関連アーティスト
ジョゼRelated NEWS
ジョゼ (47)
- 2020.08.07
- 羽深創太(ex-ジョゼ)のソロ・プロジェクト GIOVANNI、夏の夜を彩る新曲「ざわめき for Tonight」をリリース。MVはN.I.L 1979(Kouta Kaneko)が制作
- 2018.07.20
- ジョゼ、10/7のライヴをもって活動終了。"笑顔"の新アー写公開も
MUSIC VIDEO
Related DISC REVIEW
-
前作『YOUNGSTER』に続き、GRAPEVINEやくるりを手掛けた根岸孝旨をサウンド・プロデューサーに迎えて制作を行ったミニ・アルバム。まず1曲目の「モラトリアム・ラヴ」から、飛び込んでくるアンサンブルの迫力が前作にも増して進化を遂げている。ダビングを極力減らしたという今回の音は、3つの楽器の音がソリッドにせめぎ合う、今のバンドのありのままを刻印する音になった。全体的に跳ねたビート感があって、性急に突き進むだけでないリズムが、メロディに陰影をつける。羽深創太(Vo/Gt)の描くナイーヴで、物語性に富んだ歌の世界と、でもまっすぐに心の有り様を伝えたいんだとシンプルに磨いた言葉が、生々しく放たれるサウンドでポンと前に押し出された。鮮やかで、パワーに溢れた作品だ。(吉羽 さおり)
-
ミニ・アルバムとしては3作目となるジョゼの『YOUNGSTER』にいるのは、まだ何者でもない少年。どうなりたいのか、どうしたいのか、あるいはどうしたらいいのかにやきもきしたり焦ったり傷ついたり。同時にその無色透明でいられる猶予みたいなものを楽しんで、"ふうん"とちょっと斜めに世の中を観察したりもしている。そこで感じたものが、音になって言葉になった。やさしいメロディに乗せて歌われる心の機微に、かつて抱えていた感情がうずいたり、今の気持ちとフィットする。いわゆる"ギター・ロック"の正統派たる、美しい佇まいだ。揺れる気持ちの繊細さや、物思いに耽る首の角度もなんとか音にしたいと思うような、細やかなアレンジやアンサンブルが、彼らのギター・ロックの姿勢/背骨をしっかりと支えているのが、肝。(吉羽 さおり)
-
音楽に何を求めるかは人それぞれだ。娯楽? BGM? あるいは芸術? ジョゼのフロントマン、羽深創太は、音楽を自己と向き合う場として求めている。自分自身が裸になれる場所として。故に、彼の作る音楽はとてもパーソナルな質感を持っている。そんな彼の音楽への向き合い方に対して、マスターベーション的であると拒否反応を示す人もいるかもしれない。しかし、そんな人にこそ、この1stフル・アルバム『Sekirara』を聴いて欲しいと思う。"人"が曝け出された音楽の、その剥き出しの美しさに息を呑むだろう。そして気づくだろう。彼は何よりもあなたに、音楽の中で裸になってほしいと願っていることに。一体感を増したバンド・アンサンブル。それゆえに解放されたメロディと歌。とても切実な音楽が鳴っている。どうか出会って欲しい。(天野 史彬)
-
2010年に結成された3ピース・バンド、ジョゼの、今年5月にリリースされた『Aquarium』に続く2ndミニ・アルバム。冒頭を飾る「湖とノクターン」から、3ピースとは思えないその深淵で雄大なサウンドスケープに引き込まれる。水面を反射する日光のようにキラキラと輝くメロディと、確固とした足取りで深い地の底へと続く階段を降りていくようなビートに乗せて羽深創太は歌う。"僕を裏切る前にまずはそうだ 湖へおいで"―― そこからは、日常を切り取った現実的な風景描写を基調としながらも、ふと気がつけば水の底をゆらゆらと漂うよな幻想的な感覚が時折顔を出す独創的な世界が繰り広げられる。THE JESUS AND MARY CHAINやSyrup16gのように獰猛な野生と甘美な夢が交錯する、魅惑的な6曲が並んでいる。(天野 史彬)