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INTERVIEW

Japanese

ミソッカス

2014年07月号掲載

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Member:デストロイはるきち (Vo/Gt) ノブリル (Gt/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-ジャンボリー加藤さんのドラムがどのジャンルにもばっちり対応してるところがまたお見事で、それがまた笑えるという不思議なバランス。

はるきち:いまだに俺もジャンボリーがどんな音楽が好きなのかわからなくて(笑)。

ノブリル:Pharrell Williamsの「Happy」めちゃくちゃ好きみたいですよ。

はるきち:あ、そうなんだ。ジャンボリーONE DIRECTIONも好きだよね?

-やっぱりメンバー皆さん好む音楽の幅が広くていらっしゃる。

はるきち:僕はONE DIRECTIONよりMcFLYが好きですけど。

ノブリル:え、古くないですか!?
はるきち:(笑)大学入って間もないくらいにジャケ買いしたんだよね。おまけに"SPECIAL PRICE"のシールついてて1700円で買えて、その頃はアルバムは3000円が当たり前だと思ってたからびっくりして。その頃にSTORY OF THE YEARもジャケ買いした。あ、ジャケ買いというか帯買い? "SPECIAL PRICE"って書いてあった(笑)。この前もSPECIAL PRICEでSANTANAを1800円で買いましたねー......僕らの今回のアルバムもSPECIAL PRICEでtax outの1800円です(笑)。

-定価ですけどね(笑)。ミソッカスになり新たな一歩を踏み出した皆さんが今後目指すのはどのような音楽でしょうか?

ノブリル:よく移動中に機材車ではるきさんと僕が喋るんですけど、そのときにポロっと"10年後も残る曲を書きたい"と言ってましたよね。ふたりの目標としてはそういうものがあります。70年代80年代の曲で、今TVで流れてもいいなあと思える――それに匹敵するような曲を書きたい。そういうのはジャンルじゃないと思うんですよね。

はるきち:やっぱり根底にあるのは歌謡曲だからね。最近iPhoneで歌謡曲ってプレイリストを作って、それを聴いているときがいちばん心地いいです。大橋純子さんの「シルエット・ロマンス」は何回も聴いてて。そういう何年も残り続ける曲と......あとは"自分が人生のそれぞれの位置で、いろんな聴きかたができる曲"を書きたい。俺はMr.Childrenを中学生のときに初めて聴いて、それが音楽の入り口なんです。メロディを聴くとすごくワクワクするなと思って。大学に入って楽器を始めて、卒業した後にミスチルをまた聴く機会があって......演者になってから聴くと"こんなコード使ってるんだ""こんなアレンジしてるんだ"と、すごく新しい発見があって。それで去年、歌詞がいいなと思って。そんな曲が書きたいなと思います。

-和装をやめて、改名をして、さなぎから孵るように生まれ変わったことで、これからどんどんいろんなことにチャレンジできそうです。

ノブリル:今回のアルバムははるきさんが日頃思っていることを歌いだしたし、リスナーとの間に変な柵がなくなったと僕は思ったんですよ。だからこのアルバムでは楽屋のはるきさんも見えるような気がします。親近感が持てますね。やっぱり人間性ですよ。聴くのも人間だし、やるのも人間だし。

はるきち:こんなに考えてる人たちだったんだ、と思ってもらえたら嬉しいよね(笑)。今までは悩んでいることも伝えるつもりもなかった。だから4枚目だからこそ辿り着いたもの、というのもあるよね。1枚目からこういうことを歌われてもね。

ノブリル:説得力ないですね!

一同:(笑)

ノブリル:1枚目はどうしてもバンドをやる前の人生で作る音楽じゃないですか。4枚目にしてバンドで学んできたこと、バンドで歩んできた人生を作品に出せたと思います。

はるきち:......ノブリルいいこと言うね(笑)。

ノブリル:(笑)「太陽の搭」を書いていてそう思いました。

-はるきちさんの「マッドシュリンプス」もそうですものね。

はるきち:そうですね。和装もやめることと改名を発表したときはお客さんから大ブーイングだったんですけど(苦笑)、変わった考えがいい感じに音に出たかなと。音で納得させられるアルバムになっていると思います。「マッドシュリンプス」のMVを公開したときに"あ、これはみそっかすじゃない、ミソッカスだ!"と納得してくれた人もいて、嬉しいなと思います。前は"面白くて若い子にはウケそうだよね"みたいな感じで、うちの親から"全然わかんない"と言われるような、10年後も残るような歌を書くようなバンドじゃなかったと思うんです(笑)。......今までは"バンド"だったけど"アーティスト"になっていきたい。アーティストは芸術家だから、やることひとつひとつに意味を持たせていかないといけない。そういうことができるような片鱗が今回のアルバムで見え隠れするようになってきたのかな、とは思っています。