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INTERVIEW

Japanese

シュレーディンガーの犬×超能力戦士ドリアン

2023年06月号掲載

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シュレーディンガーの犬:ならく いち もな さりあ るるか
超能力戦士ドリアン:やっさん(Gt/Vo) おーちくん(Dance/Vo) けつぷり(Gt/Cho)
Interviewer:稲垣 遥 Photographer:川野晴都

-一方で、ドリアンのみなさんは普段からアイドルを観たり曲を聴いたりすることってあるんですか? 最近は対バンするバンドもいますけど、ドリアンはあまり関わりのあるイメージがなくて。

やっさん:僕がつぼみ大革命っていう吉本(興業)のアイドルさんとレギュラーのラジオの仕事をさせてもらってて、ラジオのイベントでツーマンさせてもらったことはあるけど、それこそイベントで一緒になったくらいですね。

けつぷり:ほとんどないんちゃう?

やっさん:もともと僕とけつぷりは、バンド始める前にでんぱ組.incが好きで。

けつぷり:アイドルには造詣が深いです。

-おーちくんさんは?

おーちくん:僕もアイドルばっかり聴いてました。

やっさん:嘘つくな! 俺らに付き合わされて流されて握手会行ってただけやん。

けつぷり:めっちゃはよ帰りたそうやったやん。

一同:(笑)

おーちくん:まぁまぁ。普通にイベントとかライヴとかも連れて行ってもらってええなぁ~と思ったんで、好きです。

やっさん:まぁコンテンツとしてあんだけ広がってるもんやから、1回ライヴ行ったり曲聴くきっかけあれば好きになりますよね。

-そうですね。シュレ犬のようなロックなアイドルについてはどんな印象がありますか?

やっさん:最近バンドが楽曲提供することも増えてますよね。それこそでんぱ組.incとかって、一時代を作ったようなめっちゃ速くてうるさい"でんぱソング"みたいなので、地下のアイドルの人たち一時期みんなああいうのばっかり、みたいなのがあったと思うんですけど。ちょっと転換期が来て、そういうのはアイドルっぽい曲として残ってるし、またいろんなかたちになっていくんやろなぁって思いますね。

-シュレ犬のみなさんは今の話を聞いていかがでしたか?

ならく:握手会に行く側の気持ちってどんな感じなんですか?

やっさん:そのときはバンドもしてなかったんで、"握手するぞー!"って感じやったかな。

シュレ犬一同:(笑)

けつぷり:"握手するぞー!"でもなかったけどな。あの一瞬でちょっとでも喋りたいみたいな。

やっさん:そうやな。握手どっちでもええもんな。

おーちくん:空間そのものがね。

けつぷり:会えるのが嬉しい。

-客席からステージを観るだけじゃなくて、1:1で会話できるっていうのがね。

けつぷり:そうそう。

やっさん:はがしの人、力強っ! とか。

けつぷり:さっきのやつもうちょっと長かったでとか。

シュレ犬一同:(笑)

やっさん:お客さん側はね、そういうの思うよね。

-シュレ犬のお客さんも同じように感じながら特典会に参加してくれてるかもしれませんね。ドリアンのみなさんはシュレ犬の曲を聴いてみたりされましたか?

やっさん:僕らがどっちかというとポップなんで、僕らより太い曲やなぁって(笑)。

けつぷり:バンドっぽいよな(笑)。

やっさん:男声と女声で違うと思うんですけど、女声でしかも束になって歌うじゃないですか。オケは太いけど、そこにかわいいっていうのが残るんで、バンドでラウドな曲やってるのとはまた違うから、ほんま確立してるとこにいるんやなぁと思いました。

-シュレ犬のみなさんはドリアンの曲を聴いてどうでしたか?

いち:焼肉の歌(2019年リリースの1stミニ・アルバム『超能力戦士ドリアンの楽曲が7つ入ったミニアルバム』収録「焼肉屋さんの看板で牛さんが笑っているのおかしいね」)、すごく好きでした。どのタイミングでそう思ったんだろうなって聴きながら一生考えてた(笑)。

やっさん:あっはっは(笑)、まぁ焼肉屋さんの看板で牛笑ってんの変やなってシンプルに思いました。

いち:焼肉屋行ったときに思ったってことですか?

やっさん:いや、いざ街行くとあんまりそんな看板ないんですよ。だから家で思いつきました。

いち:そうなんですか!

やっさん:別に焼肉屋行って思いついてとかじゃなくて、そういう看板ってあるけど、変やなと思って書いて、作ったあと、街行ったら意外となかった。頭ん中で出ましたね。

いち:めっちゃ笑っちゃいました。たしかに食べられるのに笑ってんだなぁって(笑)。すごくハマりました。

るるか:あとタイトルが個性的で長かったりして面白いなって思いました。

-たしか長いことで不都合もありましたよね。

けつぷり:そう、問題があったんです。

シュレ犬一同:えぇーっ!

やっさん:もともと長い理由が、ライヴハウスでライヴするときに、曲名で出落ちじゃないけど掴むためとか、あとライヴハウスで聴いてたらお客さん歌詞聞き取れないじゃないですか。でも最初の頃ってライヴハウスでしか活動せぇへんから、どんな曲かっていうのを曲始まる前にわかってもらうために、めっちゃ長いタイトルにしてたんですよ。それの名残でやり続けてたら、サブスクとかって再生ボタン押したら再生中にタイトルがグーって流れてくるんですけど、表示できる文字数が決まってるんです。そこで最後まで表示されへんとか、ファミマ(ファミリーマート)の店内放送で流してもらうときにタイトル言ってくれるんですけど、あの尺って決まってるんで、死ぬほど早口でトレンディエンジェルの斎藤(司)さんが俺らの曲名言ってくれるみたいなのがあって、"あ、結構迷惑かけんねんなー"っていう。

シュレ犬一同:はははは(笑)。

やっさん:それ以来最大の文字数は一応気にするようになりました。20超えてきたら多いなーみたいな(笑)。

-シュレ犬のみなさんは、自分たちの曲のこんなところを聴いてほしいとかありますか?

いち:シュレ犬の曲ってすごく難しいって言われるんです。アイドルって生誕祭とかで他のアイドルさんのカバーとかをするんですよ。でもシュレ犬の曲、難しすぎてカバーしてもらえない。

ならく:選ばれたことないんです。

いち:曲的にはめっちゃいいって言われるんですけど。難しい理由が、ありえないぐらい転調が多くて。

やっさん:はいはいはい。めっちゃ覚えなあかんねや。

いち:もうテンポも変わるわ高さも変わるわで。

ならく:サビ毎回違う曲とかあるよね。

いち:サビどこなの? ぐらいわかりにくかったりするから難しいんです。しかもシュレ犬って、事務所のプロジェクトの中に何個かグループがある内のひとつなんですけど、その中で一番踊るんですよ。曲一番難しいのに一番ガチで踊ってるから。

けつぷり:なるほど(笑)、すごいな。

いち:だからこそ、ライヴのときにこんな踊ってんのにこんな歌えるの? と思ってほしいなって。

ならく:酸欠になりますね。

いち:そう。いっつも"はぁ......はぁ......"って。

やっさん:(笑)

いち:ライヴ終わりでもならくさんが"ありがとうございました"って言ってくれるんですけど、セトリによってはね。

ならく:もう喋れないほんとに。死ぬ! って思いながら。

いち:誰も"ありがとうございました"言い出せない(笑)。

やっさん:はははは(笑)。

-その頑張りを観てほしいと。

いち:でも誰も倒れないでやり切るんで、そこが見応えあるかなと思って。

-もなさんはどうですか?

もな:ひとりひとり歌割が結構長くて、サビとかも全員ちゃんとパートがあって。他のアイドルってあんまひとりひとりのところがないんですよ。全員で歌うところが多いんです。

けつぷり:たしかに。

もな:だから、ひとりひとり歌うところが見どころっていうか。みんな歌い方が違うんですよ。だから、そういうところを観てほしいなって。

-ひとりのパートがあるほうが個性も出しやすくていいですよね。

もな:みんな違うところがいいなって思います。