フィルフリーク ツカダユウキの"サブカル部!"【第9回】
2024年07月号掲載
フィルフリークのベース、ツカダユウキです。
私のコラム「フィルフリーク ツカダユウキの"サブカル部!"」では、【サブカルチャー】をテーマに、映画や音楽、地域文化やネットミーム、実体験や社会学、(たまにアングラ)などについて語っていきます。
第9回目のテーマはこちら。
『業務用ダンジョン』
異色のグルメ漫画"ダンジョン飯"をご存知だろうか。
とても短くまとめると、"ダンジョンの中で魔物を倒し、調理し、腹を満たして次の階層へ。"
しかもただの調理ではなく「美味しく」調理するのがこの漫画の醍醐味。
現実世界(地上)にいる生物に近い味や食感を持つ魔物も多く、地上での経験や調理方法を応用してゲテモノに見える魔物を「ご馳走」に変える。
ドラゴンに丸呑みされた妹を救うためにパーティーを組み、ダンジョンに挑んでいる主人公は
「美味しいご飯をしっかり食べて身も心も健康でいないとダンジョン攻略はできない。」と語っている。
シリアスとギャグの塩梅がとても絶妙なバランスの漫画だ。
そんな漫画が2024年1月からアニメ化され、
最近夕飯の支度をして食べ終わるまでの間に観ている。
筋トレを始めて身体に気を遣うようになったこの数年で料理が趣味の一つになった。
メニューはその日の気分や体調、トレーニングをしたかどうか、確保できる調理時間などによって考える。
飲食のアルバイト歴が長く、キッチンを担当していたことから感覚が鍛えられているようで、調味料やハーブ類などは量らずに何となく混ぜ合わせてもある程度美味しくできる。
そして働いていた時の癖で、調理と食器の準備と洗いものをどのタイミングでやれば1番効率が良いかを常に考えてしまう。
最近お店をオープンしたこともあり、毎日高円寺にいる。高円寺は美味しい飲食店が多い。
そこで食べた料理を思い出して家で再現することもある。
店から家の帰り道に業務スーパーがあることもありがたい。
大型スーパーに行くと特に買うものがなくてもテンションが上がる。「こんなマイナーな調味料置いているんだ。」「この量の鶏肉買ったらとりあえず半分はハムにするか。」など心の中でコメントを残しながらぐるぐる歩く。
馴染みの食材から珍しいスパイスやソース、クセの強いお客さん、めちゃくちゃ声の小さい店員さん。毎日いろんなものと出逢える高円寺の業務スーパーはある意味ダンジョンだ。
今度時間がある時に調理器具を買いにかっぱ橋道具街にも行ってみようと思う。
愛着の湧く包丁や鍋が見つかるかもしれない。
しかしきっと相当な時間、この街から抜け出せなくなるだろう。かっぱの住まうダンジョンから。
フィルフリーク
2014年に結成。"あなたの日常を少しドラマチックに。"をコンセプトに活動する、広瀬とうき(Vo/Gt)、ゆっこ(Key/Vo)、ツカダユウキ(Ba)、小竹 巧(Gt)からなる男女混声ロック・バンド。広瀬とゆっこの男女ツイン・ヴォーカルが映えるポップな楽曲たちを、人の感性に触れるバンド・サウンドで支え、自分たちの等身大を表現する。2019年に"ROAD TO EX 2019"で優勝し、翌年に初の全国流通盤ミニ・アルバムを発売。2024年1月に恵比寿LIQUID ROOMにてワンマン・ライヴを開催した。6月にはデジタル・シングル「ほんね、」をリマスターで再リリース。7月2日には原宿RUIDOでワンコイン・ワンマン"Renewal 00's"を行った。
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