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INTERVIEW

Japanese

FoZZtone

2014年09月号掲載

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Member:渡會 将士 (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

-はははは。表題曲でもあるTrack.2「Stomp the Earth」はコンバースとのコラボ曲とのことでMVもコンバースのスニーカーをフィーチャーしてらっしゃいます。

あ、それ僕がライヴで勢いで言っちゃったんですけど、コラボというよりは、コンバースのスニーカーを使っていいよという許可が出ただけで......なのでコンバースさんからのご厚意でなりたっている、コンバースからいっぱいスニーカーを貸してもらってる曲ですね(笑)。

-なるほど(笑)。『Reach to Mars』の「ニューオーリンズ殺人事件」に続き、武並さんによる作曲です。

割と僕とJ.Jさんがパソコンで曲を作る人たちなんで、お互いにツアーの最中や別々の現場のときとかに、パソコンでちょこちょこっと作ったものをデータでやり取りしてて。『Reach to Mars』のツアー中にJ.Jさんから"『Reach to Mars』の次にどんなアルバム作るの?"と聞かれて"えっ、あんたこの前アルバム録ったばっかりなのにもう次のこと考えてるの!?"みたいに思いながら(笑)、"どうします? 火星行ったから火星に住んでますってアルバムにします?"みたいな話をしたら"ん~、地球に帰ってこようよ!"みたいな......そうやってふたりで盛り上がってて。それで"じゃあ『Return to Earth』にしようか"という話をちょこちょこしていて。その話の中で"「Stomp the Earth」って曲を作ったんだ!"と言われてデータをもらって。サビのフレーズはほぼそのときのまんま使ってます。なのでふたりでこそこそネットでずっとやり取りしながら作ってて、ふたりで(あとのメンバーに)"はいこれやるから"って渡して(笑)。単純にふたりで仲良く作って、これいいよね! これトップで良くない?みたいな感じですね。

-そこからMVのイメージも湧いてきたのでしょうか?

作ってるときから"足ばっかり映ってて地面蹴ってるみたいな、足しか出てこないじゃんこのPV!"みたいなのだったら面白いよなーと思っていて。武並さんは映画"フットルース"(※1984年に公開されたアメリカ映画)の曲とかもすごく好きで、お酒飲みながらそのPVを観たりもしていて。"これいいね!""大きい靴屋さんに誰か知り合いいない?"という話をざっくり振ったら、コンバースさんと繋がりがついて(笑)。思い付きを重ねていったらいい結果になった感じです。

-Track.4「Morning Glory」は"どんな

暗闇な状態であっても朝は必ずやってくる"というテーマがストレートに綴られた、オールド・スクールなヒップホップのテンポ感が非常に気持ちいい曲ですが......渡會さんはこれまでも"朝"を歌うことが多いヴォーカリストですよね。渡會さんにとって朝とはどういうものなのでしょう?

んー、そんなに言っても朝は強くないんですよ。初期に歌ってる朝は徹夜明けなんですよね。でも"俺、サラリーマンとかもう絶対できないな"と思い始めてから、お客さんとして来てくれるファンの人たちとSNS上でなんとなく繋がっていくと"あ、この人たち毎日真面目にちゃんと起きてるんだな"ということに......結構申し訳ない気持ちになって(笑)。だからせめて早起きをしよう!と謎の頑張りをしていた時期もあったんです。無理だなと思ってやめたんですけど。でもそういうなかで、しんどい朝にいつものテンションまでセッティングできるきっかけになる音楽とかがあってもいいかなー......というのは前々から思ってはいて。なんで朝ばっかり歌ってるんでしょうね? なんなんだろう......わかんないっす、すいません(笑)。でも朝は好きですね。

-(笑)このテンポ感"夜中に考えごとはやめよう"というニュアンスの歌詞は、明日に向けて踏み出せる一歩になります。

僕がここ最近夜中に曲を作ったり歌詞を書いたりする作業はしてなくて。なるべく夜中はしない、するとしてもめっちゃ明るいところでする。暗いほうが絶対集中するんですけど、内に入り込むので、あとから客観的に見てみると"気合い入りすぎじゃない?""情熱傾いてるわ!"みたいな、一般的ではない内容が多かったりして。あの感じはみんなあると思うんですけど――それを利用して夜しか書かない人もいますけどね。でも、普段生活している時間に聴いてもらうのは大事なことだと思うし、そのなかでも特に僕が"朝はしんどいなー"と考えると"朝に音楽がないとちょっときついかもなぁ"......というのを軸にして。光がある状態で歌詞を書かないと、共感しづらいものになっちゃうんじゃないかなーとは思って。ごくごく当たり前のことしか言ってないんですけどね(笑)。でもうちのお客さんは特に自分の解釈でよりブラッシュ・アップした捉えかたをしてくれてるんだろうなーと思っているので。

-『Stomp~』と同日に1000枚限定でリリースされる初のDVDシングルにもなっているTrack.3「Stairway to you」は、シンセの音色が古き良き80年代のアメリカン・ポップスを彷彿させて。

80'sポップみたいなの最近好きっぽいです。いろいろ音選びをしていても、なんか古くさい......古くさいというか、80'sポップに入ってるシンセの音は鮮やかさしかないけど、今聴き返すと哀愁があるなと思って。普段から参考にしようと思っていろんな音楽を聴いてるんですけど、最近は一部のアメリカのソロ・ミュージシャンたち――たとえばBruno Marsみたいな、昔のサウンドを意図的に狙って使っている人が結構いて、それがしかもハマってて、単純に楽しく見れて。それで"ああ、素敵だな、真似しよう"と思ったんですよね。