Overseas
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ブルックリン出身のインディー・ポップ・バンドの2nd。ギタリストの脱退や今作を作る過程で解散ギリギリのところまでいくなど色々と苦労したらしいが、逆にそんな様々な出来事が今作のエネルギー源になったようで、ピュアなポップさやサーフっぽさなど前作の雰囲気を残しつつも、シンセの音の広がりや妖艶でダークな雰囲気に変化と進化を感じられる意欲作になった。彼らの音楽は別世界に連れて行ってくれるようなものではなく日常を追体験しているようなタイプのものだ。その感覚は今作でも変わらないが、前作よりも内省的な歌詞に注目したい。特に“君がどこに向かって走っているのか分からないけど、僕はいつでもここにいる”と歌う最後の曲の歌詞は今のバンドの立ち位置を象徴しているように思える。(石塚 麻美)
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Skream! 2024年09月号