Japanese
the HIATUS
2009.07.19 @横浜アリーナ
Writer 佐々木 健治
NANO-MUGEN FES.の一日目、会場を歩いていると細美武士のソロ・プロジェクトであるthe HIATUSのTシャツを着ている若者がとにかく多かった。 the HIATUSは、4月5日のPUNKSPRING09での初ライヴからTrash We'd Love Tour 2009、MIYAKO ISLAND ROCK PREMIUMまで精力的にライヴを行ってきた。
この日一番とも言える多くの観客でアリーナが埋め尽くされた光景が、the HIATUSに対する期待の大きさを物語っていた。the HIATUSも、その期待に応えるように最初「Ghost In The Rain」から熱のこもった音塊をステージから放っていく。
バンド全体がぶつかり合い、メンバー全員が攻撃的に挑み合うようなthe HIATUSのスタイルが発する熱がヒシヒシと伝わってくる。
そして、観客の盛り上がりは一曲目の「Ghost In The Rain」から「Twisted Maple Trees」まで凄まじかった。the HIATUSの熱に感化されるようにうねるアリーナ。
MCで「アリーナが楽しくなってきたと思ったら、残り2曲です」と話していた時の細美の弾んだ声に、the HIATUSという新たなバンドの充実した様子が現れていた。
どんな状況であろうと強烈なエネルギーを放ち、観客を惹きつける細美武士の音楽が持つ強さと、それにこれでもかと応える観客。発信する側と受け取る側のダイレクトなコミュニケーションが生み出すエネルギーこそライヴの醍醐味だ。
互いがリスペクトを込めて相手を鼓舞し、補完する親密なコミュニケーション。ライヴの素晴らしさ、楽しさはそういうところにあると思う。その独自のエネルギーを生み出すthe HIATUSのライヴは、これからどんどん鍛え上げられていくだろう。そして、the HIATUSの放つエネルギーは、これからさらに多くの人が惹きつけられていくに違いない。
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