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INTERVIEW

Japanese

ariel makes gloomy

2017年10月号掲載

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Member:イシタミ(Vo/Key) ワダトシアキ(Gt) 関 悠介(Ba) 佐々木 悠介(Dr)

Interviewer:秦 理絵

2015年に東京都で結成された男女混成4人組ariel makes gloomyが10月4日に初の全国流通盤となる1st EP『carbonium』をリリースする。歪んだロック・サウンドから浮遊感のあるポスト・ロック的なアプローチまで多彩なサウンドで聴かせる彼らだが、女性ヴォーカル、イシタミの凛とした歌声が紡ぐメロディは一貫してとてもポップ。今年は"SAKAE SP-RING 2017"に出演するなど、精力的なライヴ活動を繰り広げるが、公開されているのはメンバーの表情が鮮明ではないアーティスト写真や簡潔なプロフィールなど、まだまだ謎の多いバンドだ。自らの活動を"バンド"ではなく、"プロジェクト"と位置づけて、音楽至上主義を宣言するariel makes gloomyのメンバーがメール・インタビューに応えてくれた。

-2015年に東京で結成ということですが、メンバーが集まった経緯を教えてください。

佐々木:もともと知り合いだったとかではなくて、それぞれに音楽活動をしているなかで、共通の知人の紹介で縁あって集まったという感じですね。

イシタミ:なんとなく、人の痛みがわかるメンバーが集まったと感じています。曲のアレンジなどに対しても"わからない"とか"普通はそういうことはしない"というやりとりではなくて、まずは理解しようとする姿勢を持っているところが、スタジオ・ワークのなかの何気ない部分で感じられることが心に残り、ありがたく感じます。

-オフィシャル・サイトのプロフィールで4人編成の"ロック・バンド"ではなく、"プロジェクト"と自称していましたが、なぜ、そのように名乗るのですか?

関:個性のある4人が均等に前に出るスタイルなので、"バンド"というよりは"プロジェクト"という表現の方がしっくりくると思っています。

佐々木:編成としてはバンドライクなのですが、"バンド"と表現することによって想像されるイメージがあると思っていて、ariel makes gloomyに関しては先入観や固定観念をなるべく持たないかたちで音を聴いていただきたいというところでプロジェクトと名乗っています。とはいえもちろん、バンド・サウンドも好きなので、正確にはバンドというイメージ"だけ"に固まらないようにという意味が強いです。

イシタミ:メンバーそれぞれがコンポーザーやプレイヤーなどの活動をしているなかで4人の"個"を尊重したいと考えています。

ワダ:プロジェクトと言った方が身が引き締まる気がします!

-アーティスト写真で顔を鮮明に公開していないようですが、何か意図はありますか?

ワダ:音楽以外の事前情報を出したくないからです。

関:そうすることで、先入観なく楽曲を聴いていただければと思います。

佐々木:これもプロジェクトとしていることに繋がるのですが、どんな人たちがやっているかよりも、どんな音を出しているのかを、まず知っていただきたいからですね。第一印象として、まず音を聴いていただきたいという想いがあります。

イシタミ:写真は"暗いね......"というお言葉をいただくこともあるのですが、私たちらしいかなぁと思っています。私、なんだかよだれを拭いている感じがしています。

-それぞれメンバーはどんな音楽に影響を受けてきましたか?

イシタミ:うーん、私、自分のルーツがあまりよくわかっていないです。どのような音楽でもメロディアスなフレーズに惹かれます。

ワダ:MY BLOODY VALENTINE、RADIOHEAD、Stereo Fabrication of Youth、SIGUR RÓS、GRAPEVINE、坂本龍一さん、冨田ラボさん......音楽で涙を流したことがある方々からおそらく影響を受けている、というか憧れに近いと思います。

佐々木:個人的に女性ヴォーカルの歌モノが好きなのかなと思っています。いろいろな楽器の音がきれいに散りばめられているようなJ-POPが好きです。

関:もともと情報量の多い音楽や個性が多い音楽を聴くことが多いです。最近は洋楽をメインで聴き込んでいます。

-目指すアーティスト像などはありますか?

関:いい意味で目指したいところがないというか、結果としてariel makes gloomyが向かうべきところが理想のアーティスト像かもしれません......。

佐々木:僕個人は、バンドであれば、学生時代からASIAN KUNG-FU GENERATIONさんはもうCDが擦り切れるほど聴いてきて、ずっと憧れの存在ですね。

ワダ:個人的にはGRAPEVINEさんは、自分たちの信じた道を貫いて、多くの方の支持を集めて、長く活動を続けておられるので、そのようになれたらなと思います。

イシタミ:長く続けていられるプロジェクトというのは、ariel makes gloomyのコンセプトのひとつでもあるので素敵だなぁと思います。

-これまでの活動の中で、特に印象的なエピソードがあれば教えてください。

関:一番はドラムの佐々木さんと名前が漢字も同じ"悠介"というところですね(笑)。ベースとドラムはリズム隊と言われることも多いパートなので運命かと思いました!

佐々木:今年6月に"SAKAE SP-RING 2017"に出演させていただいたことが印象に残っていますね。ライヴはもちろん、名古屋の味噌カツが本当においしくて、すごく楽しかったです。

ワダ:(炭焼きレストラン)"さわやか"のハンバーグがおいしかったでーす!