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INTERVIEW

Japanese

ドラマチックアラスカ × ココロオークション

2016年05月号掲載

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全国11ヶ所に及んだ"はじましぶりツアー2016春~雨、ときどき雪~"も軒並み大盛況、両バンドのフロントマンによるアコースティック・ユニット"ドラマチックオークション"も神出鬼没に活動中。今勢いに乗る"関西イチゼロ世代"と称されるバンドの中でも、自他共に認める絆を築いているのが、ドラマチックアラスカとココロオークションだ。この春、ドラマチックアラスカは『アラスカ・ベリーズ』、ココロオークションは『CANVAS』と、転機となる新作をリリース。その制作秘話はもちろん、出会いから濃厚なカップリング・ツアーの裏話まで、互いの変化と葛藤を認め合いながら、たっぷりと語ってくれたスペシャル対談をお届けしよう。

ドラマチックアラスカ:ヒジカタ ナオト(Vo/Gt)
ココロオークション:粟子 真行(Vo/Gt)
インタビュアー:奥"ボウイ"昌史  Photo by はやしまこ(maco-j)

-まずは全11ヶ所2組がガッツリ帯同した"はじましぶりツアー2016春~雨、ときどき雪~"を経てどうでした?

粟子:楽しいっていうのが第一なんですけど、お互いにすごく吸収し合えるというか。僕らにないものをドラマチックアラスカが持っていて、アラスカにないものをココロオークションが持ってるっていう話はよくしたよね?

ヒジカタ:僕らがまだまだ荒削りなところをココロオークションは緻密にやれてたり、でも熱量とかもっとこうしたら良くなるのにっていうポイントがあったり。流石に11ヶ所も回ってると最後には話すこともなくなるんかなって思ってたんですけど、毎回打ち上げでもワイワイ喋ってたよね(笑)? ホンマにめちゃめちゃ楽しかったし、刺激的なツアーになりました。

粟子:ツアーの合間にサーキット・イベントとかにも出たんですけど、こんなにずっと一緒にいるのに、ちゃんとお互いのライヴを観に行くっていう(笑)。飽きずに楽しく影響し合えたのかなぁと思います。

-それこそ、前の晩に打ち上げで話したことが、翌日きっちり反映されてるのを観せられたりして。

ヒジカタ:めちゃめちゃあります。本当にココロオークションの伸びしろがすごくて。

粟子:ツアーの最初の奈良と最後の神戸やったら、全然ライヴも違ったやろうしね。

-そもそもこのツアーに限ったことではなく、"ドラマチックオークション"(※ヒジカタと粟子によるアコースティック・ユニット)もそうですけど、何でそんなに仲が良いんだ?っていう(笑)。最初の接点と、それぞれの第一印象は?

ヒジカタ:2年前、大阪でのライヴに粟子君が遊びに来てくれたんですよね。そのときはそれだけやったけど、いつから癒着が始まったんやろ(笑)?

粟子:僕はラジオでドラマチックアラスカ(以下:ドアラ)の曲を初めて聴いて、"はいはい、また下の世代から突き上げがきたよ~"って(笑)。基本的に他のバンドの曲を聴いて悔しいとか思うことはあまりないんですけど、やっぱり素直に曲が良いなと思うと、悔しくなるんですよね。正直、"あ、これは売れるな......"って(笑)。

-(笑)逆にドアラから見たココロオークションの第一印象は?

ヒジカタ:僕は昔ちょっと尖ってた時期があって。挨拶してくれて、ココロオークションの名前は知ってたけど、"あんまりパンチない人やな......"っていう(笑)。

一同:(爆笑)

ヒジカタ:ただ、その1年後にツアーで一緒に回ることになって改めて音源を聴いたら、"このバンドめっちゃいいやんけ!"って(笑)。でも、ここまで仲が深くなったのは、お互いにいろいろなところであと一歩及ばず、苦難を味わってきたバンドやと思うからこそなのかなって。

-ココロオークションは、フェス対応のアッパーなライヴ・バンドが幅を利かせる歌モノ受難の時代に翻弄されることもあったと思いますけど、ドアラもそんな悩みを抱えていた時期があったとは。

ヒジカタ:僕らはお客さんが1人もいない神戸でしかライヴしてないような、まだ文化祭の延長の状態のときに運良く今の事務所に声を掛けてもらって。ただ、そういうガタガタの状態でいろんなライヴハウスに出て行っても、"関西の輪"みたいなものにはなかなか入れなくて......。CDデビューして1~2年ぐらいはずっと苦しい気持ちだったんですけど、それこそココロオークションとの出会いとか、"見放題"みたいなイベントにも出させてもらえるようになって、やっと僕らも関西のバンドであることを背負えるようになったんで。