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INTERVIEW

Japanese

chocol8 syndrome

2017年05月号掲載

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Member:しゃおん(Vo) ケンコモブチ(Key/Cho) しま(Ba) 奏(Dr)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

2015年より本格的に活動開始、今年で3年目を迎えるchocol8 syndrome(通称:ちょこはち)。このたびリリースするEPには、現在19歳のしゃおんが抱える"大人になりたくない"という気持ちをそのままぶつけた「ティーンガールの憂鬱」や「ピーターパンシンドローム」、ぶっ飛び系パーティー・チューン「DOKKOI SHOT!!」の3曲を収録。前作で見いだした"音を引き算していく"という手法を踏襲しつつ、ちょこはちならではの"二面性"を引き立てるような作品となった。10月には渋谷WWWでのワンマン・ライヴも控えている今年はまさに勝負の年。今現在の4人の気持ちに迫るため、インタビューを敢行した。

-まず、2015年10月に脱退されたしまさんが今年3月に復帰したそうですが、どういう経緯で戻ってくることになったんですか?

しま:カッコいい言い方をすると"学業に専念しよう"っていう話でいったん抜けたんですけど、途中で"卒業無理じゃん、これ"ってなって(笑)。それでどうしようかってなったときに、音楽以外に自分のやりたいこととかできることが見つからなかったので。それで"もう1回音楽やりたいな"ってなったときに、このメンバーとできればなと思ったんです。ワガママだとは知りつつ......っていう感じですね。

-他のバンドに加入してみようというよりも、ちょこはちに戻りたいという気持ちが強かったですか?

しま:そうですね。やっぱりやってなかったころも他のメンバーの活躍を見てはいたので。そんななかで......勝手に抜けといてこんなことを言うのもアレですけど、ベースを他の人がやっていることに対する嫉妬心みたいなものがあって(笑)。

ケン:自分で抜けたくせに(笑)。

しま:それで"あぁ、やるんだったらここなのかな"っていう。でも簡単に言うと、大学が無理だったから音楽やりますっていうことです(笑)。

奏:僕らとしては彼が戻ってきたからといってそんなに変わらず......(笑)。ただ"あぁ戻ってきたんだな"って。

しま:感動するようなことは何ひとつなかったです(笑)。

-本来の4人に"戻った"っていう温度感ですかね。そしてこのたび、全国流通盤としては3枚目の作品となる『ティーンガールの憂鬱』を発売するとのことですが、前作の『エウロパe.p.』が昨年12月のリリースだったので、インディーズのバンドとしてはかなりペースが早いなぁと思いまして。

奏:1年間とか間を空けてしまうと自分らも忘れられちゃうと思うし、お客さんを待たせちゃうことにもなるので、なるべく早く、"年に2、3回は出したいよね"っていうふうにいつも話はしてて。

-そうなると、曲を書く側としては大変だったりしませんか?

ケン:やっぱり曲も簡単にスッと作れるものではないので。メンバーから早く早くって急かされたりもするんですけど......。

一同:(笑)

-そりゃそうですよね。今回の曲はどのくらい時間がかかりました?

ケン:「ティーンガールの憂鬱」(Track.1)に関してはわりと早めで。最初に歌詞をもらった時点で結構イメージは固まってたんですよ。"「憂鬱」ってタイトルに付いてるわりには歌詞は明るいな"とか思いながら、ポップな感じにして。パーッときてサラッとできました。

-歌詞を書いたのはしゃおんさんですよね?

しゃおん:はい。今まで書いた曲が暗かったので、もうちょっとポップなものを書こうと思って。私、大人になりたくないんですよ。だからこそ、記録というか、大人になる前に今しか書けないものを書きたいなと思って書きました。

-何がそんなに怖いんですかね?

しゃおん:今までホワーッといろいろなものに守られてきた気がするので、それが取られちゃうのが怖いし、税金がかかるのも怖い。なんか自分で立たなくちゃいけない気がするというか。ちょっとフラッとしたらなんだかんだ誰かが受け止めてくれてるような気がしてたんですけど、(大人になったら)倒れたら倒れっぱなしになっちゃいそうだなって。まだ心がずっと変わらず子供なのに、周りからは大人として認識されるのにすごい違和感があるんです。

-なるほど。明るい内容にしたとご自身ではおっしゃってましたけど、相変わらずしゃおんさんの味が効いているというか、完全に明るいわけではないですよね。

しゃおん:(笑)曲調は明るくていい感じになったんですけど、歌詞的にはそうですね。今の子たちって、例えば女の子と話をしてても直接告白した/されたっていうのを聞かないし、全部SNSとか電話、LINEを通してて。それに、"自分が好きだから"じゃなくて"周りに良く見られたいから"っていう理由でファッションで音楽を聴いたり、お店に2時間並んでごはんを食べに行ったりとかしてるのを見て......。なんかその、全部人に見られるのを意識して生きてるのが最近の子だなって思ったんですよ。でもきっと本心は別にあって、その本心が自分じゃちょっとわからなくなっちゃってるみたいな。それを書いたつもりです。

-そういうことはどういうキッカケで思ったんですか?

しゃおん:結構常日頃から思ってるんですけど――私並ぶのが嫌いなので、話題になったお店があっても話題じゃなくなってから行くタイプなんですけど、人に合わせて2時間並んでパンケーキ屋に入ったときに、もう、甘ったるくて全然おいしいと思わなくて。"これ、みんな写真撮るためだけに並んでるだろ!"とか思っちゃったんですよね。