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COLUMN

夜の本気ダンス 米田貴紀の「ディスク男(マン)!」【第5回】

2016年11月号掲載

夜の本気ダンス 米田貴紀の「ディスク男(マン)!」【第5回】

■The Music / The Music

the_music.jpg1999年結成UKのリーズ出身のバンドの1stアルバム。
何重にも円を描くまるでジャケットのアートワークのようなグルーヴを特徴としたバンドです。
僕が彼らの存在を初めて知ったのは映画「リンダ リンダ リンダ」の中で彼らのポスターが一瞬映っていたのがきっかけで、
そこから曲を知ったのですがそれがまあ本当に衝撃でして......。
最初は彼らの曲の仕組みがよく分からず、全く展開の無い面白みにかけるバンドだなとか思ったりもしたんですがそれは大間違いで、
ある所から「なんか良い!」という風になりそれをどんどん頭で理解し始め、どうやらグルーヴなるものがこのバンドのキーとなっているなという所までいきついたのです。
グルーヴは曖昧な言葉です。僕自身何を持ってこれがグルーヴだと説明しろと言われても多分できないでしょう。
しかし何故かこのアルバムを聞くとそのグルーヴとやらがたちまち理解できたような気になるのです。
ドラムとベースとギターの絡み合い。そこに負けじと重なるハイトーンなボーカル。
その中にグルーヴを感じ自然と体は動いてしまいます。何故か踊り出してしまう。
しかもどんどん倍の拍でリズムを刻んでいく。そのような状態に陥った時、僕はそれをグルーヴと呼んでいます。
このアルバムにはそういった曲が盛りだくさんです。むしろそれしかないんじゃ無いかと思うくらいです(笑)。
音楽の楽しみ方は人それぞれですが、もしグルーヴを感じたい。とお思いの方がおられればこのアルバムをオススメします。