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INTERVIEW

Overseas

THE FLAMING LIPS

 

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Member:Wayne Coyne (Vo/Gt/Key/Theremin)

Interviewer:石角 友香

-そうなんですね。話が変わるんですが、この(ちょうどWayneが名前の落書きをしていた!)Tame Impalaとレパートリーをお互いにカヴァーするアイデアはどこから生まれたんですか?

それは2009年だったかな?SUMMER SONICで彼らに会って、その後オーストラリアのツアーでも顔を合わせて。プロデューサーが同じDave Fridmannだったりもするので、話が展開していったんだけど、"どうせ一緒にツアーをしてショーをやるんだったら、お互い自分たちのセットをやるだけじゃなくて、お互いの曲をカヴァーするってどう?そういうことやってる人はほとんどいないから面白いんじゃない?"というのがきっかけだったんだ。レコードやCDにするとか、オンラインでデータをダウンロードするっていう考え方もあるけど、ショーに行かないと見られないものっていうのもあったら面白いかな?と思って、そういう考え方でやってるんだ。

-なるほど。そして11月末には映画『エンダーのゲーム』をテーマにしたアルバム『Peace Sword』もリリースされますね。

ヴァイナルのリリースは11月末になるんだけど、iTunesはもう始まるよ。経緯として始めは映画『エンダーのゲーム』の話があったのは7月の終わりぐらいで、映画のために曲を用意してくれないか、と。それで僕は今までも映画の音楽はやってきたし、今回も興味があったから"まぁいいんじゃない?"ってことで、8月のアタマにはできた曲を向こうに送って返事待ちをしてたんだ。で、そんな感じで映画のために作った音楽はアレンジがビッグで盛りだくさんで、っていうのもいいよなってなってたから、もうちょっと素材ができたら僕らのほうで映画とは関係なく使ってもいいか?って聞いたら映画の制作側からOKが出て。それで7曲ぐらいできたからアルバムいけるじゃん、と思ってたら今度は制作側から全部使いたいと言われてね。そういうふうに話が前後するのも予算をかけたハリウッド映画の場合、たぶん音楽重視でなんてノリでは作ってなかっただろうから、そんなことになったんだろうなと理解したんだけど。そんな流れで、僕らとしては当初からそういうアルバムを作るつもりではなくて、曲をどんどん作っていった中でできたんだ。しかもいつもとちょっと違った趣旨での制作だったからすごく楽しめたよ。

-そちらもチェックします!では最後に、THE FLAMING LIPSが30年の長きにわたってこんなに自由な存在でいられる秘訣のようなものを教えてください。

30年!......ひとつには単純に僕の性格によるのかもしれない。変化を好まない、恐れるようなところがあるのかもしれないんだけど。あとはもうひとつ、大家族の出身なんで、やっぱりおんなじメンバーで仲間に囲まれてそれを続けていきたい気持ちがあるからなのかもしれない。僕は自分がやってることを必ずしもアートだとか、アーティスティックなものとして大事にしていかなきゃいけないというよりは、誰とやるか、その環境みたいなものを大事にしてたから続いてきたのかもしれないな。80年代の終わりぐらいにもともと友だちとして始まったものだったんだけど、自分の本来持ってる性格に忠実にやったほうが居心地がいいことをつくづく感じてるよ。それに自分のやってることについて、いろいろものを書いてくれたり耳を傾けてくれたりする人はいるけれども、やっぱりやるのは自分の世界だし、自分の持ってる世界でしかないと思ってるから。基本的には好きなことだから続けてこれたんだろうけどね。まぁ支えてくれてる人たちが、ロード・クルーの中には僕が15歳のときから知ってる人もいるし、6歳の頃からの友だちが未だにメールを送ってきてくれたり、周りが変わらないんだよね。そういうことが"俺はすごい、俺は頭いいんだぞ"みたいに自分の性格を変えずにやってこれたいちばんの秘訣なのかなと思うよ。

-ステージの設営時に出てきて手伝うあなたのことが、ファンのみんなは大好きですよ(笑)。

ははは。たぶんこれから自分はステージ上の違う自分になりますって心の準備そしてから出て行かないといけないようなことだと、たぶん続いていかないだろうな。でも多少のことは昨日のようなスーツを着れば乗り越えられるよ(笑)。