andropの「レッツ&ゴー!!」【第7回】
2015年10月号掲載
あんどろっぷのレッツ&ゴー。毎回僕たちが気になっていることにチャレンジしていくこの企画。
第7回『陶芸』
陶芸とは!
粘土を成形して高温で焼成することにより陶磁器などをつくる技術のこと。生業として陶芸を行う者を陶工もしくは陶芸家とよぶ。
造形方法には手びねり、型を用いて土の形を整える方法、轆轤(ろくろ)の上に置き手足や機械で回しながら両手で皿や壷などの形を作っていく方法などがある。今回は轆轤での成形に挑戦する。
事の発端はと言うと内澤がかねてから晩年は轆轤を回して過ごしたいとこぼしていた事にある。
都内某陶芸教室に集まるメンバー。
この連載も、早や何回目だろうか。
そろそろお気づきだろう、世の中で最も許されざる行為の一つに「遅刻」の二文字があることを。
今回も時間通り現れた伊藤が見た光景は誰もが予想だにしない、自分以外の全員が揃っている集合地点であった。
感動である。
この企画で遅刻することはすなわち血祭りにあげられることを全員が理解し、全員オンタイムでの集合に成功した。
この企画も報われた。筆者も思い残すことはない。
陶芸教室のBGMはJourney。都会の喧騒を忘れさせてはくれないようだ。
今回の師匠に事前に用意頂いた粘土の載った轆轤を前に並ぶメンバー。緊張が走る。
レクチャーを受けペダルを踏み込み、電動の轆轤を回転させる。
内澤が圧倒的な早さで次々と作品を完成させていく。丁寧に作り上げていくその指先には何かが宿っていた。もう言わせないでくれ、細部に宿るものは一つしかないだろう。神だ。
神は宿り主を選ぶ。
世の中には2種類の人間しかいない。
宿すものと、宿さざるもの、だ。
宿さざるものの作品は作品ではない。造形物に過ぎない。それからいくらかの時が流れ、作品、そして造形物がいくつか生み出された。
宿すものと宿さざるものそれぞれに対する師匠の扱いも次第に変わってきていた。師匠が予め用意していた「元々は」神が宿っていた粘土から「宿らざる造形物」を生み出し続けた伊藤に対しては水ぶっかけの刑が与えられた。
しかし、それが功を奏したのか伊藤のジーンズは程よいダメージ加工が与えられ、それは「宿すもの」による加工だったため、その時点で彼のジーンズには「宿った」のだった!
そして残り時間も僅かになった頃、「宿した」作品を生み出す装備品を得た伊藤は一つの作品を世に遺した。
生まれ変わることが出来るとしたらなりたくないもの上位25位以内くらいには入るであろう、「灰皿」である。
時を同じくして宿さざるもの、前田は苦戦していた。造形物すらまともに最後まで産み出すことが出来ず、師匠による助けを得て事なきを得ていた。これは、すなわち甘えと捉える事が出来る。
Yes.
The world is not your mother!!
そんな最中、自宅から持参した水を片手に佐藤が引退宣言。常温の水によるなんとも言えない爽快感のなさが彼の中になんとも言えない歯切れの悪い幕切れをもたらした。
その悔しさ、すなわち後悔、そして懺悔の気持ちが彼の中で新たな思想をもたらした、彼は精神の第二ステージに突入したのだった。
そして、次のチャレンジではそんな彼の思想世界の旅に全員で付き合う事となったのであった......!
また次回のチャレンジにも期待してくれよな!
レッツ&ゴー!!
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