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Japanese
オモイメグラスの変革期なのだろう。その変革はシンセやストリングスを用いていることももちろんなのだが、どの曲もひたすら、目の前に広がる靄をどうにかして打ち消そうともがいている。それは彼女たちの現状なのかもしれないし、世間なのかもしれない。オモイメグラスというバンドは何ひとつとして満足をしていない。そんな反抗やエネルギーを、彼女たちの美意識で昇華しているのがこの『図解と消えたフィラメント』だ。ベーシストの脱退から"自分たちのやりたいこと"と向き合って完成させたサウンドは自由度が広がり、より外へと向かっている。インストの枠を飛び越えたTrack.4、シンプルなバンド・サウンドと鍵盤で突き進むTrack.5、優しいメロディで包み込むTrack.6など、むき出しの強い意志に息を飲む。
2012年結成、紅一点ヴォーカルを擁する4ピースの、インディーズ・デビュー盤から8ヶ月振りとなる2ndミニ・アルバム。バンド名やアルバム・タイトルなどからも読み取れるように、日本語を重んじた歌詞と情感たっぷりの歌声が作り出す波紋が、切り取られて残された側の想いを廻らすように無限に広がる。そんな切なる叫びの先にあるのは、つらいことも嬉しいことも全てを受け入れる覚悟。もがきつつも光を見据え、自らを貫く姿は実直だ。サカナクション、東京事変、フジファブリックなど、鍵盤楽器を巧みに用いたバンドから影響を受けているのもあってか、バンド・サウンドという枠に囚われない柔軟なアプローチ。8曲全てに自らの音楽が秘める可能性を貪欲に追い求めようとする姿勢を感じる。
独自のロックを追求する、インディーズ時代のレーベル・メイト対談が実現
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