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COLUMN

READ ALOUD クワタユウキの「漫友記」【第2回】

2015年01月号掲載

READ ALOUD クワタユウキの「漫友記」【第2回】

先日、学生時代からの念願が叶って、憧れのバンドthe pillowsと共演する事ができました。

正直、「好き過ぎる」と言っても過言ではないくらい、僕は根っからのthe pillowsファンでして、ライブ当日が近づけば近づくほど自分の興奮を抑える事が出来ませんでした。

「the pillowsのようなバンドになりたいんです。」

「さわおさんのようなギターボーカルになりたいんです。」

僕の頭の中は、この愛をどうやって伝えようという事でいっぱいに。

最終的に興奮し過ぎでとち狂った僕は、自前の"バスター君"人形(※the pillowsの公式マスコットキャラ)をライブ会場に、お守り代わりとして(あわよくばサインをお願いしようとして)持っていく事にしました。

しかし、バッグにバスター君を詰め込もうとしたところ、重い荷物同士に挟まれてバスター君がバッグの中で潰れてしまう危険性がある事が判明。

そこで仕方なく(家に置いていくという選択肢は既にない)、こっそりとバスター君を脇に抱え、見つからない内に楽屋の隅に隠しておく事を思いついたのですが・・・。

なんと会場入りした瞬間に、いきなりさわおさんと挨拶する事になってしまって!

「今日はヨロシクね...って、あれ?その人形...?」

あっさりさわおさんに見つかるバスター君。

「え!あ!いや!あ、あの!ここここここれは、ちちちち違うんです!」

さっきまで興奮でいっぱいだった筈の僕の頭は、今度は恥ずかしさでいっぱいに。

テンパり過ぎた結果、結局「サインください」どころか愛の告白(?)も出来ず仕舞い。

いやー改めて書いてて思ったけど、ホント・・・あの日の俺をぶん殴りたい。

(因みに、さわおさんとはその後、仲良くして戴けるようになりました。)