Japanese
2022年08月号掲載
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昨年9月、ソロ・プロジェクトとしての活動を完結させ、バンドとして歩み始めたASH DA HEROによる、現体制での初アルバムであり、メジャー・デビュー作。グルーヴィ且つ重量感のある強靭なバンド・サウンドで戦争、疫病、差別、同調圧力などといった、この世界を覆うネガティヴを痛快なまでに切り裂いていく全12曲を収録している。ヴォーカル ASHの武器のひとつでもあるラップも非常に鋭利で、凍ってしまった、もしくは日和った心を突き動かす熱いメッセージが込められているが、それはリリックの節々に表れているように、とても冷静に、場合によっては冷酷なまでに現代を見据えているからこそ生まれてくるのだろう。圧倒的なまでにヒロイックなサウンドを現場で、しかもスタジアム・クラスの大会場で味わいたい。(山口 哲生)