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アコースティック・ギターとループ・ステーションによる表現スタイルで活動するシンガー・ソングライターの2ndフル・アルバム。前作から1年を経て完成させた今作には、自身が最も影響を受けたEd Sheeranとの邂逅によって作り上げた実験的な先行シングル曲「Life Saver」や「What I'm Feeling」を収録するなど新たな一面も見せながら、あくまで本質にあるフォーキーな歌世界を大切にして完成させた。シンセなどのウワモノを多用せず、丁寧に重ねたコーラス・ワークが曲ごとに豊かな表情を見せてくれる。なかでも音数の少ない音像に乗せて自身の葛藤を綴った「PASSION」は、単純に"頑張れ"というような応援歌ではないが、自分を見失いそうなとき、そっと背中に光を当てて奮い立たせてくれるような静かな熱さが、ライフ・セーバーと名乗るアルバムのラストに相応しかった。(秦 理絵)
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前作アルバム『Lights』を聴いた人ならば、今作の大きな変化に驚かされるだろう。ループ・ステーションとアコースティック・ギターを巧みに操り、新たな可能性を模索する新進気鋭のシンガー・ソングライターによる実験作。メロディアスな歌を軸にしたフォーキーな作風から大きくベクトルを変えた今作は、ギターのカッティングと打ち込みの軽快なビートに導かれて、その音が鳴った瞬間に身体を動かしたくなるようなダンス・ナンバーになった。日本語詞と英語詞を滑らかに行き来する歌詞には、"張り詰めた日々から ここに僕ら逃げて来たんだ"と、音楽の在り方を模索して葛藤する自分自身の心境とシンクロするような言葉が綴られている。表現は変えても、想いをリアルに伝える姿勢は変わっていない。(秦 理絵)
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元カー・レーサーという経歴を持つ、現在22歳のシンガー・ソングライター。Ed Sheeranに魅せられ、音楽活動を本格的にスタートさせたReNが、昨年100本ライヴを敢行する中で生み出した1stフル・アルバム。レース中の事故により選手生命を絶たれた当時の気持ちを吐露する「生きる」や、70年代の四畳半フォークを彷彿とさせる「Goodbye」など、聴いている方が恥ずかしくなるほどストレート且つ素直な言葉で綴られており、その強い意志に裏打ちされた音の響きにハッとする。"道に迷う誰かのために僕が光りになればいい"と歌う「Lights」では、自信満々のライヴを表現したいと願う彼の野望が言霊に。揺るがぬ想いを持ち続ければ、きっと百戦錬磨のシンガー・ソングライターになるはず。今後が楽しみで仕方ない。(白崎 未穂)