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INTERVIEW

Japanese

wash?

2016年09月号掲載

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Member:奥村 大(Vo/Gt) 河崎 雅光(Ba)

Interviewer:山口 智男

-wash?のバックボーンは90年代のグランジ/オルタナだと思うのですが、Track.3「ガールフレンド」の間奏はTHE WHOを連想させるし、Track.6「utUtu」ではTHE ROLLING STONES風のギター・リフが鳴っている。グランジ/オルタナのみならず、そういう王道のロック・バンドからも影響を受けているんでしょうか?

奥村:昔からいろんな音楽はそれなりに聴いてますよ。どう答えればいいのかわからないですけど。THE WHOもTHE ROLLING STONESもどちらも存在にアティテュードを感じる稀有なバンド。THE WHOはRED HOT CHILI PEPPERSと並んでロック・バンドの理想形のひとつだと思います。『Who's Next』(1971年リリースの5thアルバム)と『Live At Leeds』(1970年リリースのライヴ・アルバム)は人生の何枚かに入るお気に入りです。THE ROLLING STONESはTHE ROLLING STONES。昔の作品も最近の作品も好きですけど、『Beggars Banquet』(1968年リリースのアルバム)と『Let It Bleed』(1969年リリースのアルバム)は常に上位かも。

-「シーソー」、「水なしで一錠」(Track.2)、「Rust」(Track.5)、「utUtu」の歌詞からはダルなムードが感じられるし、「baby baby」では癒しを求めているようにも感じられる。そういう歌詞になったのはなぜですか? どんな状況を反映してのことなのでしょうか? また、「utUtu」では自らを叱咤するように"まだ行けるさ"と歌っている。そんなふうに歌わなければ、前に進めないような状況があったんでしょうか?

奥村:世の中とうまく折り合いがつけられないからです。

河崎:常にギリギリですから。

-「utUtu」の"まだ行けるさ"というフレーズを受けるように、最後のTrack.7「ナイトミュージック」は心機一転、前に進んでいこうというエネルギーをライヴでファンと共有するような曲になっています。そういう曲がアルバムを締めくくるところがいいと思うのですが、この曲に込めた思いとは?

奥村:聴いて感じていただいたことがすべてで、何か心に湧き上がってくれただけで十分です。俺の意図など曲の前では俺の中だけの小さな問題です。

河崎:終わりよければすべて良し。

-"笑って生きろよ でも刃は研いでおくべきさ"というメッセージが胸に刺さりました。日ごろ、どんなときに"刃は研いでおくべき"と感じますか?

奥村:常に研いでおくべきだと思います。

-前作ではメロディから言葉がこぼれ、語り調になる歌が印象的でしたが、その味わいを残しながらも、今回はまたメロディを重視した歌い方に戻ってきたという印象でした。そういう変化が表れた今回の曲の作り方や、歌のアプローチについてはどんなふうに考えていたんでしょうか?

奥村:先に考えて曲は作りません。

-"SPLASH"というタイトルは、どこかに飛び込んだことを連想させますが、タイトルの由来やそこに込めた意味は?

奥村:どう生きてもしぶきは上がる。どう生きててもしぶきはかかる。じゃあどうする? という。

-リリース後は、9月9日のレコ発ライヴを皮切りに12月16日までワンマン・ツアーを行うことが決まっていますが、どんなツアーにしたいと考えていますか? また、なぜ今回はワンマンなのでしょうか?

奥村:ワンマン・ツアーという挑戦をしてみたかったからです。ワンマンの打ち上げは人数が寂しいのが嫌なので、各地でオープニング・アクトを公募しました。びっくりするほどたくさんの応募がありました。ありがとうございます。

河崎:常に挑戦!

-最後に読者にメッセージをお願いします。

河崎:すごく頑張って作ったアルバムなので、ぜひ買ってください。

奥村:バンドマン受け最強のバンド、wash?です。もうバンドマンはいいです(笑)。音楽を愛するあなたに体験してもらいたい。ひとしぶきでも浴びていただけたら何か始まるよ。きっとね。会場で会いましょう。