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Japanese
"忘れらんねえよ主催「ツレ伝 2022」" 1月22日(土)札幌PENNY LANE 24 OPEN 17:00 / START 17:30 ツレ:THE BOYS&GIRLS
"こんなんじゃないんだってボーイズアンドガールズ"。そんな力強いファイティング・ポーズで幕を開ける本作。バンド自身を指しているようで、同時に"少年少女"すなわちリスナー全員を鼓舞する言葉とも取れるこのひと節に、"THE BOYS&GIRLS"というバンド名の妙が光る。好きな色で好きに描けばいいと、すべてを受け入れるまっさらなキャンバスのように"あなた"の色を全力で肯定する楽曲たち。随所に滲む"会いたい"というまっすぐで切実な想いにもグッとくる。自身の情けない過去や消えない後悔も曝け出し、それでも"間違いじゃない"と締めくくる本作は、涙が出るほど温かく、聴く者の弱さも惨めさもひっくるめて抱きしめてくれる。"この旅は終わらない"と歌うボイガルが、彼なりの色で描いていく未来に期待。
キャッチコピーは"灯せヘイホー、あの場所へレッツゴー"。北海道の中標津という街がテーマの本作。配信に変更となった主催フェス"SHIRUBE 2021"のテーマ曲「その羅針盤」は、何度も繰り返すサビのシンガロングとその前向きな歌詞が、ライヴの自由を奪われたコロナ禍を乗り越え、前に進んでいく勇気を与えてくれる。続く「なんにもできない空だって」は"見上げた空は晴れ晴れ"と歌う希望を感じる1曲。そして切なくも優しさ溢れるバラード「くだらない雨」と続く。本作を締めくくるのはライヴ・バンドの真骨頂を魅せる「歩く日々ソング(Live Version)」。"2013の春"から"2021の春"、そしてこれからも歩き続けるボイガルが、先の見えない暗闇でも道標となる灯りを灯す1枚。
北海道札幌市を拠点に活動するボイガルことTHE BOYS&GIRLS待望のメジャー・デビュー・アルバム。ここ数年名前を聞くことが多く、なんとなく純朴でストレートな印象のある札幌出身バンドの中でもとりわけ彼らの音楽はその傾向を感じさせるもので、青春パンク色濃厚なサウンドと歌はフレッシュさ満点。Track.1「せーので歌うバラード」の歌い出しからTrack.11「パレードは続く」まで、同時代に生きる若者なら共有できる世界観による歌が詰まっている。ボーナス・トラックとして「BGM」を収録した北海道限定の完全生産限定盤も同時発売されるあたりに地元愛を感じると共に、今の時代は地方を拠点に活動することが決してハンデにならないことを再認識させられる。
この狭っ苦しい日本、そしてこのどうしようもない時代。こんな世の中でまっすぐに歌を歌うことは実はとても難しいことなのではないかと思う。北海道出身の4人組のロックンロール・バンド、THE BOYS&GIRLSはそんなつまらんことは知らん顔で一切衒いのない歌を歌う。全国デビュー・シングル『歩く日々ソング』はそんな彼らの挨拶代わりの作品だ。シンプルな歌詞にわかりやすいメロディ・ライン、武器はたったそれだけ。たったそれだけの武器で世の中に立ち向かう彼ら。偉大なロックンロール・バンドは本当にたったそれだけで世界を塗り替えてきた。悩んだり落ち込んだりする日もある、それでも"踵を鳴らして"僕らは日々を歩いていく。北海道の偉大な遺伝子を受け継ぐ彼らが世界を塗り替える日は近いのかもしれない。
初のダブルAサイド・シングル。男性でも引きそうなひがみ、恨みは影を潜めつつ、実はそうした破壊衝動を押さえ込んで自分と戦いながらも、それこそ"いいひとどまり"と自覚する切なさは過去最強。しかしそこはメロディを磨き込んだことで、むしろ柴田隆浩(Vo/Gt)の力の限りの正直さと誠実さが違和感なく耳に入る仕上がりに。一方、相変わらず被害妄想一歩手前の自尊心で"スマートなんかなりたくない"と歌う怖がりの側面も健在。が、ドライヴする音像は案外スマートだったりして、音楽的進化を忍ばせるあたりがいかにも柴田隆浩である。そして「スマートなんかなりたくない」のCMエディションに柴田が思う"そんなことはスマートじゃない"が明確なので併せて聴いてほしい。このシングルがどこまで届くか? 節目になりそう。
以前のグランジ・テイストのささくれた音像にも説得力があったが、柴田隆浩、梅津拓也の新体制"忘れらんねえよ"が打ち出してきたのは、意外にもハイファイで音圧もあるストロング・スタイル。しかも1曲ごとにカラーは異なり、思い込み満載の男が、吠えるだけでなくそのままの"俺よ届け"と歌う表題曲でのタフになったヴォーカルはまっすぐ刺さる。対照的に、そんな自分を俯瞰しつつ想いを寄せる人の幸せを願う「うつくしいひと」の切なさと清々しさは新しい。また、全曲でサポート・メンバーのマシータがドラムを演奏している中でも、そのスキルが光るハイパー・ラウドで重厚な「俺の中のドラゴン」のバカバカしさも忘れらんねえよならではだ。開き直りでも逆ギレでもなく、俺全開なのに暑苦しくないバランスに見事に着地。
例えば忘れらんねえよの柴田に、クリープハイプの尾崎世界観のようなロック詩人としての才能があったら、例えばバンドにフラワーカンパニーズのような艱難辛苦を乗り越えたキャリアがあったら、それはそれで"尊敬"の対象になってしまうだろう。ドラムの酒井が脱退するバンドの節目に、新たな決意を込めたこのベスト・アルバムには、冒頭から酒井への手紙のように受け取れる「別れの歌」が淡々と、しかし熱く綴られる。他にも新曲2曲を含め、今1番新しい忘れらんねえよからスタートし『犬にしてくれ』、『あの娘のメルアド予想する』、『空を見上げても空しかねえよ』、『忘れらんねえよ』から19曲の代表曲をセレクト。バカで被害妄想で、でも誰よりあなたを笑顔にさせたい。限りなく我々の隣で戦う男たちの真実の記念碑だ。
アルバム・タイトルが発表されたとき、いわゆるR&R往年の負けの美学や危うい内容をイメージしたのだが、違った。タイトル・チューンでその意味がわかるのだが、誰のどういう状況で犬になりたいのかは、ぜひあなたの耳で確かめて欲しい。おそらく相当意表を突かれるはずだから。サウンドは「ここじゃないけどいまなんだ」で次のフェーズを示唆した通り、ささくれだったグランジが、考えても悩んでも仕方ないのに未だ卑屈になったり嫉妬に苛まれる心情にハマりすぎていて泣ける。そして作品としての完成度の高さがキャラとしての忘れらんねえよ好き以外に十分訴求する力を持ったことで、潜在的なあらゆる切実さを抱えた誰かに届く可能性を感じる。異彩を放つシンセ・ポップも1曲だけ収録されていて、その美しさも意義深い。
テレビ・ドラマを発端に"こじらせ男子バンド"としてバズを起こすなど、前作『あの娘のメルアド予想する』で再びダメな部分を吐露して以降、焦点が定まった今、投下されるのはタイトル通り、何度こけても好きなことに向かっていく"ばかもの"の歌ばかりだ。一聴、青春パンクみたいなシンプルさだが、その実、シンプルなサウンドで成立するだけのリアルな思いが詰まったタイトル・チューンや「俺達の日々」。この2曲には"世界を変えんのは優等生じゃない ばかみたいに泣いてコケにされて見下されたやつさ"という同じ歌詞が登場する意味も大きい。そして歌い始めたばかりの10代の如き柴田の声に心震える「今夜いますぐに」、殺伐と真実がせめぎ合う切実な「ここじゃないけどいまなんだ」。一塊の意志に満ちた強烈なシングル。
タイトルからして痛いし怖い。しかもこのご時世に"メルアド"である。でも、肝心なのは妄想や恋そのものじゃない。リード曲「ばかばっか」では絆ソングに涙する薄っぺらいヤツらを唾棄しながら、好きな女の子は知らない男のものであり、自分は好きでもない女で童貞を捨てる。でも自暴自棄になる理由の核心には必ず恐ろしく純粋な思いが存在することは多くの人が共感するところだろう。本音しかない言葉と研ぎ澄まされた3ピースのアンサンブルが刺さりまくる。かと思えばWiennersの玉屋2060%とMAXが参加したダンス・チューン「体内ラブ~大腸と小腸の恋~」のグルーヴ感の新鮮さも伺える。そして人気曲を収めたライヴ音源の生々しい音像、これも今の彼らの意志表明だ。
数々のフェス出演等、精力的なライヴ活動で、その名のごとく一度見れば忘れられない強烈な印象を残してきた3ピース・ロック・バンド、"忘れらんねえよ"の1年7ヶ月振りの2ndアルバム。1stの特徴であった柴田隆浩(Vo/Gt)の"可笑しくもやがて悲しき"個人的葛藤を歌う世界は若干影を潜め、より力強く包容力を見にまとったことにより、柴田自身の心情の変化とバンドの成長を感じさせる。先行シングル曲「この高鳴りをなんと呼ぶ」「僕らパンクロックで生きていくんだ」で聴かせたクオリティの高い粒揃いの楽曲たちをたっぷり堪能できる名盤だ。マイナビCM曲、アニメ「はじめの一歩 Rising」OPテーマ曲収録、BEAMSとのコラボ等タイアップの話題について柴田は"手段であって目的じゃない"とはいうものの、これまで応援してきたファンにとってこれらは忘れらんねえよからの回答であり、大きなプレゼントだ。
自分の価値観はロック・シーンの中でもマイノリティ。でも、そこも受け入れようと思います
不器用で真っ直ぐな男の生き様を晒す、新旧青春パンク対談
バカで笑えるんだけど、狂おしいぐらい怖い。それを音楽として発明できた
ずっと好きでいてくれた人を悲しませたことに、想像以上に動揺する自分がいた
フェスで俺らの途中で人がいなくなるんですよ、悔しくて泣きました
確かなバンドの成長を感じさせる、包容力に満ちたメッセージ・アルバム
2019.01.19 @渋谷TSUTAYA O-EAST
2021.09.20 @USEN STUDIO COAST
2021.08.10 @下北沢LIVEHOLIC
2016.09.19 @渋谷ライヴハウス11会場
2015.11.25 @渋谷TSUTAYA O-WEST
2015.01.25 @赤坂BLITZ
2013.12.13 @LIQUIDROOM ebisu
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