Japanese
BLUE ENCOUNT × RockCorps
2018年08月号掲載
Member:田邊 駿一(Vo/Gt) 江口 雄也(Gt) 辻村 勇太(Ba) 高村 佳秀(Dr)
Interviewer:吉羽 さおり Photo by 大木 優美
-ボランティアに参加している方は、年齢層なども幅広い感じですか。
辻村:幅広かったですね。
田邊:お子さんもいるし、お父さん、お母さん世代の方もいたり、OLさんもいたりとか。
辻村:大学生とかね。
田邊:面白かったですね。俺らのやったところで一緒にボランティアをしていた女性の方々とかもOLさんとか学生さんで、"初めて参加しました"っていう方たちで。友達からこういう活動があるっていうことを教えてもらって、やってみたら"めちゃくちゃ楽しい"って言っていて。あとは、今回のボランティアは自治体の方も一緒にやるので、町の方の生の意見を聞けたのが良かったですね。それこそ、東日本大震災のときの話だったり。震災のときの話をしていただくのは、自分にとっても、またさらに頑張ろうと思うことに繋がるし。ひとついいなって思ったのは、復興中の話とか、復興後の今の話もちゃんと聞けたことですね。どれだけの人が集まって、尽力して町がもとに戻っているのかとか、もとに戻るためにどれだけの人が力を使っているのかとかを教えていただけて。テレビや新聞ではなかなかわからないところまで話を聞けたことは、今回のボランティアに参加して感じられた重要なことのひとつだったなと思いますね。
-たくさん話をしたんですね。
田邊:自治体の方とはかなり話をしましたね。町長さんともお話ししたりとか。
辻村:町の国道沿いに、復興を願って桜の木が1本1本植えられているんですよね。それが何キロにもわたっていて。春には、それが開花するっていう話があったり。その話を踏まえたうえで除草作業をするのって、また意味合いが変わるというか。しかも、ひとつひとつにメッセージが込められていて、ドイツ語で書いたものがあったりとか、いろんな言語で書いてあったりするので、世界各地から復興の願いが届いているんだなって、直に感じることができました。
田邊:お金を払って桜の苗木を買えるんですけど。その桜並木が今も延びていて、いろんな想いも感じることができて。そういう想いは経験した方のお話を聞かないとなかなかわからないこともあるし、僕らも熊本出身というのもあって、震災を経験した親戚や友達から話を聞くこともあったからこそよくわかるというか。なので今回のボランティアも、そのボランティアを開催している自治体の方の意志も感じられたいい機会だったなと思いますね。
-みなさん自身は、ボランティア活動というのが日本でもより馴染みあるものになってきている感覚はありますか。
田邊:アーティストが先陣を切って活動するというのは、震災後や災害後に目にする機会が増えましたね。今回参加させていただいて、アーティストの発信力の責任感みたいなものを実感した気がしていて。"あの人たちがやっているんだったら、私もやってみよう"っていうのは、他人から見たら安直な考え方もしれないけど、ちゃんとした平和に繋がっていたり、復興に繋がっていたりするのは、絶対にあると思うんです。自分たちから何かをしなきゃという思いに駆られた日でもありましたね。そういう意味では、"日本=ボランティア"という国になるには、いろんなフィールドとボランティアを結びつけていったらより広がっていくっていうのはあると思うんです。だからこそ、この音楽――エンターテイメントとボランティアという結びつけ方は、どういう形になるのかなと思っていたんですけど。意外に、エンタメとボランティアっていうのは、すごく繋がるところがあるんだなっていうのは、やりながら思いました。そういう意味でも、今後このイベントを機にとか、このイベント以外でもそういうフィールドが広がっていけばいいなと思います。
-どうしても、参加するのにはハードルが高いのでは? って思ってしまうから、何か好きなものと絡めてあるのはいいかもしれませんね。
田邊:すげぇ参加しやすかったよね。その場所にいるみんなが仲間みたいな空気感だったから。分け隔てなく、みんなに対して想いを告げられるし、想いを聞けるのがボランティアだなって。カップルとかで参加してもいいだろうしね。
辻村:そうだね。
田邊:気になる異性と一緒に参加したり、家族で参加したりするのももちろん絶対いいし、出会いの場にするのも逆にいいかもしれないし、っていうことをボランティアのときに話してました。
辻村:僕が一緒に除草作業をしていた大学生の子たちは、"携帯を触らない時間を作りたい"って言っていたんです。そのために休日ボランティアをしに来たと。なんていい子たちなんだと思いましたね。休日の遊び方として、携帯を触らずに除草作業をしているという、素晴らしくいい時間だなって思って。そういう若い子たちが、自分たちの携帯を触ってる時間に気づき始めてそういう行動を起こしてるのは、僕らも見習わなきゃなって思うこともありました。
ボランティア活動の最後にはみんな友達みたいな感じになって、今まで体験したことのない清々しさがあった
-そうやって活動をしたご褒美に、この"RockCorps"ではセレブレーション(※9月1日に幕張メッセで開催されるライヴ・イベント)のチケットが貰えるという。
田邊:その日も、最後に僕らから手渡しでチケットをお渡しさせていただいたんです。みんな、最後はもう友達みたいな感じで、キラッキラしながら時間を過ごせて、今まで体験したことのない清々しさっていうか。いろんなところでやっている、このイベント以外のボランティアもそういうふうに取り組んでいったら、関心を持つ人も増えるのかなとも思いますしね。若手のバンドが参加するというだけでも、間口が広がるので。
-いろんなボランティアを経て、最後にセレブレーションをメッセ規模で行えるって、すごいことですしね。
辻村:相当すごいですよね(笑)。
田邊:かなりの数のボランティアがあるしね。JTさんが特別協賛されてますけど、これだけの企業力や組織力がないとできないものがあるんだなっていう、いろんな勉強になったんですよね。運営する側の目線、やる側の目線も、同時に感じられたので。そういう意味でも、自分たちも地元熊本に何かを繋げていければなという気持ちが芽生えているんです。だから、もうちょっとJTさんとお話しできればなと。
辻村:絡むのね(笑)。
田邊:教えてもらいたいですよね、ノウハウを。だって無償でライヴをやるには、正直誰かがコストをかけないとできないものじゃないですか。幕張メッセなんて、タダでは借りれないわけだし。じゃあどうやってやっていけるのか? っていうことも含めて、そういうのも勉強になるなと思いますし。
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