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INTERVIEW

Japanese

MAGIC OF LiFE

2017年05月号掲載

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Member:高津戸 信幸(Vo/Gt) 山下 拓実(Gt) 渡辺 雄司(Ba) 岡田 翔太朗(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-agehaspringsの玉井健二さんプロデュースですが、作業はどのように進んだのでしょう?

高津戸:無意識のうちにノれるようなものにしたい、ピアノと弦を入れたいな......と思って作ったバンド・アレンジのデモを玉井さんに広げていただいたという感じですね。玉井さんは過去にもプロデュースしてくださったことがあって(※2010年リリースのアルバム『Time Machine』収録曲「Time Machine Music」、『doors』)、そのときに自分たちの枠を超えるものを作ってくださったんですよね。"こんな世界があるんだ!"と見せてもらえたし、僕らはまだまだ成長できるなとそのときにすごく感じたんです。

岡田:ノブ(高津戸)がデモを上げてきたときからスケッチみたいなピアノが入っていたりして。ノブがデモで鍵盤のフレーズを入れてくることは、それまでにあんまりなかったんですよ。だからノブ自身もこれまでとは違う感覚があった曲なのかなと。

高津戸:挑戦したかったんでしょうね。どう崩れたとしても自分たちが演奏して歌えばダサくなることはないという自信もあるので、それを恐れるよりはどんどん違う角度から攻めたい、未知の領域に行きたかった。

-『X-1A』のときも同じようなことをおっしゃっていましたよね。

岡田:最近そういうモードですね。ライヴの曲と曲の繋ぎ方とかもいろいろチャレンジして、なんでもやってみるという姿勢がバンドにあります。"これをやればかっこよくなれるでしょう!"という自信がついてきたってことなんだと思いますね。

高津戸:自分の想像を超える楽曲にしてもらいたい、あのときの感覚をまた感じたいと思って玉井さんにお願いをしました。すごくお忙しい方だからダメ元でお願いしたら、そのときの縁もあって受けていただけて。玉井さんとお会いしたときに"どういうふうに作っていく? スタジオで一緒に作っていこうか?"という話をしていただいたんですけど、僕は"僕のやりたいイメージはこのデモに詰まっているので、お任せします。僕らの想像を超えてください"と。

岡田:返ってきたものは、ノブのデモでは鍵盤だったものが玉井さんのアレンジでギターになっていたりして、ノブの作ったスケッチが忠実に構築されていました。めっちゃポップで、めっちゃ聴きやすい!

高津戸:玉井さんからいただいたものをそのまま演奏したのが、この音源ですね。だから、本当に楽曲をプロデュースしていただいた、という感じです。世の中の人がどう反応してくれるかが楽しみですね。玉井さんにはちゃんと僕らのやりたいことを伝えているので、信頼していますから。

-玉井さんのアレンジを聴いて、率直な感想は?

山下:俺らだけじゃ生まれないフレーズが多くて。新しい感じがしました。

渡辺:うん、間違いない。特にAメロのギターの掛け合いとかね。俺らだけでやってたら、ライヴのことを考えて絶対にやらない(笑)。

山下:そうそう、音源としてのフレーズの作り方なんですよね。ライヴでどうしよう!? って(笑)。部分的にカポをはめないといけないところもあって......だからライヴではカポをはめずに弾く方法を取らないと。ギターの重ね方とかこういうのもありなんだなと教えてもらったというか。

-バラードだけどノれるというのはリズム隊の力が大きいと思うのですが、玉井さんの作ったフレーズはいかがでしたか?

渡辺:フレーズは単純なんですけど、ノリを出すのが難しくて。でもいい感じに録れたかなと。

岡田:めっちゃ気持ちよく叩けました。今回レコーディングの方法も違うんです。これまで僕らはまずドラムを録って、それをエディットしてそこにベースを録って......というふうにひとつひとつ重ね録りをしてたんですけど、今回はみんなで"せーの"で録って。だから録ってるときから一体感があったし、ドラムのないところはベースが埋めていく感じとか、ギターの掛け合いとかも気持ちよくて。玉井さんがレコーディングを見に来てくれて、僕らは結構緊張してたんですけど一発OKで。

渡辺:"かっこいいねぇ(※玉井氏の声真似)"って言ってくれて(笑)。

岡田:そうそう(笑)。そのひと言だけをボソッと言ってくれて、嬉しかった。よかった~って。

高津戸:自由度が高いフレーズだよね。リズム隊も食ったり食われたり、コードもギター2本でばらばらなんですよ。でもちゃんとまとまってる。そういうところも勉強になるなぁ、面白いなぁと。違和感みたいなものが遊び心的に考えられている気がしましたね。そもそも音楽は遊びみたいなものだから。そういう意味では初心に戻れるところもありました。

-「乱舞ランデブー」(Track.2)は、冗談みたいなタイトルのインパクトが結構大きくて。

岡田:これはギャグなんだよね(笑)?

高津戸:ギャグだったかな(笑)? 歌い出しの"狂喜に乱舞ランデブーして"という部分がまず出てきたんですよね。"狂喜乱舞"は狂喜と乱舞のランデブーだな......と思ったところから戦っている歌と書いたというか。「線香花火」と共通しているのは"ひとりじゃない"ということですね。誰かに寄り添ってるし、ひとりで立ち向かってるときも胸の中には誰かがいる、あなたがいるから恐れている暇なんてないんだ、というか。無理だと言われても、高い場所に行って自分が確認すればいい――前向きな曲ですね。"騙されねぇぞ! ルールに縛られねぇぞ! さぁ掴まえてみろよ、俺は自由だ!"という感じというか。

-衛星と衛星がドッキングすることもランデブーと言うそうで。"空"と"科学者"が歌詞に出てくるのはそういうことなのかな? とも思ったのですが。

高津戸:え、そうなんですか!?

岡田:そうそう。もともとランデブーの意味はそっちが先にあったらしいよ。

高津戸:そうだったんだ、知らなかった。そういうふうに自分の綴った言葉について考えてくれるのは嬉しいし、リンクしてたならラッキーだ(笑)。