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Japanese
"秋のグーパンまつり2021" 10月24日(日)横浜 1000 CLUB OPEN 17:30 / START 18:00 w/ ネクライトーキー
前作『FREAK』から約2年9ヶ月ぶり、フル・アルバムとしては通算4作目。古くは(!?)2021年リリースの「ふざけてないぜ」から、EP『踊れ!ランバダ』収録の「ランバダ・ワンダラン」、「あべこべ」やNetflixシリーズ"スコット・ピルグリム テイクス・オフ"OPテーマ「bloom」も収録しているが、これらの楽曲が世に出た際のフックの強さすら凌駕するような個性のあるアルバム曲が居並んでいるのが単純にすごい。エフェクティヴなギター・サウンドがそのまま擬音化したようなリード曲「ちょうぐにゃぐにゃ」やゲーム音楽をバンドで再構築したような「浪漫てっくもんすたあ」など怒濤の構成を持つ曲、普遍性や骨太な良さが印象的な「あべこべ」や、もっさ(Vo/Gt)作の「だから、」などバンドの前向きな転換点となる作品と言えそう。
1年2ヶ月ぶりのリリースとなる新作は、ミラーボールの下でエフェクターをフロアに踊るジャケットに象徴されるように、ポップとロックを独自の配合で織り交ぜていくネクライトーキーらしさが詰まったEP『踊れ!ランバダ』。耳に残るシンセサイザーのリフから始まり、解放感のあるサビに、"シャバダバ"と歌うコーラス隊、静寂を切り裂く泣きのギター・ソロに、しっとりと歌い上げる落ちサビと、凝った構成で中毒性抜群の「ランバダ・ワンダラン」を筆頭に全4曲が収録された。哀愁漂うレトロなミドル・チューン「今日はカレーの日」は本作の中で異彩を放っているが、ラストに向けて感情を高めていく熱量をしっかりと秘めている。ワンダーランドのような楽しい世界観と、作り込まれた読めない展開にワクワクする快作。
朝日(Gt)のボカロP名義 石風呂楽曲には、彼が若かりし頃の鬱屈や、同胞と呼べる少年少女の心の内を現在より解像度高く表現したものが必然的に多い。その石風呂楽曲をネクライトーキーがセルフ・カバーした第2集だ。ネクライトーキーのライヴでもおなじみの「魔法電車とキライちゃん」、「壊れぬハートが欲しいのだ」や、春の野音公演で披露した「君はいなせなガール」をはじめ、カズマ・タケイのドラム・センスが表出し、オリジナルとの差異も面白い「深夜の街にて」のファンク・テイスト、普遍的なロックンロール・ナンバーに素直な本音がにじむ「サカナぐらし」、待望の音源化となったバンド人生のアンセムと呼べそうな「だれかとぼくら」など全8曲。勝ち負けで言えば負けがちな君の隣で一緒に前を向いたり俯いたりしてくれる。
荒唐無稽だけど、どこかほっこりする漫画原作のアニメ"カノジョも彼女"に書き下ろした新曲。原作に沿っているようで恋愛もしくはバンドについて歌っているようにも受け取れる歌詞、何より面白くてキャッチーと称されつつ、メンバーはストイックそのものなスタンスが、曲タイトルにも表れていると言ったら朝日(Gt)は笑うだろうか。表になったり裏になったり不意打ちを喰らうビートの面白さ、5人の音の抜き差しを計算し尽くし、音数少なめでも快楽指数高めのアレンジが癖になる。c/wは"徒然なるトリビュート -徒然草の再解釈-"企画の参加曲「波のある生活」。マーチング・リズムやアイリッシュ風なメロディでありつつ、ごく日本的に聴こえるのは「続・かえるくんの冒険」のサビにも通じるニュアンスだ。
もっさのフロントマンとしての成長物語もすごいが、さらに、それを超えるこのバンドの自由さや、時代に対してものを言える強さが詰まったアルバムになった印象。4ビートのようなそうでないような不思議なリズムと展開の多さに、初っ端から驚く「気になっていく」、タイトル1行の破壊力そのままに大事なことが歌われる「大事なことは大事にできたら」、もっさの作詞作曲曲「踊る子供、走るパトカー」は、匿名の暴力への反感をにじませながら曲のムードは寛容というユニークなバランスを持ち、ゲーム・ミュージックからの影響をシンセ・サウンドのみならず、朗々としたサビのメロディにも反映した「続・かえるくんの冒険」など、どこを切ってもネクライトーキーならではの音楽的なワクワク、自分や他者に対する素直さや誠実さが詰まっている。
現メンバーでライヴを重ね、アンサンブルのスキルやアイディアが磨かれてきたことが明らかに反映されたアルバム。ファンクなAメロから急転直下、QUEEN的なロック・オペラ感に転じる先行配信曲「ぽんぽこ節」、コミカルなのに洒脱なコードで捻りの効いた「夢みるドブネズミ」、淡々としたムードの演奏の中に乾いた諦観と少しの前向きさが描かれる「深夜とコンビニ」、エレクトロからグランジまで、サウンドとアレンジがシュールに変化していく「渋谷ハチ公口前もふもふ動物大行進」、唯一のもっさ(Vo/Gt)作詞作曲の「夏の暮れに」の、ギター・バンドらしいストレートな曲の良さ。11曲が別の方向を目指した多彩なアルバムだが、歌詞には大人になって気づくことから去来する寂しさがどこか共通して現れている。
朝日(Gt)がボカロP"石風呂"名義で発表してきた楽曲を、バンド・サウンドでセルフ・カバーした今作。リード曲「音楽が嫌いな女の子」や石風呂の代表曲「ゆるふわ樹海ガール」など、ライヴでも人気の楽曲たちが、待望の音源化となった。かき鳴らすようなロックを無機質でフラットな機械が歌う温度差も魅力のひとつだった石風呂のボカロ曲は、一度聴けばクセになる、もっさ(Vo/Gt)の歌声によって新たな命が吹き込まれ、生身の人間らしい感情と熱量が感じられるものに。その熱はライヴの光景も彷彿させ、バンドとしての色も強く打ち出している。ボカロ曲とのキーやアレンジの変化を聴き比べるのも面白く、バンドからボカロ、またその逆と、聴き手の音楽の入り口を広げるきっかけを作るものにもなりそうだ。
サポートのキーボードも含め、ギター×2、ベース、ドラムの音の抜き差しで構成される隙間の多さ、そしてそこに詰め込まれた多ジャンルの深度が聴けば聴くほどに楽しいネクライトーキーの1stフル・アルバム。ゲーム・ミュージックとポスト・ロックが邂逅したような「レイニーレイニー」に始まり、コロコロと展開が変わりつつ基本的には四つ打ちでダンサブルなリード曲「こんがらがった!」や、タイトルから何気にイメージできるユニコーン的なスキルの高さとユーモアを感じる「許せ!服部」、注目される契機になった「オシャレ大作戦」など、朝日(Gt)のソングライティングとアレンジ力が発揮された曲の数々。加えてミディアムの大きなグルーヴを持つヴォーカル、もっさによる楽曲がいいフックになっている。
ノイジーなギターと爽快に駆け上がっていくメロディで、止まっていた日常を大胆に色づけていくような1stシングル「COLORS」に続くシングル。今回は縦ノリの疾走感に加えてダンサブルなノリが軽やかなステップを呼び起こす。「COLORS」で開いた世界に臆せず飛び込ませてくれるエネルギーほとばしる曲になった。頭でっかちだったり、ひねくれた妄想や想像だったりでつい思考の寄り道をしてしまうこともあるけれど、勢いやリズムに乗って君を迎えにいくという一筋縄でいかないところはハンブレらしい。でも、完全無欠のヒーローじゃない、いつだってリスナーの隣にいて語り掛ける存在が彼らの音楽。そして、ド派手なギター・ソロをきっかけに、"僕らの世界"にまばゆいスポットライトを浴びせていくアンセム感が最高だ。
昨年メジャー・デビューを果たしたハンブレッダーズが、満を持して1stシングルをリリース。TVアニメ主題歌として書き下ろした表題曲「COLORS」は、彼らのことを知らなかったアニメ視聴者の耳にも引っ掛かるであろう、疾走感溢れるエネルギッシュな1曲となっている。カップリングには、"好きな曲を誰にも知られたくないのに誰かにわかってほしい"と矛盾しつつも音楽好きならきっと共感する気持ちをリズミカルなメロディに乗せた「フェイバリットソング」と、恋人がいなくなった部屋で寂寥感に浸るバラード・ナンバー「パーカー」の2曲を収録し、聴きごたえのある色とりどりな1枚に。"ネバーエンディング思春期"を掲げ、甘酸っぱい曲を届けてきた彼らが少し大人びて見えるようになったのは私だけだろうか。
"ネバーエンディング思春期"を掲げ、あの日、あのときの思いをヴィヴィッドに、センチメンタルに、不甲斐ない自分もダダ漏れに痛快なロックンロールに仕立てるハンブレッダーズが、本アルバムでメジャー・デビューを果たす。社会人としての道を選び、昨年サポート・ギターに降格した吉野エクスプロージョンも編曲にクレジットされており、変わらぬ関係性が続いていることは、長く応援してきたファンは安心するところだろう。そして、曲が進むうちに甘酸っぱい青春期へと舞い戻っていく感覚に陥って、切ないような恥ずかしいような痒さが身体に広がっていく、ハンブレッダーズ節が鳴り響く喜びも感じられる。記憶装置としての音楽で、これほど高性能なものはないと思う。何気ない節に、つい引っ張り出されてしまうのだ。
前作『純異性交遊』から約10ヶ月でリリースとなる2ndアルバム。"ネバーエンディング思春期"と掲げ、10代の衝動や感情、初めて音楽で身体に電撃が走ったときのあのただ叫び走り出したい感覚をリアルな言葉に変え、歌にしてきた4人。彼らは今回、その先にある、自分たちが日々何を感じ、考え、何を音楽にしていくのかを形にした。サウンド的には前作の延長線上で、自然と鼻歌になるキャッチーなメロディがあり、フレンドリーさは不変。教室の隅っこで静かに本を読んだり、気配を消して自分の世界に耽溺していたりした子が、すっくと立ち上がって自分の思いを発する強さ、冷静な観察からの熱い言葉が、そのキャッチーな歌となって炸裂する。友達が投げ掛ける、ハッとする言葉や眼差しが刻みつけられている。
シンプルで疾走感のあるドラム&ベース、ジャカジャカとかき鳴らされるギターに突如炸裂する派手なギター・ソロ、そしてフレンドリーで、つい口ずさんでしまうメロディ。特別上手いとか、逆にどうしようもなく下手でもなく、新しい音やトリッキーなことをしているわけでもない。でもなんだか、これは特別な音楽だと感じさせるきらめきや、大人の筆者にとってはある思い出の琴線にとても繊細に触れる歌で、甘酸っぱい思いにさせてくれるのだ。きっと青春真っ只中のリスナーにとっては、自分の毎日を照らしてくれる力強いアンセムになり、メロウなBGMにもなるような、ロックンロール・アルバムなのだろう。ひとりぼっちでも聴けるし、ひとりぼっちの時間にもなれる。そういう音楽の良さを持っている。
聴いてもらう人に前向きなものが届くように意識して作りました
メロディは歌っていて気持ちのいいものを――その中でバンドの演奏がどれだけ自由か? を目指しました
10代の子たちはネクライトーキーの曲とはまた違う、身近さを石風呂の楽曲に感じてるのかなと思ったりします
テレビ・アニメからギター・ロックが聴こえてくるのを体験してほしいというか。 悪くないもんだよって気持ちで作りましたね
曲もすごく考えたんですけど、今回は結局歌詞に一番心を割いたかもしれないです
人が開けた宝箱、人が行ったダンジョンに行きたくない――誰も行ったことのないとこに行きたいじゃないですか
気楽に聴いてて"いいな"と思ってたら、急にナイフが現れるような音楽です(笑)
バンドをやってる時間が自分の中でずっと"青春"なんですよね
"共感してもらえる音楽じゃなくて、考えてもらう音楽を作りたかった"――新作に込めたハンブレッダーズの挑戦を語る
"アドレセンス"=思春期と、"ネバーエンディング思春期"とが出会った、王道の胸キュン・アイドル・ソング「メロンソーダ」誕生
結局ロックンロールは、言葉が届かないと意味がない.自分の言葉で、誰かの人生を変えたいと思って書いている
注目バンドが続々とデビュー。期待の女性ヴォーカル・バンドを紹介
2024.12.08 @渋谷CLUB QUATTRO
2024.07.23 @Zepp DiverCity(TOKYO)
2023.11.26 @Zepp Shinjuku (TOKYO)
2023.04.21 @下北沢シャングリラ
2022.12.08 @渋谷CLUB QUATTRO
2022.04.10 @日比谷公園大音楽堂
2021.09.30 @豊洲PIT
2020.09.27 @日比谷野外大音楽堂
2019.09.23 @マイナビBLITZ赤坂
2019.03.23 @渋谷CLUB QUATTRO
2019.01.19 @渋谷TSUTAYA O-EAST
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