Fo'xTails

INTERVIEW

Japanese

Fo'xTails

2016年12月号掲載

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Member：takao（Vo）テラ（Gt/Prog）鳴風（Gt）坂本尭之（Ba）

Interviewer：吉羽さおり

－それはおめでとうございます（笑）。

鳴風：こうして続けることは大変なことなんだなと思いながらやってますね。周りで活動を終えていくバンドもある中で、どれだけ自分がブレずにやれているのかなと思いながら活動をしているし。メンバーも人間だから、思うことは徐々に変わっていくじゃないですか。そこを見ながら、今何をやるのがベストなのかを考えるようになってきました。必要のないことなんでしょうけどね、たぶん（笑）。

－こうしてアルバムを聴いていて思うのは、メンバー内でも好きなことをやっていい、個々の音楽性をどんどん出すことを許されている感じがありますね。

テラ：そうです。メンバー同士でこれは嫌だとかは素直に言い合える仲なんですよね。だからと言って、それを絶対ダメって頭ごなしに否定するメンバーでもないので。

鳴風：逆に、幅広げたがりですからね。

坂本：止めなければどこまでも（笑）。

－坂本さんはこの4人の中でも、よりバンドを俯瞰して見てるところもあるように思いますが、どうですか？

坂本：自分も、プレイについてとか、自分のキャラとか人間性について悩んでいた時期や、そういう作品もあったりして。今回のアルバムのレコーディングをしていくなかで、それが解消されたような気持ちがあるので、自分でアルバムを聴いていてもいろんなことを考えるんです。そのプレイから背景が見えるし、全員が1年間ですごく変わったなと思いますね、それが成長かはわからないですけど。

－このアルバムにも収録されていますが、改めて原点となるデビュー曲「GLITTER DAYS」（Track.12）をどう捉えていますか。

takao：俺らはこの曲自体すごく好きで、ライヴでもしょっちゅうやってるんですよ。原点はここでもありますし、それを忘れたくない気持ちもあったり、ここからさらに進化していこうという気持ちもあったりするので。ここから先もやっていく曲だと思ってます。

－アルバムを通して聴いたとき、あぁ、なんだかすごく初々しかったなと思ったんですよね。そのくらいバンドとしての時間が詰まっていて、1枚でいろんな幅を持ったバンドだなということもわかるアルバムでもあります。完成した、という手応えはありますか。

takao：実はギリギリまで歌を録り直したりしていたので、できあがったのがつい1週間くらい前なんです（※取材日は11月15日）。最後に録ったのが「SHIN/EN」（Track.8）なんですけど、歌詞や歌い方で、どうしても気になる部分があって。それで改めて、作詞家の松井洋平さんに書いていただいた歌詞が良かったので録り直したんです。

－こだわったんですね。

takao：ちゃんと納得したものを出したかったんですよね。この「SHIN/EN」はもともと俺が歌詞を書いてたんですけど、今までの曲に似てしまっていたんです。「faraway」もそうですけど、俺の歌詞を書くときのイメージが、自分のマイナス面から始まってプラス面に落とし込むものだったんです。でももっとそのマイナス部分、鬱屈した部分を前面に出した方がいいんじゃないかと思って、作詞家の松井洋平さんにお願いしたんです。松井さんから、（フリードリヒ）ニーチェの言葉にもある、"深淵を覗くときは深淵もこっちを覗いてる"というテーマはどうかなと提案があって。そのイメージで書いてもらったのが「SHIN/EN」なんです。何度も見るうちにどんどん入ってくる歌詞で、いい歌詞だなぁって。

坂本："いい歌詞だなぁ"って（笑）。

takao：悔しくもありましたけどね。自分が書いたものを書き直すことの抵抗はあるんですけど、半端にはしたくなかったので。なるほど、こういうやり方もあるのかと勉強になりました。

－では今、充実感のなかでリリースを待っている状態ですね。

鳴風：本当にそうですね。

takao：ほんと、やっとできた！っていう思いです。