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INTERVIEW

Japanese

小林太郎

2015年02月号掲載

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-これまでの作品のインタールードだけを聴いていっても面白そうですね。

機材が良くなってるのもあって、これまでの作品に入っていたインタールードを聴いていくと音の質やクオリティが上がっていってると思うんですよ。他の曲よりインタールードを聴いた方が、アルバムのコンセプトとか"こういう変化があるんだ"っていうのが見えやすいんじゃないかな。

-新しい部分といえば、「Damn」の歌詞で"( )"が使われているというのも、これまでの小林さんの曲にはない新しい作詞方法だなと。

「Damn」と「miscommunication」は、白井裕紀さんとふたりで相談しながら作ったんです。( )をつけるというアイディアも白井さんから"こういうのがいいんじゃないかな"って教えてもらって。( )で括っている部分は、言ってはいないけれど本音というか、心の中で思っていることみたいなニュアンスなんです。今まで歌詞でそういう表現方法はしたことがなかったので、新しかったですね。

-この曲はミュージック・ビデオも印象的ですよね。

山田親太朗さん演じる若者と、菅登未男さん演じるおじいちゃんが、銭湯でケンカするっていう(笑)。

-実際の銭湯で撮影されたんですか?

そうなんですよ。お湯に浸かってるシーンとかも、ぬるま湯だろうなと思って入ったら普通の銭湯で(笑)。"小林さん入りまーす"って言われてゆーっくりお湯に入って、お湯の中で待ってる間にのぼせてくるんですよね(笑)。で、"1回カメラ変えまーす"とか言われてお湯から出て冷たい水を体にかけて、もう1回お湯に入って......っていうのを繰り返すんで、すごい体調よくなりましたね(笑)。ちょっと風邪気味だったんですけど、やっぱりお風呂に入るのは大事だなと(笑)。

-健康になれる撮影だったんですね(笑)。メイクされてるシーンもすごかったですね。

顔に蛍光塗料みたいなのを塗って、冗談みたいな顔になって(笑)。あと、ミュージック・ビデオに、役者さんに出てもらうのが初めてだったんですよね。見た目も変えたかったんですけど、ミュージック・ビデオも変えたかったんですよ。それまでのMVって、俺がギターを弾いて歌って、それ以外のシーンもあるけど演奏シーンは俺ひとり、みたいな。でも今回は俺以外の人物と、曲とはまったく関係ないストーリーがあって、ちゃんとそれがリンクしてっていう感じだったので、撮影はすごく楽しかったです。役者さんが目の前で演技するのが初めてだったんで、感動しちゃって。もう野次馬ですよ(笑)。"わーすごーい!やっぱカメラまわると目が違ーう!"みたいな。

-白井さん作詞の「miscommunication」は過激な言葉が使われていて驚きました。

1番新しかったのはその曲で。今作はもちろん過去の作品でも作詞家さんやプロデューサーさんに相談しながら作ったりしてたんですけど、誰かの詞をまるまる歌ったことはなかったんですよね。別にそれが嫌だったとかではなくて、ただ自然にそうなったというか。「miscommunication」の歌詞は僕も書いたんですけど、白井さんが書いたものがすごくよかったんですよね。それでいいものができるんだったら、それでもいいんじゃないかと。それが全曲ならまた違う話になっちゃいますけど、1曲だったら。それに自分じゃ出てこない言葉がすごくいっぱい入っていて、これを自分が歌ってみたいという気持ちもあったんですよね。

-それから、今作は英語のフレーズが増えましたよね。

そうですね。デモ作ってるときは音をダンス寄りにダンス・ビートの要素を音に入れるっていうのが大きかったので、歌詞のことはまったく考えず、まず曲だけ作ったんですよ。そのあとに歌詞をつけてみたときに、日本語だとまったく合わないんですよね(笑)。それでいろんな人に"これ英語の方がいいんじゃない?"って言われて、"俺、外国人じゃないけどがんばるかー"って(笑)。

-曲調に合わせるために英語で歌詞を考えられたんですね。

全然英語できないんですけど、去年いろんな遊びをした中でイギリス人の友達ができたんですよ。そいつは本当に日本語喋れないんですけど、勉強だと思って朝まで飲んだりしたんで、そのおかげかもしれないです。難しいことは一切わかんないけど、とりあえず"amazing"って言っとけ、みたいな感じで意思疎通をして(笑)。だから、歌詞もそんなに難しいことは考えないですけど、なんとなくこんな感じかなって。