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INTERVIEW

Japanese

毛皮のマリーズ

2010年11月号掲載

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Member:志磨 遼平

Interviewer:道明 利友


-生涯かけて誰かを好きでい続けるとか、自分にとっては考えられないことかもしれないですけどね……。でも、だからこそ美しい。ドラマチックですね! というドラマチックな2曲に対して、「コミック・ジェネレイション」はまぁ好対照と言いますか(笑)。歌い方はもうそのまんまですけど、セックス・ピストルズ的なラフなサウンドで。

志磨:こういうのは、今までもずっとやってきた、我々の十八番ですね。なので、そういうのが最初のシングルには相応しいかなと思って。“ディスイズ毛皮のマリーズ”みたいなね。今までやってきたものを踏襲しつつ、ちょっと垢ぬけたやつっていうか、新機軸みたいなのは出来ないかねっていう話が出まして。こういうの、他の人もやんないですしね、何故か。だから、逆にラッキーっていうか。こういうロックンロールはね、今は誰もやんなくなっちゃいました……。

-こういうテイストって、ロックバンドにとっては原点中の原点だと思うんですけどね。でも、こういう直球なロックンロールって、現代ではなかなか……。

志磨:そう。特に、新人ね。だから、僕らとしてはラッキーなんですよ。そういうロックンロール演奏するバンドって僕らぐらいしかいなかったりしますからね。なんていうんでしょう……。我々が、食品業界だとして。例えば、必要な栄養がすぐ摂れるとか、無駄なものはカットしていってね、ビタミン剤みたいなんとか、ウィダーインゼリーとか、そういうのを開発する部署の人みたいな感覚が音楽の世界にも今は増えて、肉じゃがみたいなのを作る人減ったなぁっていう(笑)。たまに肉じゃが食いたいってなった時に開いてる店が僕らだけやったら、ラッキーじゃないですか。

-(笑)毛皮のマリーズって、定食屋的な感じなんですかね。肉じゃがとかひじきみたいな、昔ながらの和食が美味しいみたいな。

志磨:(笑)そうですそうです。味のデパートメント。“味”じゃないや、“ロック”のデパートメントですね(笑)。

-(笑)ロックのデパートメントな毛皮のマリーズらしく、今回のシングル以外にももう新曲がいくつも生まれているとか……。多作ですね!

志磨:そうです、多作なんです。作るのは大好きなので。公開演奏っていうか、生演奏、それが苦手なんですよ……(笑)。曲を作る、録音するまでは大好きなので、いくらでもできますよ。ずっとやってられますもん。

-その好きな作業をずっと続けているということは、近いうちにさらなるアルバムも期待できますが……。そこでもまた、色々な反応がきそうな感じですかね?インディ時代からのファンの方々からも、新たにファンになった方々からも、いろんな反応が。

志磨:そうですね。もうそろそろ、皆さん呆れてもいいと思うんですけど(笑)。何も期待しないほうがいいですよ、僕に。僕に継続を期待してはいけない、っていう……。僕は継続っていうことはしないですから、いい加減呆れて欲しいですね(笑)。

-(笑)あの時はあんなことやってたのに次はこれかい! みたいな。

志磨:そうですそうです。だから、それがもしお気に召さなかったら、今回はご縁なかったっていう感じで売っぱらっていただいて、さらに次のアルバムに期待していただくみたいな(笑)。なんていうんですかね……。“毛皮のマリーズ”っていう名前で我々4人は活動してますけど、まぁその実態のないことっていうか……。なので、おそらくまたいろんな評価が来ることが楽しみですね、僕は。

-でも、どの曲もグッド・メロディとノレるリズム、陶酔できるサウンドがあるっていうことは間違いないだろうなと僕は勝手に思ってますんで。

志磨:それは間違いないですね。

-さらなる作品のリリース、期待して待ってます!

志磨:お楽しみに!