Japanese
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どんなときも悩みが尽きない。そんな自分は嫌いだけど、捨てることもできない。そうやって心に抱く悲しみと向き合いながら、独自のポップ・ミュージックを模索する名古屋の男女4人組バンド EARNIE FROGs。今年4月にリリースした1stミニ・アルバム『SURVIVE』の次の一手として、約半年ぶりにリリースする7thシングル『リアリティ』は、尾形悠妃(Ba/Vo)が優柔不断な自分と向き合って綴った強力なライヴ・チューン「リアリティ」と、三木正明(Gt/Vo)が声が出なかったときのもどかしさの中で生み落としたミディアム・ナンバー「FLY」の2曲を収録。男女のソングライター、闇と光、密度の高いサウンドメイキングとシンプルな音、即興性と計画性。あらゆる二面性によって完成されたシングルにはバンドの"これから"に込めた可能性が詰まっている。(秦 理絵)
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EARNIE FROGs (38)
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Related DISC REVIEW
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EARNIE FROGs
Answer
まさにEARNIE FROGsの"答え"と呼ぶに相応しいアルバムが完成した。ハイカロリーなギター・ロックからエレクトロなダンス・ロック、ブラック・ミュージックのエッセンスを取り入れたナンバーまで、あらゆるジャンルを貪欲に吸収してきた彼らのポテンシャルが全開放された全11曲だ。コンセプトは春夏秋冬。新しい命が芽吹く季節の瑞々しさを捉えた「アルナイル」や、清涼感に満ちたサウンドに軽やかな音階が駆け上がる「ラムネサイダー」、秋の寂寥感を吐露するバラード「リコリス」など、変幻自在の男女ツイン・ヴォーカルが移りゆく四季の景色を鮮やかに歌い上げる。意義深いのはラスト・ソング「夜明け前」。青い衝動をストレートに込めた原点回帰の楽曲に、バンド10周年の新たな決意も感じた。
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EARNIE FROGs
Orange glitter
作品をリリースするごとに、バンドの嗜好を貪欲に取り込んだ新しいアプローチに挑戦し続けているEARNIE FROGs。アダルトで都会的な前作ミニ・アルバム『イエロウ・イン・ザ・シティ』から6ヶ月ぶりとなる今作は、再びバンドの原点にあるロックなアプローチになった。生きる意味はなんなのかという答えのない葛藤に自問自答する「36.7℃」にはじまり、「バタフライ」や「Ring Tone」という自分らしさの在り処を模索するナンバーのあと、ダイナミックなロック・サウンドに乗せて、"美しいと思う日々が続きますように"と歌い上げる「Rock Radio」へ辿り着く。人間の内面へと深く潜り込んでいくような歌詞をはじめ、絶妙な男女コーラス・ワークなど、アーニーの個性が強く打ち出された1枚。
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EARNIE FROGs
イエロウ・イン・ザ・シティ
これまで王道ロックからシティ・ポップ、ダンス・ミュージック、レゲエなど、様々な作風を自分たちの血肉として取り込んできたEARNIE FROGs。前作『キャラクター』から1年ぶりに完成させた『イエロウ・イン・ザ・シティ』は、メンバーのルーツにもあるアダルトなポップ・ミュージックの手法を取り入れ、歌詞やアートワークに一貫性を持たせたコンセプチュアルな1枚になった。やるせなさを呑み込みながら"それでも"立ち上がってゆく「stand up crowd」や、内に秘めた孤独をひたすら吐き出す「SHELTER」など、収録されるのは悲喜こもごもの人間賛歌。皮肉ではなく、日本人の生き様を誇る意味合いで"イエロウ"をタイトルに掲げたところに、このバンドが今作に懸ける本気を見た。
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EARNIE FROGs
キャラクター
昨年、地元愛知のAPOLLO BASEでのワンマン・ライヴを成功させた名古屋発の男女混声ツイン・ヴォーカル・バンド、EARNIE FROGsが約1年ぶりにリリースするフル・アルバム。先行配信されている「キャッチボール」や「シネマティック」の開放感溢れるサウンドや歌詞からバンドの伸び伸びとしたムードが伝わってきていたが、アルバム全体もまた解き放たれたような自由に満ちている。三木正明(Gt/Vo)が手掛けたダーク・ファンタジーのような様相の「歯車と少女」をはじめ、おがた(Ba/Vo)による郷愁のポップ・ソング「swimmy」や陽気なレゲエ・テイストの「Jelly Fish」など個性豊かな全9曲が並び、そのすべてがEARNIE FROGsであると言える強さからも、いまのバンドの充実ぶりが伝わってくる。
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EARNIE FROGs
ノンフィクション
"これまでの自分たちの枠を壊したい"という強い意志で完成させた、EARNIE FROGsの初となるフル・アルバム『ノンフィクション』。疾走感のある緻密なバンド・サウンドに、男女ツイン・ヴォーカルが美しく絡み合う真骨頂の「新しい言葉」を始め、サカナクションを思わせる電子音をフィーチャーしたロック・ナンバー「Ordinary」や、朗らかなムードが漂う軽妙なポップ・ソング「Step Sound」など、曲ごとに表情を変える楽曲は、このバンドの地力の強さを改めて感じさせる。素晴らしいのはミディアム~スロー・テンポな曲調が中心となったラスト3曲。アルバム・タイトルにも表れているように、メンバーそれぞれの"いま"を刻んだ偽りのない物語には、どれも不器用ながら健気に生きる人間の温もりが詰まっていた。
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EARNIE FROGs
リアリティ
どんなときも悩みが尽きない。そんな自分は嫌いだけど、捨てることもできない。そうやって心に抱く悲しみと向き合いながら、独自のポップ・ミュージックを模索する名古屋の男女4人組バンド EARNIE FROGs。今年4月にリリースした1stミニ・アルバム『SURVIVE』の次の一手として、約半年ぶりにリリースする7thシングル『リアリティ』は、尾形悠妃(Ba/Vo)が優柔不断な自分と向き合って綴った強力なライヴ・チューン「リアリティ」と、三木正明(Gt/Vo)が声が出なかったときのもどかしさの中で生み落としたミディアム・ナンバー「FLY」の2曲を収録。男女のソングライター、闇と光、密度の高いサウンドメイキングとシンプルな音、即興性と計画性。あらゆる二面性によって完成されたシングルにはバンドの"これから"に込めた可能性が詰まっている。
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EARNIE FROGs
SURVIVE
地元愛知を拠点に活動中の男女混合4ピース・ロック・バンドの、活動再開後にリリースしたシングル表題曲3曲と新曲3曲を収めた6曲入りミニ・アルバム。彼らの強みは楽曲の持つストーリー性を最大限に活かすアレンジである。緩急の効いた色鮮やかなドラムとギターを筆頭に、男女ツイン・ヴォーカルも楽曲によって声の質感を変えるなど、歌詞とシンクロする音像はドラマ性が高い。歌詞は含みのある表現が多く、不安や孤独などダークな部分を綴ってはいるが、それらを抱えている人間だからこそ感じることができる感傷や光、前へと進む力を表現する。2000年代前半の日本のギター・ロックが持っていた精神性や味わいを、ダンサブルな2010年代的解釈に昇華しているので、幅広い層の心を射止めるのでは。