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Mr.Nuts (29)
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札幌出身の3ピースが約2年のインターバルを経て3曲入りEPをリリース。ソングライターのヤハラシュン(Vo/Gt)が、"歌詞を大事にした楽曲を作りたい"と再確認したうえで制作にあたり、重病を抱える女性とそれを見守る男性を取り巻く1本のストーリーを、「病室の蝉」では男性視点、「手紙」では女性視点で綴っている。それぞれの視点を通して物語が構築されていく様子は、まるで映画のよう。サウンド面もストーリーを際立たせる手法が取られ、ピアノやストリングスといった煌びやかな上モノもその世界観を底上げしている。その2曲を経て聴くからこそ、最後にバンドがこれまで歌ってきた人生哲学が詰め込まれた「なみだ」も引き立つという、わずか3曲ながらに、非常に作品性の高いEPに仕上がった。(沖 さやこ)
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"生活"をテーマに等身大のいまを歌う札幌発の3ピース・バンド Mr.Nutsが、メンバー・チェンジを経て新体制でリリースする初の全国流通盤。昨年7月にリリースした前作『20歳』では、若さゆえの衝動をエンジンにしたストレートな作風が印象的だったが、9ヶ月ぶりのリリースとなる今作『愛しき日々よ』は、出会いと別れのなかで波立つ自分自身の感情を丁寧に汲み上げる進化作になった。大切な人が遺した言葉とともに生きるいまを綴ったリード曲「いってらっしゃい」をはじめ、移りゆく心を斜めから歌う変化球「エキストラ」、アコースティックな響きに後悔の色を滲ませた「終わった」など、全6曲。平凡な日常にこそ見逃せないドラマがあることを、彼らの音楽は教えてくれる気がする。(秦 理絵)
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"優しさも 醜さも 賢さも 不器用さもちょっと知って/僕は 20歳になりました"。何のてらいもないまっすぐな言葉でいまハタチを迎えたばかりの心情をありのままに綴ったタイトル・トラック「20歳」に代表されるように、Mr.Nutsが自身初のEPで表現するのは"ハタチといういまこの瞬間の想い"だけだ。あえて一点突破でこの1枚を完成させたことにバンドの強い意思を感じる。2015年に結成、札幌在住で活動する3ピース・バンド。メンバー全員がSUPER BEAVERに憧れているというとおり、シンプルだがパワフルなバンド・サウンドに乗せて放つ強いエネルギーを持った言葉が胸を打つ。歌詞カードを見なくとも言葉を聴き取ることのできるヤハラシュン(Vo/Gt)の歌唱と秀逸なメロディ。それらを武器に、いよいよMr.Nutsが全国区へと名乗りを上げる。(秦 理絵)