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Japanese
"ザ・シスターズハイ Pre. 『ルミナの書tour 2024』EP『超才開Twinkる』リリース全国ツアー" 5月31日(金)愛知 Live House R.A.D OPEN 18:30 / START 19:00 w/ 3markets[ ]
"この人の歌には嘘がない"と聞くことがあるが、3markets[ ]ほどそれを体現しているバンドはいない。すべてを曝け出して生々しいのは詞だけでなく、音に関してもそうで、Track.1「拝啓、1メートル。」でカザマタカフミ(Vo/Gt)が第一声を発する瞬間から、ライヴハウスにトリップさせてくれるような緊張感を醸し出している。元メンバーへの思いを吐き出す「メンヘラ女とクソ男」などで痛々しいほどの鋭利な毒を撒き散らしつつ、サウンド面では明るさを見せるという変化も。前作より盟友 篠塚将行(それでも世界が続くなら/Vo/Gt)が代表を務めるレーベルへ移籍し、確固たる居場所を見つけたことも影響しているのだろうか。他のバンドには歌えないことを歌う彼らなりのまっすぐな恋の歌「底辺の恋」にも新境地が窺える。
プロデューサーに盟友 篠塚将行(それでも世界が続くなら/Vo/Gt)を迎えた、3markets[ ]の1stアルバム。八方塞がりだったというバンドが助けを求めた篠塚が今作で行ったのは、"プロデュースする"ことよりもリアルなバンド像を引き出すこと。自意識過剰なくらい考えすぎで、もがきまくったり、疲弊感に自虐的にもなったりする姿も赤裸々に描き、叫ぶ生傷だらけの歌をヒリヒリとしたままパッケージした。USインディー・ロック的な、変則ビートやアンサンブルの絡みを従事したギター・サウンド、生々しく迸るエモーションやドライヴ感など、彼らの呼吸の荒々しさをポイントにして収録。何かを求めてひた走り音に綴る、その"何か"をここに残そうとしたアルバム。それだけにとてつもなく鋭利だ。
普通、思っていても口にしない感情や、必死に取り繕って隠すような事柄を容赦なく歌にしてきたスリマ。その極端に不器用な生き様で、バンド・シーンにおけるアンチヒーロー的な地位を確立しつつある彼らの名作がまた誕生した。プロデュースは、それでも世界が続くならの篠塚将行が担当。カザマタカフミ(Gt/Vo)が自身の彼女に"私の曲を書いて"と言われた際の実話を綴った表題曲では、リリース発表時に"バンドマンと付き合うと全部曲にされるんだぞ"とコメントしていたとおり、ループする哀愁を帯びたリフに乗せ、リアルなエピソードを淡々と告白している。彼女に対する本音と、繰り返される"ごめんね"の言葉。そして最後にカザマは心のリミッターを外し、号泣するように歌う。共感というよりは、彼の恋愛ドキュメンタリーに感情が揺さぶられる1曲だ。
奇をてらった作品タイトルに独特なワード・センスを駆使した歌詞、狂気じみたMVなどエキセントリックな魅力を放つネオ・パンク・ロック・バンド、ザ・シスターズハイ。新体制初のCD作品となる今作は、オニザワマシロ(超☆社会的サンダル/Gt/Vo)による女声コーラスがバンドの新たな扉を開いた「eんパす・iん・tHe・ルーむ」、聴く者を無条件に躍らすサビでライヴハウスを沸かせている「絶望MAQUIA」と既出の2曲に加え、轟音ギター・ソロが炸裂する中毒性抜群の「リ・ルミナスのじゅもん」、夜道を照らす街灯のような温かさが灯る「デスラブ」、詩的な歌詞に散りばめた突飛な癖強ワードが彼ららしい「エピローグなわたしちゃん」の全5曲が収められた。奇抜でありながらキャッチーで、芯のピュアな部分も見え隠れする絶妙なバランスが面白い。
盟友とのタッグが引き出した、ロック・バンドのリアリティ『それでもバンドが続くなら』完成
2018.01.12 @吉祥寺Planet K
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