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INTERVIEW

Japanese

Marmalade butcher

2014年11月号掲載

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Member:にえぬ (Gt) 大谷明久 (Ba) J氏 (Gt)

Interviewer:岡本 貴之

クリーチャー風のマスク姿の男たちが銭湯で佇んでいるアー写を見て、どんな音楽を連想するだろうか? きっとそのどれもが不正解なのではないだろうか。"モテるインスト"を掲げる彼らの音楽は、所謂ロック・バンドというカテゴライズはできそうもない。音源の9割がひとりの手によって作られたもので、それを生演奏で血肉化していくのが他のメンバーたちだという。かといってソロ・プロジェクトとプレイヤーという関係でもないという、謎の多い彼らの正体に迫った。

-Marmalade butcher結成の経緯を教えていただけますか?

にえぬ:もともと僕がひとりで音楽を作ってたんです。2年ぐらい前に突然ライヴがやりたくなって、大学で数少ない友達のこいつらを集めて。

J氏:(にえぬが)周りから"これバンドでやれば?"って言われてたということもあって。僕らも面識があるかないかくらいな感じだったんですけど。

にえぬ:明久とはバンドやろうかっていう話はしてたしね。

大谷:うん、よくしてた。

-にえぬさんはもともとひとりでどんなことをやってたんでしょうか。

にえぬ:宅録です。今の音楽と変わらないインストで、コミケとかでCDを売ってましたね。ニコニコ動画とかYouTubeで公開したり。ただもともとバンドをやってた人間なんで、生のサウンドを出したいなと思ったんで、ふたりを誘ったんです。

-ふたりを誘った理由は?

にえぬ:仲が良くて、唯一楽器できるやつだったんで(笑)。でも実力も僕はわかってたんで、信頼できると思って誘いました。

-それぞれバンドをやってたんですか?

大谷:俺は結構やってました。

J氏:僕はもう絶対にバンドをやらない、ギタリストとしてやるって思ってたんですけど、手伝いのつもりがいつのまにか本気になってしまいました(笑)。

-にえぬさんはこのバンドでどんなことをやろうと話したんですか?

にえぬ:僕の曲を再現するバンドですね。今の曲も僕が1から99くらいまでやってるんですけど。

J氏:途中から、アルバムを作っているときに"こんなことやってくれない?"って僕らの存在が見えてきたよね。自分ひとりのところから。完全に"自分のやりたいことだけ"っていう感じだったのが、打ち込みでやってた楽器が徐々に自分たちの形になってきて、そのまま中に入っていった感じですね。僕らは彼の楽器です(笑)。選んでもらってありがたいと思ってるんです。

-ところでアー写では仮面をかぶっていますけど、これはプロモーション用で、普段のライヴではかぶっていないんですよね。

J氏:かぶってないです(笑)。PVを作るときに"マスクかぶってみたいな~"って思って、僕の知り合いのクリーチャー・フィギュアを作ってる人たちにお願いしたんです。

にえぬ:曲をもとにマスクを作った感じだね。

-映像を見てもすごくテクニカルなバンドだなという印象ですが、それぞれ演奏者としてどんな音楽から影響を受けてるんでしょうか。

大谷:自分は高校生のころにKenKenさんを見て、"ベースってかっこいいわ~"って思って試奏もせずに同じベースを買って、今もそのベースしか持ってないです。

J氏:彼は初めて会ったときからバッキバキにスラップしてましたからね。

大谷:kenKenさんはベース・ヒーローだなって思うし、俺もそういう人になりたいと思ってますけど、なんてベース・ヒーローになりにくいバンドなんだって(笑)。