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石鹸屋MUSIC VIDEO
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同人シーンでは東方Projectのアレンジ楽曲の新作をリリースしていた石鹸屋が、全国流通盤としては約11ヶ月ぶりの音源をTOWER RECORDS限定でリリース。表題曲「夜が明る過ぎる」は、子供の頃に思い描いていた自分になれているかどうかを自問自答する曲。ひとつひとつ重く突き刺さる言葉を力強く刻む厚志のヴォーカルと、秀三の分厚いコーラスが華やかに響く。メジャー以降の石鹸屋のオリジナル楽曲は音が滑らか、あるいは直球でぶち抜くロックンロールが目立ったが、今回は手数の多いドラムに、速いギターのストロークが歌詞の持つ焦燥感を引き立てるなど、テクニカルな部分が顕著に。よりバンドの持つ音楽センスを堪能できる楽曲とも言えるだろう。聴く観点によって印象が変わるので、隅々にまで着目して楽しめる。(沖 さやこ)
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石鹸屋2013年第2弾となるシングルは、想いを伝えたくても伝えられない、切なくもどかしい恋模様を描いたミディアム・ロック・ナンバー。優しいメロディを力強く丁寧に歌い上げる厚志のヴォーカルは高く伸び、秀三のギターも様々な色を曲の中に落としてゆく。ヴォーカルに寄り添うコーラスも美しく、石鹸屋の持つ繊細さが抽出された美しい楽曲になっている。厚志が作詞作曲を務めたc/wの「アニー」は「青い雲」から一転、初期の石鹸屋を彷彿させる非常に男臭くて熱いロック・ナンバー。コール&レスポンスが出来そうな掛け合いや各パートのキメなども織り込まれているので、ライヴで盛り上がること必至だ。Track.3には1月4日に開催されたワンマン・イベントでの「スピアソング」のライヴ・テイクを収録。(沖 さやこ)
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石鹸屋がメジャー・デビューすると知ったときは笑いが止まらなかった。メジャー・シーンにおいて、彼らの存在がいい意味で爆弾になる確証があったからだ。ゲーム音楽にアレンジを施し、歌詞をつけて歌う"二次創作"活動を05 年に始動させ、コミック・マーケットで配布&販売。アレンジ曲だけでなくオリジナル曲のクオリティも高かったことも影響し、ライヴ活動やニコニコ動画にて急激に知名度を上げた。そんな石鹸屋のメジャー・シーンへの第1 球は、自身のバンド名の意味を掲げたタイトルを持つ、まさしく"石鹸屋のテーマ・ソング" と言っても良いだろう。ライヴ感が溢れる力強いバンド・サウンドが巻き起こす、聴く者の悩みも全部洗い流すような爽快感。身を削って音を鳴らす4 人の結束と、新たなスタートを切る覚悟を十二分に堪能する。(沖 さやこ)