Overseas
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2000年を境に明らかに"THE STROKES以前・以降"のシーンを形成した当の本人たちは、この5作目でもすこぶるクール。象徴的なのがリヴァーブ感のない音像や、それがもたらす低体温感。1stや2nd時から続くシンプルかつ緻密に組み上げられたリフをさらに客観視し、まるで自分たちの特徴をエディットするような洗練を随所に感じる。そこに乗る、鬼の高低差を誇るJulianのヴォーカルの艶たるや......。「Slow Animals」でのウィスパーと地声のダブルなんてもう、声そのものがアートである。アルバム・タイトルの世界観に近いと思しき「80's Comedown Machine」も80's的なプラスティックなサイケデリアを表現。具体的な熱量ではなく、ロックンロールに潜むフェティシズムでエモーションを喚起する見事な手さばき。 (石角 友香)
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Skream! 2024年09月号