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INTERVIEW

Japanese

Fo'xTails

2016年12月号掲載

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Member:takao(Vo) テラ(Gt/Prog) 鳴風(Gt) 坂本 尭之(Ba)

Interviewer:吉羽 さおり

-音数の面で言えば、鳴風さん作曲で、坂本さんが作詞したTrack.10「ジリジリスパーク」がかなりド派手で、管楽器が入ったゴージャスな曲ですね。

鳴風:これもタイトルを先につけていたんです。なんていうか、"もうちょっといけるのにな"っていうことあるじゃないですか──異性に対してですけど。

坂本:そのジリジリしてる感じ。

鳴風:歌詞は坂本が書くってなって。とりあえず内容は恋愛にしてくれと言ったんですけど、思った以上にエロくなってました(笑)。

takao:この曲をもらったとき、歌詞をイメージできなかったんですよ。これは俺じゃ表現できないなと思って、坂本君書いてよってお願いしたんです。

坂本:チャレンジですね。Fo'xTailsで歌詞を書くのは初めてなので。

takao:できあがってきたのを見た瞬間、"これを俺が歌うのか?"と思ったんですけどね。歌ってみたら、意外と声と内容が合うなと思いました。

坂本:ジリジリ感は、恋愛以外のこともイメージしてますね。で、そのやるせない、もどかしい気持ちをエロに落とし込んで(笑)。

-それもあって、なんとも歌謡性の高い曲になってます。攻撃性の高い曲はたくさんあったけれど、この華やかさは初めてで。こんなテイストも持っていたかという曲が揃っているのが、アルバムならではですね。バラエティに富んだ内容が展開していって、ラストのTrack.13「faraway」はまたこの先を窺わせるような歌となっています。この曲は、どんなテーマで作っていったんでしょうか。

takao:これも、"こういう曲を作ってほしい"というイメージだけをテラちゃんに渡したんです。

テラ:途中段階のものを聴きたいと言うから、送ったんです。そしたら"これサビメロ入ってないじゃん"って言うから、"実はサビの後半部分が思いつかないんだよね"って話をしたらtakao君が、"できそうだけど"って。そこからすぐにうちに来てもらったんです。それで、takao君が歌ってるのを、"なるほどなるほど"って言いながら作っていったんですよね。

takao:パッとメロディが浮かんだんですよね。

テラ:いつもはtakao君の歌声の上限を考えながらサビを作るんですけど、「faraway」ではサビでファルセットを使ってるんです。それは自分では出てこなかったアイディアだったんですよね。今までの曲でもtakao君がそういう歌い方をする曲はなかったし。でもtakao君からそういう提案があったことで、"なるほど、こういうのもいけるんだ"と。

takao:メロディができあがってから歌詞を書いていったんです。歌詞はメッセージのあるものにしたくて、試行錯誤しましたね。それで作詞家の真崎エリカさんに協力してもらって、自分では表現しきれないちょっとした言い回しを考えてもらったんです。このアルバムでは、何曲か作詞家の方に協力してもらっていて、思いをより幅広く聴かせたり、バラエティ性を出したいと思ったんです。でもこの「faraway」では俺の正直な気持ちを書きたくて。直してもらった箇所も、自分の中にうまく落とし込めないところもあったので、また戻したりもして。自分の中ではエモい気持ちで歌いたくて。

-ドラマチックに響かせているけれど、聴き終えたあとはとても爽やかさが残る曲です。正直な気持ちを描きたかったということですが、何があっても前を向いて一歩踏み出そうという歌は、今の自分自身を映したものですか?

takao:もともと悩みがちな性格ですけど、自分自身のあり方に一番悩んでいて、うまくいかない時期にできた曲だったんですよね。歌詞にも"雨が降った日は虹が架かるはずだ"と書いたんですけど、人生もそのとおりだと思ってるんです。今は暗いけど、そのぶん喜びは必ず来ると思って書いたので。自分にも言い聞かせている歌詞なんです。

-デビューして、シングルを5作リリースしてきて。バンドとして4人にはなったけれど、ここまでノンストップできていますよね。でも走り続けてきたなかで、何か心境的に変わってきたことはありますか。

takao:俺はたくさんありますね。メジャーの世界を知らないまま、気楽な感じで入ってきたんです。でもバンドとして発するものにある重みが、だんだんとプレッシャーにもなってきて。自分のあり方をすごく考えました。

-それは自分ひとりで抱えてしまう感じ?

takao:アルバム制作のときは、あまり話さなかったですね。いつもなら"ダメなんだけど~"ってすぐ話すんですけど(笑)。でも今回はそういう弱いところは見せたくないなと思っていて。ただ、相談がてらちょっと話したとき、その返答で救われたんです。その思いが消化できたから、今回のアルバムができたんだなと思います。

鳴風:メジャーだからかはわからないですけど、最近よく思うのは――Fo'xTailsは3年になるのかな。

坂本:今日が結成日になるので(11月15日)、今日から4年目です。