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INTERVIEW

Japanese

渡會将士 × the quiet room

 

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渡會将士
the quiet room:菊池遼(Vo/Gt)
インタビュアー:秦 理絵 Photo by 石崎祥子

-なるほど(笑)。では、『ウォーク アンド フーズ』に話を戻しますね。菊池さんが特に気になった曲はありましたか?

菊池:全部いいんですけど......4曲目の「前夜祭」が一番好きです。

渡會:あぁ、この曲はミュージシャンに気に入ってもらえるんですよね。

菊池:コード進行がクセになるんですよ。

渡會:変ですよね。ちょっとFoZZtoneも感じるし。

菊池:暗いところから一気に明るくなる感じとか、「Fish,Chips,Cigarettes」(2012年リリースの4thアルバム『INNER KINGDOM (内なる王国)』収録曲)を聴いてたころを思い出して、すごくいいなと思いました。

渡會:へぇ、そっか。自分的には新しいものを作ろうと思ってトライしたんだけど。

菊池:新しさを感じつつですけど、昔の感じもすごく出てると思います。今回は、"このコード進行前もあったな"とか、"これ「フラッシュワープ」(2006年リリースの3rdミニ・アルバム『VERTIGO』収録曲)の転調だ"とか思うところがあって。

渡會:あはははは!

菊池:似てるとかじゃないんですよ。

渡會:うん、手法としてね。手癖が出てるんですよね。

-今までは、ソロの渡會将士を確立するために、そういうバンド時代の手癖はあえて排除してたのかもしれないですね。

渡會:それはあるかも。FoZZtoneっぽいなと思うのは今までボツにしてたから。

-そこが解禁されたのは大きいと思います。「前夜祭」ってホーンテッドマンションみたいな雰囲気というか、陽気な妖しさが新しいなと思ったんですけど。

渡會:まさに。ホーンテッドマンションって暗いけど、シニカルなギャグっぽさがあったりするじゃないですか。最近は、洋楽でもマイナー・コードばっかり並んでるのに、歌詞は明るかったり、MVはカラフルな曲が多いなと思ってて。そういう曲を作りたかったんです。

菊池:僕、全然お酒飲まないんですけど、この曲を聴きながら飲みたいです。

渡會:いや、そんな無理はしなくていいよ(笑)。

-菊池さん、ミュージシャン目線で"このフレーズはすごい"と思ったところはあります?

菊池:「ビューティフルガール」ですね。リフに添って、別のメロディが合わさっていくじゃないですか。あれがごちゃごちゃにならないのがすごいなと思いました。

渡會:すごいでしょ(笑)? それまでに何回もリフレインしてるから、耳に残りやすいっていうのもあって。あとはエレキ・ギターがいないのも大きいと思う。今回、エレキを一瞬だけバッキングに使ったのと、ソロの一発ぐらいしか入れてなくて。あとはキーボードで埋めるようなことをやってるんですよ。

菊池:渡會さんの影響を受けすぎて、今回、僕らのアルバムにも2曲ぐらいアコギのみの曲があるんですよ。エレキ・バッキングをなくしたっていう。

渡會:あははは! それいいと思う。エレキばっかり弾いちゃうと、音圧が出た感じになるんだけど、奥行きがなくなるんだよね。

-今回、アルバムのタイトルを"ウォーク アンド フーズ"にしたのは?

渡會:全部を作り終えたときに、やたら食べ物について歌ってるなと思ったんですよね。あとは移動している、歩いてる描写が多かったので、"よし、散歩とご飯だ"みたいな感じで、"ウォーク アンド フーズ"にしました(笑)。

菊池:あ、そんな感じなんですね。

渡會:あと、人によってタイトルの画数を気にする人がいるんだよって言われて。そんなこと今まで一度も気にしたことなかったんですよ。これで気にするようになっていきなりいい感じになったら、"今までの俺のタイトルってなんなの?"と思いますけど。こっそり調べて、画数いいじゃんっていうので、これにしました(笑)。

菊池:今後は僕も調べます(笑)!