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INTERVIEW

Japanese

キュウソネコカミ

2015年11月号掲載

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Member:ヤマサキ セイヤ(Vo/Gt) ヨコタ シンノスケ(Key/Vo) オカザワ カズマ(Gt) カワクボ タクロウ(Ba) ソゴウ タイスケ(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

昨年4月にメジャーにフィールドを移してから、精力的なリリースとライヴ活動、様々な夏フェスとTV出演、タイアップ曲の制作など、さらに知名度と人気をうなぎ登りに上昇させているキュウソネコカミが、2012年にリリースしたインディーズ時代の『大事なお知らせ』以来、約3年ぶりとなるフル・アルバム『人生はまだまだ続く』をリリース。5人がこれまで培ってきた技術を駆使した、バラエティ豊かでユーモア溢れる11曲+α作品となった。Skream!では今回が初の対面でのインタビュー。ロング・バージョンでお届けする。

-今年初めにリリースされた『ハッピーポンコツランド』もヒットし、夏はタイアップ書下ろしのシングル・リリース、多数の夏フェスにTV出演と、どんどん知名度は上がっていますが、みなさんはこの状況をどう捉えていますか?

ヤマサキ:んー......でも自分たちはそんな変わってないと思いますよ。でもやっぱりものすごく忙しいので、身体がしんどいけど。

-プロモーション稼動が多くなると移動が大変ですよね(※キュウソネコカミは兵庫県在住)。上京を考えたりは?

ヤマサキ:今んとこ引っ越す気はないんですよね。僕らが使ってるスタジオはすごくいいところやし。東京だと他のバンドマンとスタジオで鉢合わせする確率上がるじゃないですか。......僕そういうの苦手なんで(笑)。あと、東京は家賃とかも高いし。でも背伸びとかせずに東京に行けるようになったら東京に出たいな、とは思いますね。

-まだキュウソネコカミにとって東京に出て行くのは"背伸び"ですか?

ヤマサキ:いや~、まだでしょう。

ヨコタ:だから今は新大阪くらいを狙ってます(笑)。

-ははは。電車1本で東京に行けますからね(笑)。

ヤマサキ:そこは正直狙ってますね。大阪進出狙ってます(笑)!

-多忙の理由はこういう取材やTV出演、音源制作ももちろんですが、キュウソの場合はやはり膨大な数のライヴだと思うんですよね。この本数は減らせない?

ヨコタ:キュウソはライヴをやってるから成り立ってると思うんです。音源を作るのもライヴありきなところが多いですし、インディーズからやってきてるのもあって"ライヴが良くないといいバンドではない"という持論があるんですよね。僕らはメディアに出て急に人気が出たというタイプではなく、ライヴの現場でクチコミで広がってきたタイプなので、"ライヴが面白くないと"と思うんです。名前はよく聞くけどライヴが面白くないバンドには絶対になりたくない。

-"音源もライヴありき"というと、たしかにキュウソの場合は昔から新曲もライヴで長い期間馴染ませてから音源化することが多いような。

ヨコタ:あ、そうなんですよ。インディーズのときはまさにそうで。最近もちょこちょこ"あ、これはライヴで盛り上がるキラー・チューンにしたい!"と思ったら、音源化する前にいろいろ......"ここの部分はノリやすいか?""ちゃんと(観客のリアクションが)返ってくるか?"とかライヴで(お客さんの)反応を見たりしますね。

-お客さんの反応でアレンジを変えていくんですね。

ヨコタ:それしかないですね。僕らの曲でコール&レスポンスができる1番古いものは「DQNなりたい、40代で死にたい」(※2012年3月リリースの1stフル・アルバム『10代で出したかった』収録)なんですけど、あれはもともとコール&レスポンスをさせるための曲というわけではなかったんですよね。"ヤンキーこわい"も"スマホはもはや俺の臓器"とかも、自分たちが言いたいから言っていただけだったんですけど、それを(観客が)みんな一緒に言ってくれるようになって。そうすると"このフレーズ言わせたいな"というのがだいたい掴めてきて、それを言いやすい言い方に持っていったり。

ソゴウ:セイヤが歌うフレーズが"ラララ~"じゃなくて、思わず歌いたくなるフレーズやから、お客さんも釣られて言っちゃう感じじゃないかな。

ヤマサキ:僕らもお客さんが歌ってくれるのはいいんですけど、空気は読んで欲しいという部分はあって(笑)。だからライヴのMCでも"ここは歌ってええけど、それ以外歌ったらしばく!"と言うし、それをお客さんたちも笑って聞いてくれてるので、いい関係は作れてると思います。

-そうですね。「KMDT25」(※2014年6月リリースの2ndミニ・アルバム『チェンジ ザ ワールド』収録)ではサークル・モッシュの代わりに盆踊りを提唱したり、そういうコントロールは昔から取れてると思います。それが自分たちもお客さんも楽しむための方法だと。

ヤマサキ:そうです、どっちもですね。"お客さんのためにこれやろうぜ!"と思って作ったことはないです。かといって"お客さんのために仕方ないけどやろうぜ""これが好きなんでしょ?"なんて考えてる冷めたバンドじゃない(笑)。実際僕もスタジオで踊って"この感じ踊りやすいんじゃね?"と言いながら自分たちで研究して、ライヴで出して、様子を見て、違ったなと思ったら変えてみたりとか。

ヨコタ:好きなバンドや憧れているバンドが踊らせたりモッシュさせたりするバンドが多いから、その景色がいいな......と思っている、というのもあるかもしれないですね。

-そして今回、フル・アルバムとしては3年ぶりのリリース。インディーズ時代に1年で2枚のフル・アルバムをリリースしてから、ミニ・アルバムが続いていたキュウソネコカミがここでフルを出す理由とは?

ヨコタ:まあ会社の契約上......(笑)。

ヤマサキ:もうそれしかないよな(笑)。"フル・アルバム出してえな!"と思って出したものではないです(笑)。