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INTERVIEW

Japanese

BLUE ENCOUNT

 

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Member:田邊 駿一(Vo/Gt) 江口 雄也(Gt) 辻村 勇太(Ba) 高村 佳秀(Dr)

Interviewer:石角 友香

-田邊さんが2019年の1月に書いてたものも、今のこの内容にかなり近かったんですか?

田邊:そうです。もうワンコーラス目は9割それですね。サビもAメロもBメロもほんとにそのままで書いてて。で、そこから自分の思いをさらに広げていったって感じです。これ、体調が悪いときに書いたんですよ。どうもこう体調悪いときというのは、良かった頃を見つめるというか。"良かった頃っていつだろ?"と思ったら、高校の最初とか、そういう夢に出会ったころとかのピチピチした感情を思い浮かべて書いていて。ちょうどその前ぐらいに、久々に地元の友達と地元で酒飲む機会がありまして、ほんとに10数年ぶりに再会して、誇らしく今の自分の仕事の話をできたんですね。インディーズの頃とかだったら絶対言えないし、故郷に帰ることさえ恥ずかしかったので。そのときに胸を張って互いのことを言い合って、愚痴ったり、自慢したりしながら、すごくいい時間を過ごせたっていうのを思い出して。そのリアルな気持ちが前半には出てるんですよね。そっから、じゃあもし自分がこの道を選んでなかったら、バンドマンじゃなくなってたとしたらどういうことになってたのかなぁ? っていうのを考えながら書きました。

-わりと冷静な視点を獲得したうえで書いたんですね。

田邊:そうですね。めっちゃ冷静でした。病院の待合室で書いてたので。"田邊さん"て呼ばれるまで書いてましたね。

-むしろその状況を生かそうぐらいの?

田邊:そんぐらい弱ってるときに書いたからこその言葉が出たのかな? とも思いますし。なんかそういのも悪くないなと。だいたい、僕は乗ったときにしか書かない人間だったので、言葉を選ばずに言うと、暇つぶしで書いてたんですよ。別に誰に聴かせるような曲もできてなかったんで。そう考えてみると、その心の余裕が生んでくれたのかなって感じはしてて。なので、このマインドはこれからも大事にしたいなって思いますね。

-そこがわかると、"あひるの空"のオープニングになったことも理解できます。普遍的なテーマを持っている原作だし。

田邊:だからこそ自分の青春時代を見つめ返すというきっかけにもなって。まだ発表してない曲、たくさんありますけど、今年は結構、青春にまつわる曲が多くてですね。それこそ3月22日に生配信で"SCHOOL OF LOCK!"とのコラボ曲「あなたへ」を初披露するんですけど(※取材は2020年3月中旬)、それも青春時代の絆みたいなものをテーマに作った曲で。今、新しく作ってる曲たちも結構そういうのが多かったりするんですよ。なんかいいタームで自分たちのオリジンな部分にフォーカスするっていう時期になったなぁと思うので。なんかそういうときってタイミングが重なるなと思うし、そういう縁があるんだなと思う1年になりそうですね。

-「ポラリス」はリスナーの中にある光を見いだす曲だったけど、「ハミングバード」はどうなんでしょう。

田邊:聴いてくれてるあなたという対象に対して、肯定をしたいなと。光は、必ずしもその人にとっての幸せなのかな? っていうのもありつつ。時には光が眩しすぎて目を塞いじゃうときもあるので。だから、追い風でもいいのかな。身体がふわっと勝手に前に進みそうになるぐらいの風の吹き方をこの曲でしたいなと思ってて。そしたら自然と歩き出した、とかがいいのかなと思ってるんですね。でも、聴けば聴くほど、前に進めているのは自分の足の力なんだと理解できるような楽曲になると思ってるので。「ポラリス」みたいに、"あの日「守る」と決めた約束はこの胸に"っていう、途轍もないもので放つっていうことよりも、BLUE ENCOUNTがずっと提唱してる、一緒に肩を並べて歩こうというマインドにすごく近づけてるかなっていうのはありますね。

辻村:なんか客観的には投げ掛けてるようにも聴こえるんですよね。今まで君はいろいろやってきたじゃん? ってことを自分で考えさせるきっかけというか。なんかお寺の教えみたいな、それに近い感じの印象を僕は受けますね。

-そして、現在の制作というのはアルバムに向かって行ってるんですか?

江口:まぁ、出せれたらいいなと。こんなにシングル出してたらそろそろアルバム出るよね(笑)。

田邊:どんだけフル(アルバム)は出してないんだっけ? 『VECTOR』以来だから、もう2年近くは出してないのか。

江口:だから早くアルバムとして出せればいいなと思って、今、ずっと制作をやってます。

-5月からは2度目のホール・ツアー(5月13日より開催の"BLUE ENCOUNT TOUR2020 blue bird")ですね。去年のホール・ツアーで得たものは大きかったですか?

田邊:大きかったですね。ホール・ツアーをやってからライヴハウス・ツアーをやったっていうのがデカかったです。各地、ライヴハウスのブルエンを観にきたって言うよりかは、ホール・ツアーやアリーナ公演、デカいフェスに出てるブルエンがこの街に来てくれたって思いで観てくれるお客さんが多かったんですよ。そのZeppツアーもそういうニュアンスが強くて、じゃあ"そのアーティストがどうやるんだい?"みたいになって。この前のホール・ツアーは"ホール・ツアーをどうやるか?"というところだったし、4ヶ所しかなかったので、今回はちゃんと北から南までやらしていただきつつ、ホールでのBLUE ENCOUNTとしてのショータイムというものを見せて、そこにあるメッセージをみんなに持って帰ってほしいという思いがありますね。今回のホールではいろいろコンセプトを決めて臨もうかなと思ってて、今も話し合い中なんですけど、とりあえずはこのカオスな状況が早く収束してくれればいいなというふうに思っています。

-これ、再開したときの爆発力がすごそうですね。

田邊:捉え方を変えると、自分に何が必要なのかがわかった1~2ヶ月だったと思うので、このツアーができるということになったら、隠すことなく、余すことなく共有していきたいなと思いますね。