていくメロディで、止まっていた日常を大胆に色づけていくような1stシングル「COLORS」に続くシングル。今回は縦ノリの疾走感に加えてダンサブルなノリが軽やかなステップを呼び起こす。「COLORS」で開いた世界に臆せず飛び込ませてくれるエネルギーほとばしる曲になった。頭でっかちだったり、ひねくれた妄想や想像だったりでつい思考の寄り道をしてしまうこともあるけれど、勢いやリズムに乗って君を迎えにいくという一筋縄でいかないところはハンブレらしい。でも、完全無欠のヒーローじゃない、いつだってリスナーの隣にいて語り掛ける存在が彼らの音楽。そして、ド派手なギター・ソロをきっかけに、"僕らの世界"にまばゆいスポットライトを浴びせていくアンセム感が最高だ。
昨年メジャー・デビューを果たしたハンブレッダーズが、満を持して1stシングルをリリース。TVアニメ主題歌として書き下ろした表題曲「COLORS」は、彼らのことを知らなかったアニメ視聴者の耳にも引っ掛かるであろう、疾走感溢れるエネルギッシュな1曲となっている。カップリングには、"好きな曲を誰にも知られたくないのに誰かにわかってほしい"と矛盾しつつも音楽好きならきっと共感する気持ちをリズミカルなメロディに乗せた「フェイバリットソング」と、恋人がいなくなった部屋で寂寥感に浸るバラード・ナンバー「パーカー」の2曲を収録し、聴きごたえのある色とりどりな1枚に。"ネバーエンディング思春期"を掲げ、甘酸っぱい曲を届けてきた彼らが少し大人びて見えるようになったのは私だけだろうか。
"ネバーエンディング思春期"を掲げ、あの日、あのときの思いをヴィヴィッドに、センチメンタルに、不甲斐ない自分もダダ漏れに痛快なロックンロールに仕立てるハンブレッダーズが、本アルバムでメジャー・デビューを果たす。社会人としての道を選び、昨年サポート・ギターに降格した吉野エクスプロージョンも編曲にクレジットされており、変わらぬ関係性が続いていることは、長く応援してきたファンは安心するところだろう。そして、曲が進むうちに甘酸っぱい青春期へと舞い戻っていく感覚に陥って、切ないような恥ずかしいような痒さが身体に広がっていく、ハンブレッダーズ節が鳴り響く喜びも感じられる。記憶装置としての音楽で、これほど高性能なものはないと思う。何気ない節に、つい引っ張り出されてしまうのだ。
前作『純異性交遊』から約10ヶ月でリリースとなる2ndアルバム。"ネバーエンディング思春期"と掲げ、10代の衝動や感情、初めて音楽で身体に電撃が走ったときのあのただ叫び走り出したい感覚をリアルな言葉に変え、歌にしてきた4人。彼らは今回、その先にある、自分たちが日々何を感じ、考え、何を音楽にしていくのかを形にした。サウンド的には前作の延長線上で、自然と鼻歌になるキャッチーなメロディがあり、フレンドリーさは不変。教室の隅っこで静かに本を読んだり、気配を消して自分の世界に耽溺していたりした子が、すっくと立ち上がって自分の思いを発する強さ、冷静な観察からの熱い言葉が、そのキャッチーな歌となって炸裂する。友達が投げ掛ける、ハッとする言葉や眼差しが刻みつけられている。
シンプルで疾走感のあるドラム&ベース、ジャカジャカとかき鳴らされるギターに突如炸裂する派手なギター・ソロ、そしてフレンドリーで、つい口ずさんでしまうメロディ。特別上手いとか、逆にどうしようもなく下手でもなく、新しい音やトリッキーなことをしているわけでもない。でもなんだか、これは特別な音楽だと感じさせるきらめきや、大人の筆者にとってはある思い出の琴線にとても繊細に触れる歌で、甘酸っぱい思いにさせてくれるのだ。きっと青春真っ只中のリスナーにとっては、自分の毎日を照らしてくれる力強いアンセムになり、メロウなBGMにもなるような、ロックンロール・アルバムなのだろう。ひとりぼっちでも聴けるし、ひとりぼっちの時間にもなれる。そういう音楽の良さを持っている。
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"音楽の濃いところをスッと掬って、わりとクオリティがある"そういうところでビビらせたい
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結局ロックンロールは、言葉が届かないと意味がない.自分の言葉で、誰かの人生を変えたいと思って書いている
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2024.07.13 @東京ガーデンシアター
2023.07.09 @東京ガーデンシアター
2016.03.20 @幕張メッセ・イベントホール
2015.03.14 @幕張メッセ
2015.01.24 @新木場STUDIO COAST
2014.10.17 @Zepp Tokyo
2014.07.13 @LIQUIDROOM ebisu
2014.01.25 @渋谷CLUB QUATTRO
2013.04.07 @新代田FEVER
2019.03.23 @渋谷CLUB QUATTRO
2019.01.19 @渋谷TSUTAYA O-EAST
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