大森靖子率いるアイドル・グループ"ZOC"が改名。"METAMUSE"として新レーベル"HOLD THE MUSIC"を立ち上げ、シングルを完成させた。大森が昨年急逝した友人のことを思い、書き上げたという「tiffany tiffany」のアレンジを手掛けたのは、クラムボンのミト。超展開や変拍子が組み込まれ、プログレッシヴながらキャッチーという、絶妙なバランス感覚のまま壮大な楽曲に纏め上げられているところに舌を巻いた。"秘密のパジャマパーティー"をイメージさせるガーリーな1曲「わがままぱじゃま」は、様々な音楽的要素が絡み合う自由奔放さがリアルな女の子らしさとリンクする。いずれも改名後初作品としてはかなり攻めている印象だ。METAMUSE、これからすごいことになる予感。
15歳の新メンバー 鎮目のどかが加入し、新たな6人体制になったZOCのメジャー1stフル・アルバムが完成した。本作では、オープニング・トラック「CO LO s NA」で作品の前提となるコロナ禍の暗く重たい世界観を提示。その先では、時にかわいく、時にセクシーに、あるいは希望が溢れたかと思えば絶望する。メンバーや大森靖子自身を通して、いくつもの人生観を描き、現在の世界が投影された印象だ。気分屋な女の子を思わせるように様々な表情で魅せる曲が並ぶが、中でもリード曲「CUTTING EDGE」のメロディは1曲を通して秀逸。アイドルというエンターテイメントの中に、毒も薬も織り交ぜる。作品を通して他者を知り、己と向き合い、人生を"クッソ生きて"いくための道標になる1枚。
"超歌手"大森靖子が率いるアイドル・グループ ZOCが、いよいよメジャー・デビューを果たす。「AGE OF ZOC」は、疾走感のあるサウンドとキャッチーなメロディで、新たな門出を軽快に走り出すような1曲。時代を切り取る言葉を入れつつ、ZOCのすべてを晒すような歌詞に仕上げているところは、さすがのひと言だ。ヒダカトオル(THE STARBEMS/GALLOW/ex-BEAT CRUSADERS etc.)が編曲を手掛けた「DON'T TRUST TEENAGER」は琴線に触れる歌メロがエモエモ。さらにZOCのCDデビュー曲を現メンバーで収録した「family name -AGE OF ZOC Ver.-」も収録された。現在のZOCによる、現在の「family name」を受け取ってほしい。