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INTERVIEW

Overseas

THE STROKES

2011年04月号掲載

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Member:Nick Valensi(Gt)

Interviewer:島根 希実  INTERPRETER : ジンジャー国田

再始動のニュースの次、誰もが待ち焦がれていた次のアクション、最大のニュース。その全貌がようやく明らかとなった。THE STROKESの最新作『Angles』の到着である。今回は、ギターのNick Valensiに電話インタビューをさせてもらった。僅か20分という時間ではあったが、新作完成への興奮と、バンドとしてはとてもフレッシュな状態にあるということが見てとれるような、初々しさと興奮を随所に感じるインタビューとなったのではないだろうか。作品についてはもちろん、5年という長い休止期間について、ソロ活動について、活動再開について、そしてSUMMER SONIC出演まで。とにかくビック・トピックを持ち過ぎているバンドだけに、質問が多岐に渡りすぎてしまったが、まずは、兎にも角にも、長きに渡る停滞期間を終えたビック・バンドの第一声として読んで欲しい。そして、東北地方太平洋沖地震という日本の不安定な状況を気遣いながら答える彼の温かさにも胸が熱くなった。

-5年ぶりの本格始動!そして最新作完成おめでとうございます!!

ありがとう。すごくエキサイティングなことだよ。とっても気分がいいんだ。長い間あためていたことだから、やっとそれが世の中に出せて、ホッとしている。人がこれを知って、これを聴いてくれ、俺はもう次の作品に取りかかりたくてむずむずしているよ。

-5年という期間は、バンドにとってどのようなものでした?

他のメンバーはそれぞれいろんなサイド・プロジェクトをやっていて忙しくしていたけど、俺はカリフォルニアに引っ越し、家族が増え、友達と音楽をやったり、セッション・ワークをしたりしてた。この休息期間の最後の方では曲作りに集中して、ニュー・アルバムでそれらを使ったよ。

-1stアルバム『Is This It』から約10年経ちましたが、そういった意味でもバンドのターニング・ポイントとなるような作品になったと…?

いや、10年という時間に対してのターニング・ポイントではないと思う。長い間活動休止していたから、このアルバムはなんか新しいことの始まりのように思えるんだ。アルバムの準備をしていた時の気持ちは『Is This It』の時ととても似ていたから不思議だった。クレイジーなジェットコースターに乗り込むようなそんなそわそわ感があった。
『Is This It』の時の興奮状態と、今回の興奮状態が似ていたけど、それは多分休止期間が長かったからだね。

-興奮状態とはどのような感じでしょう?うまく行くかどうかという不安とか、期待感とか、また一緒にプレイできる喜びとか?

どちらかというと、とっても気分がよかった。戻って来て、一緒に作業ができ、この後もアルバムを作る考えがあるから、これから続くという期待がある。自分の中に閉じ込めてあったアイデアを外に出さないといけないと思っていたから、本当によかったよ。

-本作で最も示したかったものとはなんですか?提示したかった新たなTHE STROKESのようなものはありましたか?

そうだね、THE STROKESの新しい一章が始まったってことを示したかった。

-本作はソングライティング、プロデュース、演奏、アレンジ…全てをバンド自身が手がけたということですが、そういった変化も、個々の活動も目立った5年という期間が強く影響しているのでしょうか?

このアルバムで今まで以上にクリエイティブになったのはその休止期間の影響なのかは分からないんだ。ただ一つだけすごく自信がついたことがあって、それはアルバム制作当初、プロデューサーと一緒にレコーディングを3ヶ月間した。アルバム全体のレコーディングをしたんだけど、その結果はあまり気に入らなかった。他の人の意見を聞きながら、本当に一生懸命取り組んだんだけど、それが気に入らなかったから、“これは自分たちで制作しよう”という自信が生まれた。それがあったから、自分たちだけでもう一度取り組んでもいいんだという決断ができた。