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Japanese
"One by ONE" 3月24日(木)渋谷Spotify O-EAST OPEN 18:30 / START 19:30 w/ Rei
アコースティック・ギターとループ・ステーションによる表現スタイルで活動するシンガー・ソングライターの2ndフル・アルバム。前作から1年を経て完成させた今作には、自身が最も影響を受けたEd Sheeranとの邂逅によって作り上げた実験的な先行シングル曲「Life Saver」や「What I'm Feeling」を収録するなど新たな一面も見せながら、あくまで本質にあるフォーキーな歌世界を大切にして完成させた。シンセなどのウワモノを多用せず、丁寧に重ねたコーラス・ワークが曲ごとに豊かな表情を見せてくれる。なかでも音数の少ない音像に乗せて自身の葛藤を綴った「PASSION」は、単純に"頑張れ"というような応援歌ではないが、自分を見失いそうなとき、そっと背中に光を当てて奮い立たせてくれるような静かな熱さが、ライフ・セーバーと名乗るアルバムのラストに相応しかった。
前作アルバム『Lights』を聴いた人ならば、今作の大きな変化に驚かされるだろう。ループ・ステーションとアコースティック・ギターを巧みに操り、新たな可能性を模索する新進気鋭のシンガー・ソングライターによる実験作。メロディアスな歌を軸にしたフォーキーな作風から大きくベクトルを変えた今作は、ギターのカッティングと打ち込みの軽快なビートに導かれて、その音が鳴った瞬間に身体を動かしたくなるようなダンス・ナンバーになった。日本語詞と英語詞を滑らかに行き来する歌詞には、"張り詰めた日々から ここに僕ら逃げて来たんだ"と、音楽の在り方を模索して葛藤する自分自身の心境とシンクロするような言葉が綴られている。表現は変えても、想いをリアルに伝える姿勢は変わっていない。
元カー・レーサーという経歴を持つ、現在22歳のシンガー・ソングライター。Ed Sheeranに魅せられ、音楽活動を本格的にスタートさせたReNが、昨年100本ライヴを敢行する中で生み出した1stフル・アルバム。レース中の事故により選手生命を絶たれた当時の気持ちを吐露する「生きる」や、70年代の四畳半フォークを彷彿とさせる「Goodbye」など、聴いている方が恥ずかしくなるほどストレート且つ素直な言葉で綴られており、その強い意志に裏打ちされた音の響きにハッとする。"道に迷う誰かのために僕が光りになればいい"と歌う「Lights」では、自信満々のライヴを表現したいと願う彼の野望が言霊に。揺るがぬ想いを持ち続ければ、きっと百戦錬磨のシンガー・ソングライターになるはず。今後が楽しみで仕方ない。
Reiが音楽仲間たちと織り成す、11色の魔法のカーペット=QUILTというキャッチフレーズ以上の驚きが詰まった、初のコラボ・アルバム。1曲目はRyohuのスピーディなラップはもちろん、トラップやファンクなど、めくるめくリズムの変化と強力なギター・ソロが幕開けにぴったりだ。藤原さくらや長岡亮介(ペトロールズ)とのコラボでは、オフビート気味のカントリー/グラス・ミュージック感が漂い、ミニマル・ファンクの雄であるギタリスト、Cory Wongとの2曲は最新のグルーヴ感、トリプル・ギターがチェイスするようなスリリングな展開も。また、こんなにかわいい(失礼!)細野晴臣の歌が聴けるのはこのコラボぐらいでは? と思わせる「ぎゅ」、ギタリスト同士の無言の対話が堪能できる渡辺香津美とのインストも豊穣の極み。
ひとりの女性の様々な側面を楽曲の個性で際立たせた新境地を示す2ndアルバム。泥臭くファットなスライド・ギターと四つ打ちの「B.U.」で始まり、アコギで有機的なループ感を生み出す「Categorizing Me」、SOIL&"PIMP"SESSIONSとの"DEATH JAZZ"「Lonely Dance Club」ではハードボイルドなギター・ソロで唸らせ、話す声色より繊細な「Stella」ではシンプルでパーソナルなムードを醸成。ギターの音の良さとナチュラルなハスキー・ヴォイスが印象的な「Today!」、音数を絞って軽やかな歌のフロウが楽しめる「matatakuma」など12曲。強気で前進できる日もあれば静かに過ごしたいときもある。ただ大切にしたい人や感情、ものは離さずにいたい。そんな確かな気持ちになれる作品集。
ギターと歌があれば戦えるReiが音楽的なレンジを拡張したひとつの頂点が前作『REI』だとしたら、本作は基本的に彼女とリズム隊のみのミニマルな編成が逆にスリリングな瞬間をいくつも切り取っている。ブルージーでハードなギター・リフから始まる「Territory Blues」に改めて彼女のルーツを感じつつ、リード曲の「Connection」ではモダンな生音と打ち込みのビートやラップ・ヴァースが新鮮。また、思わず息を止めて聴き入ってしまうアコギのリフ~ソロの熱量とタップ・ダンサーのパーカッシヴな靴音のみで構成された「DANCE DANCE」、ギター・サウンドのニュアンスでイメージを際限なく広げるほぼインストの「Tourbillon」など、まさに七変化。プレイヤーとしてもプロデューサーとしても音楽の自由さを表現している。
キュートな見た目のどこからその強烈無比なビートを生み出してるのか? と思うほど本格的な演奏力と表現力豊かな歌声を持つギタリスト/シンガー・ソングライター Reiの4作目は、"CD+MUSIC BOOK"としてリリース。Reiがすべてのデザイン/編集を行ったというMUSIC BOOKには歌詞、楽譜、使用機材の記録などのほか、新進気鋭のフォトグラファー 信岡麻美が撮り下ろした写真なども収録。新曲4曲が収録されるCDは渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)、後関好宏、類家心平らゲスト・ミュージシャンを迎えて制作。チップチューンっぽい音が入ったりと、今作ではギターを前面に出すことなく遊び心のあるカラフルなポップ・サウンドを創り上げている。穏やかなメロディながら心境が窺えるラストの「Don't Wanna Kill My Soul」にグッと心を掴まれた。
若干22歳、本格派ブルース・ギターを武器に次々と大型フェスに出演し、注目を集める女性シンガー・ソングライター、Rei。筆者も初めてライヴを観た際に、アコースティック・ギターから奏でられるその出音のすごさに、終演後すぐに物販でCDを買ってしまったほどのインパクトを感じた記憶がある。セルフ・プロデュースによる2ndミニ・アルバムは、本物のブルース・ロックに根ざした音楽性を感じさせながらも、ファンク、ポスト・ロック的ポップ・ソング、セカンド・ラインに乗せたキュートなヴォーカルなど、オリジナリティ溢れる多彩な曲を聴かせている。もはや国籍も人種も年齢も性別も関係ない、真のオルタナティヴ・ミュージックがここにある。ライヴでの再現はもっとすごいはず。
"このアルバムが聴いた人のライフ・セーバーになってほしい" 運命に導かれて完成させた希望の2ndフル・アルバム『LIFE SAVER』
"自分の不安から解放される曲を作りたかった" 葛藤の日々とEd Sheeranとの出会いが生んだ新たなサウンド
僕は月明かりじゃなくて、自発的に光りたいんです。だから、自分が"Lights"になっていくという気持ちを込めて作りました
自分の音楽を信じて活動していくなかで、それに気づいて――見ていてくれた人たちが並んでいるアルバムなんです
自分の愛する人やものに対して、親密に向き合っていきたい――愛について深く考えた作品だと思います
人の背中を押すと同時に、自分の軸を強化しなきゃいけないという 危機感とも向き合いながら作った作品です
2017.12.15 @LIQUIDROOM ebisu
2017.06.25 @新代田FEVER
2022.05.21 @EX THEATER ROPPONGI
2021.07.03 @日本橋三井ホール
2021.02.14 @EX THEATER ROPPONGI
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