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INTERVIEW

Japanese

カミツキ

2020年02月号掲載

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Member:MiZUKi(Vo) HAGI(Gt) SHU→TA(Dr)

Interviewer:山口 智男

覚醒をテーマにした『Secret Whisper』から1年3ヶ月。満員御礼だった渋谷WWWワンマン、東名阪ツアーをステップに、さらなる覚醒を印象づける4thミニ・アルバム『Xgate』が完成した。目の前に立ちふさがる、様々な門=ゲートをこじ開け、前進することをテーマにした全5曲。ヘヴィ・ロックmeetsポップ・サウンド×エレクトロという基本路線は変わらないものの、歌詞、サウンドとともに、これまで以上にストレートになったカミツキは、より多くのリスナーに歓迎されるはず。バンドにとってターニング・ポイントとなった2019年。メンバーたちに、どんな心境の変化があったのか?

-デビューしたときからスピード感を意識した活動をテーマにしていたので、当然と言えば当然なのですが、結成から丸3年、ここに来てバンドはまたさらに変化してきているんじゃないかと思いました。

SHU→TA:そういう意味では、自信がついてきたことが大きいのかな。個人もそうだし、バンドとしてもそうなんですけど、自分たちがこういうアクションしたら、こういうリアクションしてもらえるよねって、ある程度想像できるようになってきたんです。だからこそ、飽きられないように、もっともっと新しいことをしていかなきゃという気持ちにもなるんですけど。

-前作の『Secret Whisper』(2018年リリースの3rdミニ・アルバム)リリース時のインタビュー(※2018年11月号掲載)で、第2章がスタートしたとおっしゃっていましたが、そこからさらにバンドは新たなターニング・ポイントを迎えたんじゃないか、と。と言うのは、去年3月のツアー・ファイナルを最後にキャシー(Ba)さんが脱退しましたが、別の道を歩むという個人的な事情もありつつ、あのタイミングでバンドを抜けると決めたのは、何かしらカミツキとして成し遂げることができたと実感したからじゃないかと思ったのですが。

SHU→TA:そうですね。バンドとして一区切りついたというところはあったので、またさらに新しいステージに行くってタイミングのときに中途半端に残るよりは、という判断だったんじゃないかなと僕らは解釈しました。気を使ってもらったんだなっていう(笑)。

-渋谷WWWがソールド・アウトになったツアー・ファイナルは、かなり達成感があったんじゃないですか?

SHU→TA:ワンマンで渋谷WWWのキャパでやるって、なかなかやろうと思ってもできることではないので、そういうところでの達成感は大きかったですね。そこから入れ替わりってわけではないんですけど、HAGIが入ってくれて。とはいえ、ずっとサポートしてもらっていたので、新しいんだけど、新しくない(笑)。

HAGI:まぁまぁまぁ(笑)。

SHU→TA:いちいち人間関係を構築する必要がまったくなかったので、入るときもね。

HAGI:違和感はなかったですね。

SHU→TA:自分のモチベーションの上で、やりたいこと、新しいことがあれば、やったらいいけど、必要以上にストレスを抱えてほしくないから、あくまでも自分が持っているいいところを、より引き出せるようにって話をしました。

HAGI:そうでしたね。ありがとうございます(笑)。

-そのタイミングで正式加入しようと思ったのは――

HAGI:やっぱりキャシーが抜けたので。もともと、(カミツキは)お世話になっているバンドだったんですよ。カミツキと近いバンドを組んでいたんです。だから、メンバーが抜けるなら代わりに入ろうっていう。きっかけはそこでした。手伝えたらいいなっていう。

-正式メンバーになって、取り組む気持ちは変わりました?

HAGI:変わりましたね。サポートのときはやっぱり離れたところから見ていたんですけど、メンバーになってからは、こういうふうにしたらもっとかっこ良くなるんじゃないかとか、こう見せたほうがいいんじゃないかとか、外から見ながら思っていたことを、どんどん言っていこうと思っているんですよ。

-もともとはどんなバンドをやっていたんでしょうか?

HAGI:アニソンというか、ロック・テイストもあって、若干ピコピコというか、シンセが強かったですけど、女性ヴォーカルだったということもあってカミツキと結構近いものはありました。

SHU→TA:界隈的には同じようなバンドだったんですけど、普段聴いてきた音楽はもっとゴリゴリじゃん。

HAGI:そうですね。GUNS N' ROSESが好きだし、この間もKISSを観に行ってきました。ああいうロックがもともと好きなんですよ。

-さて、4枚目のミニ・アルバムとなる今回の『Xgate』からまたカミツキの活動はさらに加速していきそうですが、どんな作品にしようと考えたのでしょうか?

MiZUKi:1作目から続いている物語の、さらに続きにしようと思いました。去年の8月にスプリット・シングル(カミツキ、CODE OF ZERO、ES-TRUS参加の『III』)で「Leaping Destiny」をリリースして、リリース・ツアー("Leaping Destiny 'III (スリー)' RELEASE TOUR")を東名阪でやったんですけど、そこで感じた心境の変化を含めて、作品にできたらなと考えていました。

-心境の変化とは?

MiZUKi:渋谷WWWでワンマンをやったとき、もっとこうすればっていうのはもちろんあったけど、達成感も自分の中にはあったし、ここまでできたんだからこれ以降のことはもっとちゃんとできるよねっていうのも自分の中にあって。それを踏まえてスプリット・シングルをリリースしたんですけど、その後のリリース・ツアーはスプリット・シングルの参加バンドみんなで回ったんですよ。私は極度の人見知りだから、バンド界隈でも友達ってそんなにいないんです。だから、他のバンドと一緒っていうのは、ある意味、挑戦だったんですけど、そのツアーを通して、ツアーを一緒に回ったバンドに対して、この人たちをどこかで助けられる機会があるんだったら助けたいと思えて。そういう意味では、渋谷WWWでワンマンをやる以前の私よりはだいぶ強くなれたっていうのがあったんです。それが一番大きな心境の変化でしたね。今回は、その気持ちの中で書いた歌詞なんですよ。

-精神的に強くなったということですか?

MiZUKi:強くなったのか、弱くなったのかよくわからないんですけど(笑)、これまでは、自分と自分のバンドのお客さんの世界の中でやっていることが多かったので。それが人のためにと思えるようになったことも含め、広くなったというか、広くなったと感じさせてもらったので、前にはなかった考えというか、ライヴへの挑み方も含め、そういうことが私の中で1個増えたかなっていう感じなんです。