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INTERVIEW

Japanese

SISTERJET

2014年06月号掲載

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Member:WATARU.S (Vo/Gt) KENSUKE.A (Dr) オオナリ ヤスシ (Ba)

Interviewer:天野 史彬

-(笑)でも、意味は一貫してるじゃないですか。

WATARU:そう。たとえばこうやって(Skream!先月号のページをめくりながら)、"ヒトリエ"っていう単語がここに載ってるじゃないですか。これなんだろう?って思ったら、みんないきなりWikipediaで調べ出すでしょ? "こういうバンドで、こういう音楽性で......"とか。そうじゃなくてさぁ、もっとこう......あれ、渋谷に最近できたやつってなんだっけ?

スタッフ:ヒカリエ。

WATARU:あっ、あれはヒカリエか!......って、これ! この人間らしいコミュニケーション! 別に間違っててもいいし。それが欲しいんですよね。だから、Wikipediaに嘘書いて欲しいんですよ。みんなあれを信じてるでしょ? 別に間違っててもいいし、もっと人間らしさが欲しい。もっとポンコツでいいんだけど確かなものっていうか。それが今回の全編通しての裏のテーマ。音楽に関しても、2012年まで自分たちが言ってた"みんながいいねって言ってくれるポップ・ソングを作る"っていうのは、今は凄く難しいことで。だからこそ、もっと人間らしい、ロック・バンドらしいドキドキ感とグルーヴを作品に出したかったっていうのがあって。たぶん今はもう、デジタル駆使した作曲家さんには、ロック・バンドはポップな意味では負けると思うから。でも、そうじゃないポップ感だってあるし、それも人に伝わるんじゃないかなって思って。だから3人の音を大事にしたし、余計なものは入れてないし、レコーディングもできるだけライヴ感を重視して録ったし。そういうのはテーマとしてあったかもね。

-結果として、このアルバムってサウンド的にも3ピースの生々しさが前面に出た、凄くプリミティヴでストロング・スタイルなロックンロールが詰まったアルバムになっていますよね。

WATARU:うん。さっきから"ロール"をつけてくれるのが凄く嬉しいね。"ロックンロール"ですよ。滑って転んでね。

-このライヴ感のある、3ピースの生々しさを前面に出したロックンロールっていう形は、今の時代感に対して必要なものなんだっていう認識があったんですね?

WATARU:うん、個人的にね。別に僕が何を言おうと勝手に世の中は動くわけだからいいんだけど(笑)、そういうことは最近凄く思うなって。なんかつまんねぇなって。

-KENSUKEさんとオオナリさんは、今のWATARUさんの話を聞いてどうですか?

WATARU:まったくわかんない(笑)?

オオナリ:いや、便利になったが故にコミュニケーションが希薄になってるのは、僕も感じるところはあります。ヒカリエとヒトリエだっけ? その違いもただネットで調べることによって会話が断ち切られちゃうのも確かにあるじゃないですか。でも、便利になったこともある。ポチってやったら水がダースで届くわけだから(笑)。だから、すべてを否定してるわけじゃないんですよね。簡単な言い方しちゃえば、"もっとコミュニケーションとろうよ"ぐらいの感じというか。ポジティヴな意味で"楽しもうよ"っていうぐらいの大雑把な言い方かな。

-KENSUKEさんはどうですか?

KENSUKE:僕はもう、時代に埋もれたいタイプなんで。

一同:はははははは!

KENSUKE:基本的に、起きてることで嫌だなって思うことがあまりないんですよ。割となんでも肯定しちゃうので。

-でも、このアルバムで初めてKENSUKEさんがリード・ヴォーカルをとった3曲目の「スワイプジャンキー」が、何気に1番明確にネット社会に対してアンチテーゼを歌っている曲なんですよね(笑)。"リアル ムリあるSNS"って歌ってるじゃないですか。

一同:ぎゃはははははは!

WATARU:お前、すげぇシャウトしてるじゃん!

KENSUKE:(苦笑)いやまぁ、僕は、歌詞は書いてないので。そこはWATARUに託してます。