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INTERVIEW

Japanese

宇宙人

2014年05月号掲載

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Member:しのさき あさこ (Vo)

Interviewer:天野 史彬

-わかりました(笑)。でも、そうやって顔モデルも明確にして、自分の経験則だけじゃなく、他の人の経験も交えながら"じじい"っていうキャラクターを構築していく感じは凄くおもしろいですよね。ちょっと演歌的な感じもするというか。曲の中のキャラクターのイメージや物語を凄く明確に設定することで、自分自身の内面性から切り離しながら、曲の持つ感情――今回だったら死別がもたらす哀しみのようなもの――が、より一層純粋化されて聴き手に届くっていう。

うーん......どうかなぁ。そういうのは意識せずに、とにかくその立場になりきって書くのでわかんないです。

-さっきも言いましたけど、今回の作品は凄くわかりやすいんですよね。で、たとえばこの『じじい』という作品を聴いて、実際に祖父を失った経験のある人や、祖父を凄く愛している人、もしくは誰か大切な人を失った経験のある人たちが、自分の経験と重ね合わせて曲に共感したり、感動したりする可能性もあると思うんですよ。自分の音楽が、ある種の共感や感動を提供するものになるという点で、自分にとって新しいものを作ったなっていう実感はありますか?

あります。本当に、伝わって欲しいと思って作った曲なので。特に2曲目を聴いて、自分のことを思い出したり、聴いた人が、自分のじじいや自分の大事な人のことを思い出してくれると嬉しいなって思います。

-そういう言葉がしのさきさんから出てくるのが、今までとはやっぱり変わったなって思うんですよ。今までもそういうことって考えてました? 共感や感動を求めていくというか。

うーん......共感して欲しいとか感動して欲しいっていうのはないけど、聴いてもらえるといいなっていうのはありました。

-今後、こういう『じじい』のような作品、人の感情を直接的に揺さぶるような作品を作っていきたいなっていう思いはあるんですか?

それはわからないです。今後のテーマによるので。次回のテーマは"地獄"かもしれないので。ふふふ(笑)。"地獄"を聴きたいって言ってくれる人がいたので、次回は"地獄"もいいなって。その場合、ちょっと"地獄"に共感してくれとは言えないかも笑)。

-(笑)あと『惡の華』もそうだったし、今回の『じじい』もそうなんだけど、宇宙人って、凄く今の音楽シーンの中で独特な活動というか、自由な存在感を放ってると思うんですよ。音楽が、アルバムやシングルといった単位じゃなく、曲単位で消費されていると言われて久しいこのご時勢、こうやってシングルでコンセプチュアルな世界観を見せるのって、凄く難しいと思うし。

うーん......そっか、そういうものか。それはディレクターさんがおもしろいからじゃないかな(笑)。一緒に作っている感じが凄くあるので。

-今後、何かやりたいことってありますか?

あ、1ヶ月で500曲作って、ギネスに申請したいです。1曲10秒の曲とかじゃなくて、ちゃんとクオリティ高い曲を500曲作って、ギネスに申請したい!

-さっきも曲はすぐ作れたって言ってたし、しのさきさんならできちゃいそうだけど。ギネスって、今は1ヶ月で500曲が最高記録なんですか?

え?知らないです。ふふふ(笑)。

-............。