Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

Skream! 公式X Skream! 公式YouTube Skream! 公式アプリ

INTERVIEW

Japanese

ドラマチックアラスカ × ライブキッズあるある中の人

2016年12月号掲載

いいね!

ドラマチックアラスカ:ヒジカタナオト(Vo/Gt)
ライブキッズあるある中の人
インタビュアー:秦 理絵 Photo by 川村 隼也

-そういう経緯でインスト曲であるTrack.4「ロックンロールジャンキーズ」もできたんですか?

ヒジカタ:そうなんです。

あるある:ぼく、あれは完パケじゃないと思ってたんですよ(笑)。

ヒジカタ:あぁ、ヴォーカル・レコーディング前の音源?

あるある:かなぁと思って、いつ歌がつくのかな? と。でも、つけづらそうやから、もしかしたらインストかな? とも思ったんですけどね。インストを入れるっていうのは、バンドとしての新しい挑戦だなぁと思いました。

ヒジカタ:今回はとにかく"みんなが揃って嬉しい!"っていうことですよね。しかも入った人たちみんな、楽器が上手なんですよ。だから思ってることがすごく早く進むんです。「ロックンロールドリーマーズ」(Track.3)が終わって、"こんなアウトロが入ってたらかっこよくない?"っていうノリで「ロックンロールジャンキーズ」を作りました。

あるある:なるほど! それでタイトルが似てるんですね。

ヒジカタ:ミュージック・ビデオも今回は4人揃って撮れたんですよ。今まではギター・ソロの音は鳴ってるけど、僕はギター・ソロが弾けないから、映像では誰も弾いてないっていう状態だったんです。それも、やっとギター・ソロを弾いてくれる人が入ったので。だから今回は周りの人のありがたみに触れながら、バンドをやれるのは当たり前じゃないなと思いました。やっぱりメンバーが落ち着かない半年間で心が離れてしまったお客さんもいるんですよ。その人たちが吐き捨てていった言葉はすごく刺さったし、いろんなことを言われたけど。そのなかで、あるあるさんみたいにずっと応援してくれるお客さんやスタッフの人たちの存在を、今までより強く感じられたんです。

-だから「キミトフライト」では"絶対折れない「キミ」という羽根"とか"「キミにありがとう」"というフレーズも書けたんでしょうね。

ヒジカタ:そういう人たちに恩返しできるスタート地点に立てたなと思ってます。

-さっき、メンバーの脱退で離れてしまったファンの話もチラッとありましたけど、あるあるさんは、あんまりそういうことはなさそうですね。

あるある:僕は同性やからかもしれないですけどね。曲とかライヴが好きだから。

ヒジカタ:やっぱり男の人は曲が好きって言ってくれる人が多いんですけど、女の子は歌詞なんですよね。実はあれがよくわからないんですよ(笑)。

あるある:女の子によっては、誰の前でライヴを観るとか決まってる子もいますよね。"絶対にヒジカタ君の前をキープしたい"とか。僕は一番聴きやすいところがいいので、女の子にとってのあるあるは、僕のあるあるではない。そこらへんが難しいんです。

ヒジカタ:あとは手紙を書くっていうのも、女の子の文化ですよね。別に男の子が出したらダメなやつではないじゃないですか。でも、僕は男の子には1回しか手紙をもらったことがない。ライブキッズあるある中の人も男の人やから――

あるある:手紙を出したことは1回もないです。

ヒジカタ:あるあるさんは観に行ったバンドに感想のリプライとか送ります?

あるある:送らないです。僕は自己完結型ですね。でも、リプライを送るお客さんがいるのはわかりますよ。"今日めっちゃ良かったです"みたいなのを、本人にリプライ。バンドの公式ではなくて、個人のアカウントの方にね。

ヒジカタ:あれは励みになるんですよ。ちゃんと読んでますからね。お客さんと直接話す機会は本当にないので、ツイートとかリプライが、お客さんの意見を聞く一番の近道だったりするんです。で、そこを取り持ってくれるのが、あるあるさんの存在なんですよ。ライヴ・キッズが"ライヴハウスとかライヴに対してこう感じてる"っていうのを、すごく鋭い視点で見てて。お客さんから僕らにはなかなか伝わりにくいところを繋いでくれてるんです。だから、お客さんとバンドにとってWin-Winというか......。

あるある:うんうん、なんとなくわかります。

ヒジカタ:どっちかじゃなくて、どっちも良いようにしてくれるんです。今回僕らが出させてもらったイベントもすごく画期的だなと思ってますから。

あるある:今回のツアーに関しても、僕が得をするというよりも、ライヴ・キッズの人たちとバンドが得をすることがしたいと思ってたんです。それはあんまり表には出してないんですけど。自分がなんでこんなことをするのかっていうと、好きなバンドが解散するのはやっぱりつらいじゃないですか。それは僕がライヴに行かなかったのが原因かもしれないし、ひとりでもライヴを観に行く人が増えたら、良いバンドが残っていくのかもしれないと思って。お客さんが後悔しないようにっていうのと、バンドがもっと長く続いてほしいっていう想いも込めて。"ライヴに行きたい"っていう人が増えてくれたらいいなと思ってイベントをやってるんです。

-そういう想いが根本にあるから、ドアラを始め、いろんなバンドがあるあるさんの企画に賛同してるんですね。

ヒジカタ:尊敬してます。

-では、最後に今回のアルバムについて、あるあるさんから聞きたいことは?

あるある:えっと......。

ヒジカタ:今回はなんで(タイトルから)"アラスカ"を外したんですか? って聞いて!

あるある:今回はなんで"アラスカ"を外したんですか(笑)?

ヒジカタ:やっぱり新体制だから節目かなっていうのもあったんですけど、正直、ネタ切れっていうのもあって。

あるある:あはははは!

ヒジカタ:タイミングを探ってたのもあるんです。で、いい節目だなと思って。あと、"ロックンロールドリーマーズ"って、すごくいい言葉やなと思ったんですよ。やっぱりあの日憧れたロックンロールは色褪せないし、僕らはメンバーが入れ替わったりしたけど、未だに夢を見てるし。僕の憧れたロックンロール・スターになりたいなと思って。すごくいい言葉を見つけたのでそのままタイトルにしました。