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INTERVIEW

Japanese

androp

2015年03月号掲載

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Member:内澤 崇仁 (Vo/Gt)

Interviewer:山口 智男

フジテレビ系TVドラマ"ゴーストライター"の主題歌としてすでにオンエアされている表題曲「Ghost」とカップリングの「Answer」。バラードとラウドロックという両極端な2曲がバンドの魅力をダイナミックに印象づけるニュー・シングルをandropが3月11日にリリースする。サウンド・メイキングをはじめ、新境地をアピールする「Ghost」の制作はかなり刺激に満ちた体験になったようだ。5月2日からは全国36都市38公演を行うライヴハウス・ツアーもスタート。デビュー5周年を経て、andropはここからさらに加速する!

-今回のシングルは両極端な2曲でバンドの魅力をダイナミックにアピールするものになりましたね?

結果的にそうなりました。別に意図したわけではないんです。

-表題曲の「Ghost」は"ゴーストライター"というTVドラマの主題歌として、すでにテレビで流れていますけど、「Voice」からシングルが連続して映画やドラマの主題歌になっていますね。

なっていますね(笑)。

-主題歌の曲作りって、普段の曲作りと違うものなんですか?

ちょっと違います。作るまでの行程は一緒なんですけど、作るにあたっての考え方が違うんです。主題歌だったり何かのタイアップがついていたりという場合は、元の作品があって歌が生まれるという感覚が僕の中であるんですよ。だから作品に寄り添っているものじゃないとダメだと思うし、作品に寄り添うような曲作りをするし、寄り添うような曲って何だろうっていろいろなパターンを考えた中で、"自分たちが作れる1番のベストはこれです"という提示の仕方をするんです。

-タイアップを入れると、曲数はさらに増えるんですけど、主題歌ということでいえば、今回、5曲目じゃないですか。主題歌を作るときのノウハウってもう内澤さんの中でできあがっているんですか?

いやぁ、毎回イチからですよ。ノウハウがあればいいんですけどね。一生懸命生きていたり、日々を過ごしていたりという主人公が多いので、そこに感情移入すると"その人にとって1番ふさわしい曲を作りたい"と思う。だから、毎回、同じような作り方ができればいいんですけど、そうならないんですよね。

-作品に寄り添う曲を作るときって普段の曲作りと違って、どんなところが楽しいですか?

"作品が伝えたいこと"と、"今、andropの内澤として僕が伝えたいもの"が交わるところを落としどころにするのが1番、僕が歌ったとき説得力が持てるものになるし、作品としても1番伝わるものになると思うんですよ。だから、その落としどころを探すのが楽しいし、楽しい反面、大変でもあります。

-そこはやっぱり作品の世界観に自分の伝えたいことが交わらないと......

信憑性がないし、はっきりと歌えない。

-今回、「Ghost」を作るにあたっては、まずどんなことをやったんですか?

台本とシリーズ全体のあらすじをまず読ませていただきました。タイトルが"ゴーストライター"じゃないですか? そういう事件があったことも覚えているし、そのとき受けたショックも生々しく残っていたので、どういうストーリーなんだろうってすごく気になったんですけど、実際には2人の女性の葛藤や、その2人の表の部分と裏に隠れている弱い部分が描かれていた物語だったので、それに寄り添う曲にすればいいのかなとか、自分が言える強い部分って何だろうとか考えながら作りました。

-作品の作り手からは、こういう曲調でとかこういうテーマでとかいうのは特になかったんですか?

ありました。ドラマのプロデューサーから、"こういうテーマで"とか"サビはこういう感じで"とかいろいろ書いた指示書をもらいました。1回作って、持っていたったですよ。11月の11日ぐらいにドラマの主題歌が決まりましたという話をもらって、そこから作り始めて、22日ぐらいに3曲程度送ったら、その1週間後、プロデューサーとお話したときに"曲が強いからドラマで流れたとき、ドラマがミュージック・ビデオみたいになっちゃう"と言われたんです。個人的には、"それって褒めてもらっているのかもしれない、うれしい"と思ったんですけど(笑)、"なるほど"、と。じゃあ、どうしたらいいんだろうと考えて、送った曲のイントロを弱めにして、すっと入ってくるようにしたんですけど、それでも強いと言われて、その後、4曲提出して、"これでいきましょう"って決まったのが12月20日で、レコーディングを始めたのが冬フェス6本終わった直後の28日。そこから29、30、31とレコーディングして、年が明けてからヴォーカル録りだったんですけど、第1話のオンエアが1月13日だったんですよ。だから1月6日までに納品しないとテレビで流せないと言われて、5日にヴォーカル録りして、6日にミックスしてそのまま納品したんです。

-ギリギリだったわけですね。

ギリギリでした。こんなに短いスパンでレコーディングしてミックスして渡すっていうのも初めてで(笑)。