Overseas
-
200万枚を超える1stアルバム『We Started Nothing』の大ヒットを足がかりにマンチェスターのパーティー・シーンから世界に飛び出してきた男女デュオが前作から2年ぶりにリリースした3作目のアルバム。前作は1stアルバムのポスト・パンク/ニュー・ウェイヴ路線から一気に幅を広げた挑戦が印象的だったが、今回はそこから再び方向性を絞って、昔懐かしいディスコ・サウンドにアプローチ。なんでもアルバムを作っていたイビザ島のクラブでEDMばかり耳にした反動だそうだ。「Wrong Club」のPVからは70年代のディスコへの憧れが窺えるが、元DURAN DURANのギタリスト、Andy Taylorが曲作りとプロデュースで参加しているせいか、どこか80年代風にも聴こえ、そんなところがTHE TING TINGSらしいと思わせる。(山口 智男)