Japanese
シュレーディンガーの犬×超能力戦士ドリアン
2023年07月号掲載
シュレーディンガーの犬:ならく いち もな さりあ るるか
超能力戦士ドリアン:やっさん(Gt/Vo) おーちくん(Dance/Vo) けつぷり(Gt/Cho)
Interviewer:稲垣 遥 Photographer:川野晴都
-代わりというか、視覚的な部分はたぶんおーちくんさんが一番になってる部分ですよね。
やっさん:そう。立ち位置が真ん中でドラムと被るんで、できるだけ隠してもらう(笑)。
一同:(笑)
-ドラムがいるみたいにするんですね(笑)。
ならく:だから踊ってるんですか?
おーちくん:ちょっとね。
やっさん:かっこつけんなお前!
けつぷり:"ちょっとね"ちゃうねん。
おーちくん:乗っかれそうなやつは乗っかっていかな。
やっさん:踊ってんのは、もともとライヴハウスでお客さんが5人とかの時代に立ち振る舞いがあんまできなくて。ピンヴォーカルって天性の酔える人じゃないと、Novelbrightの竹中雄大さんとか。
おーちくん:あれかっこいいな。
さりあ:かっこいいです。
やっさん:もうめっちゃ自分のことを好きやろうしさ。そうじゃないとできないんですよ。
シュレ犬一同:ははは(笑)。
やっさん:自分に酔えないとあれできへんくて。練習できひんものというか。UVERworldとかもそうやけどさ、ピンヴォーカルの人ってほんまにカリスマ感ある人じゃないとみたいな感じあって、それをやろうとしてたんですけどできひんなとなったから、じゃあもう全部振付決めようって。曲中に手持無沙汰なとこをなくすためにやり始めたことが、お客さん増えてきたらお客さんが一緒に踊るようになって、"あ、じゃあそういうもんにしよう"って変わっていったんです。だからかっこつけてましたよ今。隠すためにとか言ってましたよ。
-最初はダンス担当じゃなかったんですね。
おーちくん:はい、ピンヴォーカルができんかっただけです。
シュレ犬一同:(笑)
やっさん:ONE OK ROCKのDVD見せられてたもんな最初。
けつぷり:テレビの前で、リモコン(をマイクにして)で練習しろよって。
-そこから今のかたちに、自分のものにしていったんですね。
おーちくん:結果僕ららしい色というか、僕らにしかないかたちになって良かったです。
やっさん:それこそアイドルが好きやったから、振付あってもいいんちゃう? はあったかも。
おーちくん:普通にバンドやってたら思いつかへん。
やっさん:それもあるし、当時は特にちょっと邪道って言われがちなとこでもあったから。
けつぷり:抵抗が少なかったですね。
-アイドルも振付をお客さんが真似てくれるのありますもんね。
やっさん:振りコピ完璧すぎたら笑ってまわないですか?
いち:笑います! めっちゃうまかったら"えっ?"ってなる。
やっさん:やっぱそうなんや(笑)。僕らもダンスできるわけじゃないから、基本誰でも真似できる上半身の振りとかなんですよ。それでもちょっと複雑なやつバチンってきたら、ちょっとやっぱ笑ってまう(笑)。すごー! ってなって。
-(笑)本人よりうまいんじゃないかぐらいの。
やっさん:そうそう、キレキレの人いるなーみたいな。
いち:でも最近はすっごくキレキレに踊るおじさんがふたりくらいいます。
ドリアン一同:はははは(笑)。精鋭がな。
いち:たまに後ろでめっちゃキレキレに踊ってるおじと目合うと、"チッ、負けねぇから"ってなります。
やっさん:燃えるんや(笑)。
けつぷり:ライバルみたいやん(笑)。
やっさん:やっぱダンスのほうにちゃんとプライドある人はそうなるんやな。
いち:なりますなります。
やっさん:俺ら、ならへんもんな(笑)。
けつぷり:ありがとう! って(笑)。
いち:燃えます(笑)。で、特典会で"今日はそっちの勝ちかも"って。
一同:ははははは(笑)。
-じゃあ新曲のダンスとか練習してるときも、"これはさすがにできないんじゃないか"とか思ったり。
ならく:思う思う思う!
いち:いやでもその人すごい覚える!「Singularity」(2022年6月リリース)から、「Reincarnation」(2023年2月リリース)とかめっちゃ激ムズになってきて、私たちでもちょっと練習しないと最初から踊れないみたいな感じだったのに、オタク2回ぐらい観ただけで......。
やっさん:ははははは(笑)。
いち:"ヤバい、なんでそんな真似してくんのかわかんない"と思って。
ならく:そういうオタクは"新メンバーで"ってよく言ってます。
やっさん:はははは(笑)。
-動画とか観て練習してらっしゃるんでしょうかね。
いち:でも振り動画出てなくて。
やっさん:すごいなぁ。
いち:ライヴ通うだけ通ってたぶん覚えてる。
ならく:たぶんセンスあるんだろうね。
ドリアン一同:はははは(笑)。
-では次、さりあさんからは曲のタイトルについて。
さりあ:タイトルをばーってサブスクで見てるときに、全部独特で面白いなぁと感じて。どうやって降ってくるんだろうなぁと思いました。
やっさん:やっぱシャワー浴びてるときですねぇ。
一同:(笑)
さりあ:やっぱそうなんですかぁ(笑)。
やっさん:まぁあの、セカオワ(SEKAI NO OWARI)のFukaseさんと一緒なんですけど、自転車乗ってるときとシャワー浴びてるとき。
おーちくん:自転車なんか乗らへんやん。嘘つくなよ。
シュレ犬一同:はははは!
やっさん:Fukaseはな! Fukaseはあんねん。
けつぷり:"さん"つけろよ。
やっさん:俺はシャワーだけ。シャワーとかお手洗いとか行ってるときって脳みそが0になるんですよ。考えごとしてるときって出なくて。練るのはできるんですけど。0から1ポンって出るとき、閃くときって基本的にうーんって考え込むと行き詰まるんです。3人でミーティングとかしてるときも、僕がトイレ行って戻ってきたらアイディア出てるみたいな。何回脳みそが0になる瞬間を作れるかが勝負みたいな感じがありますね。
-曲はタイトルから作っていくんですか?
やっさん:作り方が、僕が鼻歌をiPhoneのヴォイス・メモで録って、それをけつぷりに送って、3人でどうやこうや言いながらけつぷりがちゃんと曲にして戻してくれて、それをもう1回どうやこうや言って戻してっていうのをやるんですけど、僕は基本的には歌詞とテーマ先行ではありますね。
-じゃあけつぷりさんとおーちくんさんはシャワーからアイディア出てくるの待ちで。
けつぷり:そうです。僕らは0から1が生まれるの待ちで。
やっさん:1日3回ぐらいシャワー浴びるときありますもん(笑)。
シュレ犬一同:えーっ!
やっさん:西尾維新さんっていう小説を書いてはる方は、寝起きが一番閃くらしいんですよ。だから1日に何回朝を作れるかが勝負なんで、1時間の睡眠をめっちゃ取るらしいんです。それ見て、"そっか。俺も別にシャワー1日1回じゃなくてもいいなぁ"ってなって、何回も入るようにしました。
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